鳴竜 | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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ヤッホーホーン

 

鳴き竜

 

 日曜日に子どもを連れて家族で東山動物園に。
 といっても、子どもは遊園地がお目当て。駐車場は休日いつも混むので、人があまり来ない植物園の駐車場に直行。
 そこからけっこうな距離歩くと、植物園の入口に行ける。そこからモノレールに乗って動物園に行き、さらに遊園地へ歩く。
 ・・・という計画だったけど、植物園の入口にたどり着く前に、お父さんは上の写真の場所でストップ。
 怪訝そうなお母さんと子どもを尻目に、柏手をぱん!と叩く人・・・

 おしゃべりしながら写真の高架の下を通り過ぎるとき、声が独特の反響をしたのであります。お父さんはしばらくそこに立ち止まり、やっほーと叫んだり、柏手を何度も叩いたり・・・

 鳴き竜という現象がある。
 結構由緒ある伝統的なもの。日光東照宮が有名。竜の顔の下で拍子木を打つと叩いた後ヒュイイーーンと音が重畳するもの。
 学校の階段の踊り場みたいな場所や、小さなトンネルでもこれに近い現象が生じるけど、この高架下で体験した鳴き竜現象はまさに典型的。

 音が乗せられないのが残念だけど、ぱん!と打つと、ぱあんんんん・・・と綺麗なフラッターエコーが続く。これほど見事な鳴き竜場所は初めてだったので、つい夢中になってしまったという次第。

 イラストに描いたのは【いきいき物理わくわく実験2】に載っているエコーマイク。コップを柔らかいバネで繋いで引き延ばし、糸電話よろしく叫ぶと、声にエコーがかかる。鳴き竜現象は、このエコー現象が短い間隔で起こり、しかも長い時間持続するもの。

 二つの壁の間で音が何度も往復することで生じる現象。日光東照宮の鳴き竜は天井と床の間の音の往復で起こるという話だが、東山の高架下もそうかな。道路を挟んだ壁の間でも音の往復が起こるので、そちらがフラッターエコーのメインかもしれない。

 この後、無事植物園に着き、モノレールに乗ったけど、ふと【未来の乗り物】というフレーズが浮かんだ。そういえば、モノレールって、昭和の時代にはそう呼ばれていたんだなあ・・・

 今は遊園地なんかでしか見なくなった。【未来を取り損ねた乗り物】だったのかな・・・

 なんて話を四つになる娘と話しながら、動物園・遊園地へと向かう・・・

 東山動物園は今年は8月末まで乗り物のフリー乗車パスポートを販売していて(土日祝日だけだそうな)、非常に助かった。前に連れて行ったときは、何度でもメリーゴーランドに乗りたがったから・・・今回は乗り放題。

 メリーゴーランドはやはり一番人気で、開園とともに子どもたちが群がり、何度でも乗り直していたけど、なにかしらのブーム期間があるのか、あるときさーっと、波が引くように子どもたちの姿が消えた。

 うちの子も・・・

 お互い知らない子の集まりなのに、無言のうちに「これもう飽きた」って気持ちが伝わるんだなあ・・・
 アリなんかの行動様式に似ているのかもしれない。

 複雑系の情報伝達のしくみに驚いた出来事でありました。

 

 

 

 
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