「俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11)」 感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない(11) (電撃文庫)/アスキー・メディアワークス
¥620
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TVアニメ第2期製作決定!
大人気ドラマチックコメディ、待望の第11弾!
「あの頃のあたし───お、お兄ちゃんっ子だったの」
引っ越し祝いパーティの場で交わされた“約束”を果たすため、田村家を訪れた俺と桐乃。話し合いは、やがてそれぞれの過去話になっていって……
「仕方ないことなんかなぁ、この世に一個だってねーんだよ!」「学校に行ったら負けだと思っている」「その謎のペットボトルは……まさか……おまえ禁断の行為を……!」
『凄いお兄ちゃん』なんて、最初からいなかったんだよ」「そんなことで、お兄ちゃんを嫌いになるわけないじゃん」
「だから。あたしは、あんたのことが嫌いになったんだよ」
兄妹冷戦の真相が、ついに明かされる。重要エピソード満載の最新刊!!
 
面白くてすぐ読み終わっちゃったよ!
今回は過去編、それとラストへ向けてのプロローグってとこか。
明かされる真相。京介と桐乃の冷戦状態は、過去に起こったいくつかの出来事が重なった結果であった。
今回限りではあるものの、新キャラクターが登場。不登校のクラスメイト櫻井秋美。巨乳キャラかと思ったら偽乳だった…だと…? くそっ、騙された!
最初に出会ったゲーセンでのやり取りで、ちゃっかり瀬菜も出ていた件。あの頃からホモ好きだったなんて……
俺妹っておっぱい担当がいないよねそういえば。挙げるとしたら桐乃とあやせくらいか。個人的にはあやせたんのおっ(自重)
三年前、中学三年の高坂京介は行動力もあり、無駄に正義感にも溢れるやつだった。その気質からかクラスの委員長もやっていた。
一クラスに一冊置かれる学級ノート。そこに「不登校のクラスメイト、櫻井秋美を学校に来るようにして欲しい」という依頼が書いてあるのを見つける。京介はその問題を解決するべく櫻井の元を訪ねるのだった。
いやあ、京介は頑張ったよ。学校へは行きたくないとあれこれ理由をつけて逃れようとする秋美。それでも京介は挫けず説得し続けた。麻奈実の助力もあり、その結果、秋美を更生させることに成功。プライドを捨てた行動により林間学校へも連れて行くことが出来た。
しかしそこで悪夢のような出来事が…… 林間学校の二日目、山登り。秋美は岩場で足を滑らせ落下、骨折という重傷を負ってしまう。
林間学校は二日間で切り上げとなり、自宅へと帰って来た京介を待っていたのはさらなる悲報だった……
麻奈実が本気で怒ると怖いんだなぁ。
お婆ちゃんのことも続き、自分には何も出来ないとやるせない気持ちになる京介。そんな京介を「仕方ないことは、無理しなくていいんだよ」と麻奈実は諭す。中学生故の夢見がちな部分ってあると思う。自分は特別でもなんでもない、平凡な男子中学生だと気付いてしまった。
今でこそ桐乃や黒猫たちの為にと無理をすることもあるが、中学時代のその出来事がきっかけで京介は変わってしまったのね。そりゃあ無気力にもなるよな……
桐乃は自分を置いていってしまう兄に、追いつきたかった。追いつけないことが悔しくて走るのも勉強も何もかも頑張った。全ては京介を見返したい、その一心で始めたことだった。櫻井の件に端を発した一連の出来事が京介を変えてしまった。かっこよくて頼りになる、自分にいいところを見せてくれる、そんな兄は初めからいなかったという現実を知る桐乃。そんな、すっかり怠けきった、落ちぶれた兄のことが嫌で許せなかった、と。それが「キモい」の理由だったわけ……か。得心した。
桐乃が麻奈実を避けるようになったのも、京介を変えたのが麻奈実だと言い、喧嘩をしたことが理由だったのね。腹を割って話せるように戻ったのは良いことなんじゃないかな。女同士の喧嘩こえぇ…!
ラストの「エロゲーよりすっごいことしてやるんだから!」という桐乃のセリフ、よかったなあ。それでこそ桐乃だと思う。あと小さい頃の桐乃かわゆい。
今まで起こった出来事全てに意味があり、それらが積み重なってラストに向けて収束していく。そういう物語を作れるのって純粋にすごいと思うし、その分クライマックスでの感動も一入になる。俺妹もそのパターンで、今が一番の盛り上がり所ではないでしょうか。
次で最終巻、完結とかうわああああああ!!!!って感じ。叫ばずにはいられない、いや本当マジで。
10巻でのあやせの告白も今までのように流されるのではなく、しっかりと向き合う形になるはず。
麻奈実、黒猫、あやせ、加奈子、そして桐乃。それぞれの想いはどんな結末へ向かうのか。最後まで心して見届けたいと思います…!
そしてアニメ二期もおめでとうございます、めっちゃ楽しみ!