「ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏」 感想 | self-complacency
- ゴールデンタイム5 ONRYOの夏 日本の夏 (電撃文庫)/アスキー・メディアワークス
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- 自宅まったりデートからの──海!
竹宮ゆゆこが贈る青春ラブコメ、第5弾!
- いろいろあった末、香子との付き合いを選んだ万里。
夏休み、二人はまったり自宅デートを満喫していた。二人の時はしっかり幸せ、だけど一人になった時に万里はふとからっぽ感を覚えてしまう。
そんなある日、なぜか千波の家に集結した万里と香子、二次元くん。その場のノリで海に行くことを決定する四人だが、その後繰り出した繁華街で柳澤とリンダが二人きりでいる現場を目撃してしまう。
それぞれ穏やかならぬ心持ちを抱えたまま、柳澤もメンバーに入れた五人は海へと出発する。はたしてこの波乱含みの小旅行の行方は!?
回想で描かれるは事故の後の入院生活。入院生活は万里にとって息苦しいものだったのね。記憶を失くして自分でもどうすればいいか分からない、周りの人間もそれについてどう扱っていいか量りかねている。そんな状況ならば当たり前っちゃ当たり前か。
万里の所属するサークル、法学部日本祭事文化研究会―通称「おまけん」は近隣の私大サークルいくつかが合同で結成した「連」に合流させてもらい、商店街主催の阿波踊りに参加していた。香子が緊張しまくる→それを解すために先輩達が謎のリズムを刻み出す→それに釣られて香子もリズムを、という流れには笑った(笑) こんなのがおまけんでは伝統的に受け継がれてるのかよ!
このおまけんのノリはすごい好きだわー(笑) いかにも大学生がサークルではしゃいでる!って感じ。自分はああいう輪の中には入れないタイプだから、万里と香子が楽しそうにしていて羨ましかったり。
長い長い夏休み。香子がいきなり料理を手作りしてくれると言い、喜ぶ万里。
カレー焼きそばをエア料理する下りも面白かった(笑) 香子は完璧超人に見えて、意外とこういうところでビビるというかテンパるんだよなあ。そんなところも人間らしくていいと思う、親近感湧くし。アイマスクつけさせたのははなんかもうそういうプレイかと思った。
万里、香子、二次元くんの三人は、最近付き合いの悪い柳澤がみんなに内緒で千波と付き合っているのではないかと疑いをかける。それを確かめるべく、香子の提案から千波の家前で張り込みをすることに。
実際はそんなことなかったんだぜ。香子は千波のこと嫌いと言っているけど、普通にかなり仲良いと思う…(笑)
岡家にて4人でだらだら。祖母の看病のために両親は実家へと戻り、大学がある千波は一人暮らしをすることになる。そんな家庭の事情を聞かされ、寂しさを感じる万里達。
ならば、と千波を元気付けるため、そして夏休みの楽しい思い出を作るために、柳澤も入れた5人で前から計画していた海へと行くことに。
大体の日取りなど決めて、その日はふらっと居酒屋へ。
そこで柳澤がリンダと仲良く居酒屋へと入っていくのを確かに目撃してしまい……
リンダとの件にて。「過去の自分のことはもう思い出さない」と割り切ったものの、そう簡単にはいかないよねやっぱ。おまけにリンダと柳澤と来たもんだ。万里としてはさぞ複雑な心境だろうなと。
海へと向かう当日。朝から万里&香子は集合場所を間違えるわ、二次元くんに車で拾ってもらった後に渋滞に巻き込まれるわで散々なことに。遅くなりつつも道中、千波と柳澤を拾って一向は海へ。しかし、極めつけとばかりに突然大雨が振り出してしまう。柳澤を見守ろうの会、もとい万里、香子、二次元、千波の態度にどこかよそよそしさと疎外感を感じで柳澤はそれを指摘。車中は一気に暗く、重い空気に支配されてしまう……
結局柳澤とリンダの関係はどうなのよ!?と気になって仕方がない。これが次巻への引きなのか…!
万里は頑張ったと思う、色々と。大雨の中水着姿ではしゃぐなんて、傍目からしたらどうかしてるように見えるんだろうけどね。最終的に気まずい空気もなくなり、楽しく過ごすことが出来て万々歳だったと思う。結果、みんなリア充だな、うん。大学生ってみんなこんな感じなのん?…(白目
全ては亡霊の方の万里が呪いをかけたせいなのか。
帰りの運転は二次元くんに代わって香子がすることに。二次元くんに続く形で一人、また一人と眠りに落ちていく。
入院生活時代、病院から抜け出したときに出会ったリンダが去り際に言った「踏ん張れ!」の言葉。万里はそれを思い出してブレーキを踏む、それにより九死に一生を得るという展開はまさしく奇跡的。へとへとに疲れている状態で運転、なんて嫌な予感しまくりだったわけですが。ここで伏線が回収されるとは思わなかった、いやあ本当素晴らしい。
こつえーさんの水着イラストいい!すごくいい! 香子のスタイルが抜群すぎてやばい。欲を言うならもうちょい挿絵が欲しいところ。
今巻も非常に面白かったです。6巻もなるべく早く出て欲しいなぁ、なんて。

