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水貴(女子高生)が会社を買収!?
孝一郎は悩んでいた。弥生と水貴という幼なじみ二人の勝負が、自分を取り合ってのものだと知ってしまったから。とびっきりの美少女二人に思いを寄せられていることが信じられない孝一郎は、とんでもないことをしてしまうのだが。
一方、絶対に負けられないと改めて決意を固める二人。弥生は、一気に勝負を決めるべく軌道に乗った神主派遣事業を大きく拡大しようとする。逆に、自宅結婚式でつまずいた水貴は、他社の買収という大勝負にでる。身の丈以上のことを成し遂げようとする二人に、孝一郎は?
至道流星が贈るトライアングル商業ラブコメ、事業拡大、波乱必至の第3巻!- ―――――――――――――――――――――――
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孝一郎を賭けた弥生と水貴の勝負はまだまだ終わらない。宣言通り、駅前にある人気の専門学校、山都専門学校の買収へと乗り出す水貴。対して弥生は葬式事業に目を付け、その改革を起こすとまで言い出す。従来の葬式の存在を真っ向から否定するような宣伝文に孝一郎と水貴は嫌悪感を示し、止めるよう説得するも、弥生は聞く耳を持とうとせず……
確かにどんなに可愛い妹でも家族だから何とも思わない、みたいなことはあるけどね。それにしても孝一郎はリア充すぎる。しかし、そのリア充すぎる部分をまさかネタにしてくるとは…(笑) 不覚にもちょっと笑ってしまった。
先に動き始めるは水貴。と言っても山都専門学校の買収に必要な資金、1億円を集めることに労力を費やしていたわけだけど。
残り3500万を出資してくれる相手として、一番ビジネスライクな付き合いが出来そうだからとカフェラジェールを頼ることに。商談後の飲み会での様子を見て、社長は意外と悪い人でもないんだなあと思った。酔うと厄介みたいだけども(笑)
弥生の葬式事業は宣伝を開始した翌日から注文が殺到し、休む間もないほど繁盛していた。少しでも人手が欲しいと勝也にも仕事を手伝ってもらうほど。
水貴にしてみれば落ち着いてはいられない場面なのは分かる。だけど、なぜもっと冷静になれないのか。焦る気持ちのあまり、山都専門学校の教師陣との関係も悪化してしまうしね……
才能があるとはいえ、そこら辺はやはり高校生なんだよなと感じさせる。
関係を悪化させてしまったショックで落ち込む水貴。孝一郎は時間を空けてよく考えるべきだと判断し、水貴を連れて手早く学校から離れ、自宅へ。
帰宅した二人を迎える弥生はもはや勝者の余裕を通り越して、水貴を心配するまでに。全国に事業を拡大していければ大儲け出来るんだからその気持ち、分からないでもない。
その後に待っているのは、このまま軌道に乗るほど人生は甘くない、とでも言いたげな展開。
弥生の事業は一見上手くいっているように見えた。しかし、家の前で突然大規模なデモ運動が巻き起こる。桜月神社は人の死を喜び、商売にする悪魔だ、などと言う言いがかりを含めて、批判を繰り返す。そんな状況に弥生は困惑し、ついには泣き出してしまうのだった。
正直言って、至道流星ファンがありきたりな夏祭りとか海水浴とか、そんなイベント求めてはいないと思うの。
大日本サムライガールがあるからこっちの作品にどのくらい心血を注いでるかは定かではない。けど、経営で資金を増やしていく部分はあちらと比べて面白いので、頑張って欲しいところ。もっと規模をでかくしようぜ!(グッ
例のごとく悪い癖も出ていた。孝一郎が二人に好かれるなんて信じられない、自分では釣り合わないと言うシーン。それから弥生と水貴の口喧嘩のくだり。この二つは何回もやりすぎてさすがに飽きる…… というかそんな繰り返すほど重要でもないだろう。
見開きの絵を挿絵にも持ってくるという手抜きっぷり。おかげで合計の挿絵が5、6ページくらいというね。武藤さんのイラスト好きなのに、この枚数の少なさは残念極まりない……
本当引きが上手いよなあ、と改めて思うなど。このピンチの状況に孝一郎たちはどう対応していくのか、続きが気になる…!