中学生期③からの続きです。



私は高校、兄は大学に進学。


まず私の話。

兄が通っていた高校ではない学校に進学したので、やっと「天才兄の妹」ビームを浴びない生活になりました。

その開放感たるやキラキラ

なくなってわかる、今まで感じていたプレッシャー。

空気の酸素量も増えた気がしました(完全な思い込み)


活動熱心な部活に入り、彼氏もでき、充実した学生生活を送っているように見えたはずです…側からみると。

しかし、私の心のうちは…部活動や彼氏との付き合いで、勉強に費やせる時間が減ることに、常に焦りを感じてました。


「勉強、人の倍頑張って、やっと人並みになれるのに、頑張る時間が取れない…」


今考えるとアホみたいですが、ド本気で悩んでました。

中学時代にめちゃくちゃ頑張って、やっとなんとかなったという経験が、「ガンバリズム強迫症」(造語です)とでもいうべき後遺症となり、私を追い立てていたのです。

勉強以外の活動を、心底では楽しめていませんでした。


次に兄の話。

進学と同時に上京し、下宿を始めた兄は、ほどなくして、麻雀にハマります。

今までの人生、大した努力をしなくても、いい成績を取れていた兄。

その地頭の良さを過信してしまったのか?

それとも、進学の次の目標が見つからず、戸惑ってしまったのか?

もしくは、ハマると、とことん突き詰めたがるオタク気質を麻雀に全振りしてしまったのか?


自己管理が求められる環境で、麻雀の誘惑に負け、あまり大学に行かなくなってしまいました。

自分と似た能力の人が集まる大学で、ノー勉強が通用するほど、世の中、甘くはありません。

結果、進振りで専門課程に入る前に、2年も足踏みしてしまいます(2留)


親はしばらく私には黙っていましたが、深刻な表情で、声をひそめて話す姿を何度も見かけたので、よくないことが起こっているのは感じとっていました。

「育て方が悪かったんだ…」と、母は何度もため息をついていました。

ずっと誇らしい息子だったはずなのに。


兄自身もショックだったはずです。

こんなはずではなかった、と。

この歯車の狂いが、のちのち、他にも影響を及ぼすことになります。



高校生の妹が、大学生の天才兄に言いたかったこと。



(高校生期②に続く)