- デート・ア・ライブ6 美九リリィ (富士見ファンタジア文庫)/富士見書房
- ¥630
- Amazon.co.jp
第6の精霊、男嫌いのアイドル、美九をデレさせろ!?
九月八日。天宮市内の高校一○校が合同で行う文化祭――天央祭が迫る中、実行委員として準備に大忙しな五河士道は第6の精霊と接触する。
「これは……歌……?」
無人のステージで光のドレスを纏い、無伴奏の独唱をする精霊、美九。早速デレさせるため、会話を試みる士道だが……。
「何喋りかけてるんですかぁ? やめてくださいよ気持ち悪いですねぇ。息をしないでくださいー」
話すたびに好感度が下落していってしまい。凄まじいほどの男嫌いなアイドルの精霊をデートして、デレさせろ!?- ―――――――――――――――――――――――――――――――
-
今回登場するは第6の精霊、美九。表向きは竜胆寺女学院の高校生、誘宵美九として生活。さらにはメディアに姿を現さないアイドルとして、多くの人気を集めていた。声で他人を操ることが出来てしまう彼女は、その力故か一般的な感情、価値観が欠如していた。具体的に言うならば、自分を高尚で絶対の存在だと考えていたり、周りの人間を代わりの効く人形のように考えていたり。
皆の推薦により天央祭実行委員にさせられてしまった士道。仕事を終えて帰宅し、夕食を作ろうとした矢先、空間震警報が鳴り響く。
美九と士道の出会いは最悪だった。フラクシナスから降り立った先にある天宮スクエアに異変を感じ、そこに入っていく士道。既に観客のいないステージで歌う美九。琴里の支持を呷りながら美九に話しかけるも好感度は最底辺までガタ落ち、まともな会話にすらならず。そこにASTの魔術師たちが駆けつけ美九を討伐しにかかる。どうしようもなくなった士道は一旦その場から離脱。
集めた情報を元に考えついた作成、それが女装。ラタトスク組員たちの完璧な技術で士道は生まれ変わる――士道の従妹“五河士織”として。そして文化祭という共通のイベントを通して、再び美九との接触を試みるのだった。
またしてもこの台詞を言うことになるとは…… ズルい、この引きはズルすぎる!
天宮スクエアにて各高校が集まって行われる大規模な文化祭、天央祭。誘宵美九は天央祭に実行委員長として参加していた。士道は女装をして士織と名乗り、美九に話しかける。普通はバレそうなものだけど見事に女の子にしか見えないからね…(笑)
天央祭にて、美九と士道は賭け勝負を行う。来禅が勝てば美九の霊力を封印する、竜胆寺が勝てば美九が士織と精霊たちを手に入れる、という条件で。
仲間の力って素敵だなあ、と改めて感じた。
それにしても士織を可愛いとか思ってしまってなんか負けた気分……悔しい。
一方、AST本部でも異変が起きていた。それはDEMインダストリーからの出向社員10名が対精霊戦の部隊に参加、且つ特定の状況で隊長の指示を無視してもよい、というもの。
それに遼子や折紙が不満を示すも上からの命令である以上逆らうことは出来ない。歯噛みしつつも黙って見ているしかなかった
十香と士道と捕獲作戦が天央祭当日に行われることを遼子の独り言で知る折紙。折紙は士道を守るため、DEMの魔術師たちを止めに天宮スクエアへと向かう。
孤軍奮闘、ホワイトリコリスを装備して限界まで戦う折紙の姿に胸を打たれた。士道のことをそれほどに大事に思っているのね…(涙)
イヤモニをしていた士道と十香はともかく、精霊さえも操ってしまう美九の天使ガブリエルは相当厄介というか強力。琴里たちまで操られてしまうとは予想外だった。今までの中でも一二を争うくらいのピンチを迎えているんじゃないかしら。
エレン・メイザース登場。それから真那も完全復活。それぞれの人物たちがこの先どう動いていくのか、すごく気になる。
そして、狂三が待望の再登場。こんな状況で士道の元へ現れた思惑とは……? 嫌な予感しかしない、だがそれがいい!
正直言うと割と日常よりのデート(デレさせる)パートはあんまり長くないほうが嬉しいかな。いや、それがないと土台がなくなって話として成り立たなくなるのは分かってるんだけどね。シリアス展開になると格段に面白くなるからそう思わずにはいられない。
今回の話は三巻から四巻にかけてのものと似たような雰囲気を感じた。七巻春発売とか遠すぎて待てないよ!
つなこさんのイラストは今回も神懸かってました。毎回新キャラ出てるのによくそんな描けるなーと驚くばかり。次は新しい精霊出なそうだけど、表紙は誰になるんだろう? そこら辺も合わせて楽しみです。