先日、AmebaTVで、「ずっと真夜中でいいのに。(通称ずとまよ)」というバンドの万博ライブの密着動画を見ました。
ACAね(あかね)ちゃんという、年齢・出身地・素顔を非公開にしているボーカルを中心としたバンドなのですが、
娘は
「(王道の答えしか出せない)AIには作れない歌詞だよね」
と表現していましたが、歌詞も曲も独特。
若者を中心に幅広い年代に人気があるバンドです。
(けっこうCMやドラマ・映画主題歌に採用されているので、ご存じなくても、聞いたら「知ってる!」という曲がありそう)
さて、私は知らなかったのですが、9/2に大阪・関西万博にて、入場料無料・数千万円の手出し(自腹開催)でワンマンライブを開催されたそうです。
「非効率・孤独」を悪とする現代社会の風潮に抗った試みだったそうなのですが、
ライブ中のACAねちゃんのMCが、印象的でした。
「孤独は絶対に社会的である。
孤独は社会と繋がっているからこそ
向き合っているからこそ
他者とぶつかったり、
うまく言葉で伝えられなかったりもする。
でも、それは自然なことで、
孤立しているのではなく、寂しいものでもなく、
むしろかっこいい。
堂々たる孤独です。
それを大切にしたいです。
いつだって、自分と他者との距離は
近づいたり遠のいたり
変わりゆくもの。
それは決めつけられないからこそ、
ご縁があって出会える。
だから、言い切った正義は嫌いです。
それを問い続けたいし、
考え続けていきたいです。」
以前の大阪万博開催時の「右肩上がり時代」とは違い、今は、漠然とした先行き不安感と孤独感が漂う時代。
そんな時代に寄り添う曲をつくるずとまよと万博は、親和性が高いと思いました。
また、
「言い切った正義は嫌い。」
正解のない時代をこう表現していたのも、すごくしっくりきました。
「誰かの背中に触れられるといいな」と思った行ったライブだったそうですが、メインターゲット層ではない、動画でちょっと見ただけの私も、信念のある言葉たちに、背中を触れられた思いがしました。
なんだか、このままブログが終わりそうですが、ここまでは前振りでして。
娘は、ずとまよの大ファン。
小5の12月に、ずとまよのライブデビューも果たしています。
夫が「受験前の最後のお楽しみ(でも多分抽選だから当たらないと思うけど)」と応募したのが、なんと当たって。
私は「いや、絶対あと10回くらい『最後のお楽しみ』がありそうだから、こんなに大規模なお楽しみじゃなくてもよいのでは…」と思いつつ連れて行ったのですが、人生で一番楽しかった(え、もう人生で一番?!)と言っていたので、まあよかったのでしょうか。
娘が、受験前に聞く勝負曲も、ずとまよの曲でした。
好きな曲はいろいろあるのですが、受験期のお気に入りは「クズリ念」。
下積み時代について綴った曲らしいので、受験勉強の心境と親和性があるのかな?
…いい曲だけど…、受験前はもうちょっと「やったるでー!」って曲の方が気持ちが上がらないかな?
そう思ったのですが、まあ、実際、この曲を聴きて、淡々とがんばって、自分の手でほしいものを掴んできていました。
気持ちアゲアゲにするより、落ち着く方が娘には向いていたらしいです。
自分の頃とは違う、時代を感じる勝負曲でした。
万人に勝負曲が必要ということはないと思いますが、香りや音楽など、五感に直接伝わるものは、強制的に気持ちを切り替えてくれるので、これから本番に向けて、お子さんに合うものを探していくのもいいかもしれませんね