麦芽糖・醤油、食べていいの?
セリアック病は小麦アレルギーではありません。よくセリアック病のことを小麦アレルギーだと思い込んでいる人がいますが、これは違います。とはいえ、日本ではセリアック病はまだまだ珍しい病気のため、グルテンが食べれません、とレストランや旅館などで伝えても分かってもらえないと思うので、「小麦が食べれません。」と伝えたほうが早いと思います。小麦が食べれない=小麦アレルギーと思う人もいますよね、きっと。
さてさて、小麦にアレルギーだと本当に小さなことを気にしなくてはいけません。例えば、ウドンをゆでながらそのかき混ぜたお箸で麺つゆのほうをかき混ぜたら、もうその麺つゆは小麦アレルギーの人は食べないほうが良いと思います。
さて、セリアック病の人は?私はそこまで神経質に気にしていません。もちろん気にしてる人もいます。
私はパスタをゆでるとき私用のライスパスタとその他の人の普通のパスタを同時に別々の鍋でゆでていますが、箸は同じものを使ってかき混ぜています。さすがにお玉にべっとりつくカレーとかは完全に別のものを使いますが。(笑)
セリアック病の人は麦茶も飲めます。麦茶の成分表を見ていただければわかりますが、タンパク質(グルテン)はゼロです。
麦に気をつけ始めると、いろいろと気づきますが、麦芽糖、小麦由来の澱粉、醤油、など小麦由来のものやびっくりするような物に小麦が原料に使われています。
私は麦芽糖も麦から抽出した糖分だけのはずなので気にしていません。そして、最近の麦芽糖はとうもろこしから抽出したものが多いようです。小麦由来の澱粉ですが、これも基本的には大丈夫なはずです。ただし、生成過程で完全にはタンパク質(グルテンの成分)を取り除けないという事実もあり、避けている人もいますが、小麦由来の澱粉だけを大量に摂取するということはほとんどないので、私はお菓子などの製品に含まれている程度でしたら気にしていません。グルテン検出にいたる量ではないはずだからです。
さて、醤油。セリアック病というと、友人に醤油もダメなんでしょう?と時々聞かれますが、私は普通に使っています。醤油は原材料に小麦が入っていますが、醗酵・貯蔵の過程でグルテンの成分は化学構造としてはバラバラになってしまい、最終的な過程においては検出にいたる量ではないそうです。小麦由来の澱粉と同じようですが、醤油だけをごくごく飲むといったこともないので、気にしていません。
実際、醤油・小麦由来の澱粉の入った製品などを口にしても一度も具合が悪くなったことはありません。
しかしながら、意外なものに粘性を高めるためやタンパク質含量を多くするために
グルテン(『小麦タンパク』と表記されていることも。)が添加されていることがあります。既成の製品を購入するときは原材料をよく見ないと意外なものに入っていて驚かされます。
敵はグルテン・・それとも??
さて、グルテンは小麦からしかできないのに、なんでライ麦や大麦もダメなの?と思った方いませんか?私も初めて医者に「グルテン除去食をしてください。」と言われた後、ライ麦・大麦もダメだと知り、なぜだろうと思いました。
それはセリアック病のほとんどの人はグルテンの構成成分の一つであるグリアジンに腸は反応しています。そして、このグリアジンgliadinはプロルアミンprolaminの一種で、似たような構造のプロルアミンが他の穀物にも存在しているからです。
ライ麦にはホルデインhordein、大麦にはセカリンcecalinがあり、これらはセリアック病の人が摂取するとグリアジンを摂取したときと同様の症状が起きます。オーツ(カラス麦・燕麦)にはアべニンaveninがあり、このアベニンには反応しない人が多いようですが、稀にグリアジンを摂取したときと同じ症状が出る人がいるので、セリアック病の人は摂取しないほうが良いということになっています。
その他の穀類にもプロルアミンはありますが、プロルアミンの化学構造上、セリアック病の人が摂取しないほうが良いものは上記の4種です。
グルテンとは?
セリアック病になるまでグルテンなんてあまり聞いたことがなかった人もいるかもしれません。さて、このグルテンglutenとは一体なんでしょうか。
グルテンは小麦から生成されるタンパク質複合体で、小麦粉に水を混ぜてこねると、小麦に含まれるグリアジンgliadinとグルテ二ンglutenin(小麦由来のプロルアミンprolaminとグルテリンglutelin)が水と反応しグルテンを生成します。このグルテンが生地に粘り気を出したり、歯ごたえのある食間を出します。
グリアジンとグルテニンは小麦の種子に含まれるタンパク質の80%を構成します。グルテンは水に不溶性なため、澱粉を洗い流すことで生成できます。世界的に、グルテンはタンパク質の源とされており、小麦製品に含まれている以外にもタンパク質の少ない食べ物に添加されていたり、食品に粘性を出すために添加されていることもあります。
欧米ではグルテンに敏感な人たちがかなりいるため、最近では多くの食品にGluten Freeとラベルされています。レストランでもメニューにGF(Gluten Free)マークがついてるものや、カフェでもケーキやクッキーにGluten Freeと書かれていることがあります。レストランではグルテンフリー専用のメニューがあるところもあります。