問題児たちが異世界から来るそうですよ? あら、魔王襲来のお知らせ? (角川スニーカー文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
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「打倒!魔王!」を掲げた“ノーネーム”に舞い込んできたのは、北の火龍誕生祭への招待状。そこに魔王が来るという予言があったという。もちろん問題児たちは一筋縄ではいかなく、黒ウサギを置いて北へ向かうが!?
コミュニティと旗印の奪還のため、打倒魔王を掲げて歩み始めたノーネーム一行。続いての舞台は火龍誕生祭。白夜叉の依頼を受け、火龍誕生祭への参加を決める十六夜達。その大規模な祭で行われるギフトゲームでは、優勝者に貴重な恩恵が与えられるという。その恩恵を手に入れるためと意気込む彼らだったが、白夜叉から「火龍誕生祭の会場に魔王が襲来するという予言が出た」との旨を聞かされ……?
今回の敵は「ハーメルンの笛吹き」をモチーフにした者達。また設定が色々とややこしくてね…… 理解しきれない部分があるのは仕方ないと割り切って読んでいますが。
ギフトゲームのルールも正直いまいち。歴史として偽りである部分を正し、魔王であるペストも倒したから十六夜達の勝ちだよー、って感じで自分なりに解釈した。サラマンドラは部族としての立場とか考えなきゃでいろいろ大変だったのね……
歴史に残るような事件や災害、功績の大きさによって、箱庭の世界でどれだけ強力な力を手に入れられるのかが決まる。そのため、史実ってわけじゃないけど、ちゃんとした歴史の背景が元になっていて。この設定で登場人物を考えるのは大変そうだなあ、と改めて思った。
飛鳥の成長と活躍が見られた回だった印象。格上の相手に対して自分はなんて無力なんだと、展示会場での出来事をきっかけに改めて痛感する飛鳥。街で出会った精霊(ハーメルンで犠牲になった130人の御霊)に導かれ辿り着いたのは、ギフトゲーム“奇跡の担い手”。それは、神珍鉄製の巨人ディーンを服従させることが出来ればクリア、というものだった。
ディーンを従わせることに成功した飛鳥は、一度は敗れたラッテンを相手に危なげなく勝利を収める。ディーンめちゃくちゃ強いなぁ。これでノーネーム的には大幅な戦力アップになったかと。
神格を与えられたヴェーザー VS 十六夜の本気バトルも熱かった…! ただ殴り合う勝負に「飽きた」と言ってしまうところもすごく彼らしい。お互いが全力の一撃をぶつけ、右腕がボロボロになりつつも十六夜が勝利。仲間のことを考えて作戦全体を動かしていく、という十六夜の優しい面も見られたなぁ。
あと、強いだけでなく頭も良いとか十六夜完璧じゃないか、と思ったのは僕だけじゃないはず。
てか今回曜の出番少なすぎでは…(笑) 当番回がそのうち来ると思うから、それまでの辛抱なんだろうけど。
魔王とのギフトゲームに勝利した飛鳥たちはノーネームの農園を蘇らせるためにと作業に勤しむ。いつかみんなでハロウィンパーティーを開くために。