大きなタイトル「南山(ナムサン)の部長たち」だけでは
何の映画か分かりませんでしたが、サブタイトルの
「大統領暗殺事件」で
朴正煕(ぱくちょんひ)大統領暗殺事件だと分かります。
南山(ナムサン)と言えば、現在は観光名所ですが
1961年、朴正煕元大統領がクーデターで政権を握った1か月後に
設立された大韓民国中央情報部KCIAの本部が南山にあったことから
当時「南山」と言えば、北朝鮮の工作員摘発だけでなく
反政府運動の取り締まりに辣腕を発揮したそうで
凄惨な拷問をする場所として恐れられていたようです。
組織・職員・予算などは公表されず
生え抜きの軍人から10万人選抜されていたのだとか。
このような背景は後で調べたのですが
ウィキペディアで朴正煕元大統領や
大統領を暗殺したKCIA部長金載圭(キムジェギュ)のことは
以前にも調べたのですが、もう一度復習して行きました。
以下、ネタバレしますのでご注意ください。
ストーリーは大統領暗殺の40日前
アメリカ議会の公聴会で前KCIA部長が
朴正煕政権を告発するところから始まります。
それを知った朴正煕大統領は激怒しますが
その後の処理をイビョンホン演じるKCIA部長と
※イヒジュン演ずる車(チャ)警護室長それぞれに
あたかも一人だけに言うように大統領自ら
「俺が傍にいるじゃないか、思い通りにやれ」と仄めかします。
結果イビョンホンが前KCIA部長暗殺に成功するのですが
その後の大統領の反応に落胆し
自分もいずれ同様に処理されると考えます。
個人的に韓国の近現代史が興味深いので
久々に見ごたえのある映画を映画館で観られて満足でした。
隣の席に高校生ぐらいの子供のいる親子が座っていました。
始まる前は隣のお母さんのおしゃべりが煩わしかったのですが
本編が始まると真剣に観て無駄話も無かったので助かりました。
今日から旧正月が始まりましたが映画館は盛況でした。
韓国人はこの映画をどんな気持ちで観るのか気になりましたが
ほとんどの人が映画の感想を話していなかったので分かりません。
正月明けに、英語と日本語クラスの学生に尋ねてみたいと思います。
余談ですが
※イヒジュンさんは、직장의 신(「ハケンの品格」韓国版)で
優しすぎるチーム長を演じていたイメージが強かったので
車(チャ)室長役の嫌な男ぶりが際立っていました。