高校生期②からの続きです。
私は大学1年生。
本来であれば、兄は大学4年生。就職先が見えている頃でしたが、2留したため、私と1学年差になっていました。
大学に入学してみて、気づきました。
自分のレベルに合っている(ちょっと余裕がある)環境というのは、なんて快適なんだと。
不本意な気持ちでの入学でしたが、人生の師との出会いもあり、運命の大学だったんだなと感じました。
そして、その大学に後期受験で合格できたのは、やっぱり中学から6年間、努力した分、学力がストレッチされたからだろう、と思いました。
私は、「筋肉が裏切らないように、勉強だって裏切らない」と思っています。
理想に届くかどうかはともかく、やらない自分よりは、やる自分のほうが伸びる。
もし、兄の存在がなく、のほほんと過ごしていたら、私は出身大学のレベルに届いていなかったかもしれません。過去の頑張っていた自分に感謝です。
…まあ、そうやって、自分の気持ちを整理していくしかない面もありますが、きっと誰もがそうですよね。進んだ道が最良だったと思えるようにしていくしかない。
さて、あっという間に就職活動の時期になりました。
「自分の強み・オリジナリティが、企業風土に親和性があることを、エピソードとともに伝える」作業は、比較的スムーズにできました。
(受験勉強よりは、そっちのほうがまだ適性があったようです)
そして、当時、ゴリゴリやる気系の学生に人気があった企業に、無事内定をいただくことができました。
兄は、留年数を増やすことはありませんでしたが、大きく成績・生活を立て直すことなく、就職活動に突入。
2留をうまく自己アピールポイントに昇華させることができず、就活は難航しました。
(周囲と同様、超大手の商社ばかり受けていたのも難航の原因かと思います)
結局、就職浪人し、一般企業ではなく、地方公務員に。
ほぼ、私と同じ時期の就職。
初任給は私のほうが上でした。
私は、このとき思ってしまいました。
「あれ?学生時代には叶わなかったけど…カメがうさぎに追いついたのかもしれない」
と。
(正確には、私が追いついたのではなく、兄が私に近づいてくれただけですが)
でも、ですね。
そう思ったのは、ほんの一時期でした。
やっぱり、兄は賢く、私は敵わないのです…。
就職期の妹が、天才兄に思ってしまったこと。
(大人期に続く)