「アニソンの神様」 感想 | self-complacency
- アニソンの神様 (このライトノベルがすごい! 文庫)/宝島社
- ¥650
- Amazon.co.jp
-
「はじめまして! エヴァ・ワグナーです。一緒にアニソンバンド、やりませんか?」――アニソン好きが高じて、ドイツから日本へとやってきた少女、エヴァ。彼女の夢は、アニソンの聖地・日本でアニソンバンドを組むこと。今、その夢が動きだす――。第1回「このラノ」大賞作家が描く、音楽と青春。『CHA-LA HEAD-CHA-LA』から『太陽曰く燃えよカオス』まで、すべてのアニソン好きに贈る、友情物語!
-
主人公、エヴァはドイツに住む、日本のアニメとアニソンが大好きな女の子。そんな彼女が、館陽高校に留学生としてやって来る所から物語は始まる。
アニソンの聖地である日本でアニソンを歌いたい。その夢を叶えるため、文化祭のライブを目標に、エヴァはアニソンバンドのメンバーを集めていく。
直球の青春バンドモノ!って感じ。
- 読み終わった後もすごく爽やかな気分になった。
エヴァの真っ直ぐで懸命な姿勢、それから
- 自分の好きなものを胸を張って言えるところ、素敵だなぁ。
初めはエヴァ一人だけ。でもそこから一人、また一人とバンドのメンバーは集まっていく。
周りから嫌われることを恐れてアニソン好きを隠す京子、喧嘩から所属していたバンドを離れた孝弘、臆病だけど舞台での演奏を夢見る琴音、そして自分のやりたい音楽について悩む弦人。このように、登場人物たちもそれぞれ抱えているものがあったり、個性豊かだったりで、全体のバランスがすごく良い。
また、天真爛漫でちょっと天然、だけど人一倍真摯なエヴァが多くの人の心を動かしていく様は、見ていて飽きない。
弦人のキャラもいいなあ、と。たまたま聞いたエヴァの歌声に魅了されて、今まで避けていたアニソンへの考えを改める。エヴァのバンドに入り、文化祭ライブへの練習を重ねるうちに、そこに自分の居場所を見出していく。「音楽が大好き」という共通点がエヴァと弦人を結び合わせたんだろうなぁ。そんな数々の出会いもアニソンの神様のおかげだったりして。
みんなで力を合わせて、そして何よりメンバー一人一人が演奏を全力で楽しんでいる。そんなライブシーンで、非常に良かったです。それにしても最後にあの曲はズルい…(笑)
作中のアニソンでちゃんと知ってるの半分くらいだったかなー。それでも充分楽しめました。
のんさん(逢坂望美さん)のイラスト可愛い…!

