大谷羊太郎 西麻布紅の殺人
建築設計事務所で残業中の愛川と北見は、向かいのビルで鏑木商事の社長が銃撃されるのを目撃した。慌てて急行した二人だったが、そこには鏑木の姿はなく、事務所へ帰ってみると、なんと鏑木の死体が!?密室殺人・死体移動の謎に挑戦する警視庁の八木沢警部補は、かつてのロックバンドのボーカリスト・咲村冴子を探り当てる。冴子はすでに病死していた。遺言は、「五年後の七月七日、西麻布でかつての恋人に会って欲しい」というものだった。二十年前の秘められた恋!冴子と恋人を引き裂いた戦慄の事件とは?
大谷羊太郎 大密室殺人事件
実業家・黒住泰造のもとに、"殺されかけたお前の息子より"という奇妙な脅迫状が届いた。脅迫者は、25年前に岩手県宮古市で起きた母子放火殺人事件の犯人が黒住であることを述べ、その口止め料として三千万円を要求してきた。殺されかけた息子とは誰なのか!?公になること を恐れた黒住が、独自に脅迫者の正体を調査し始めた矢先、執事の池上が密室状態の部屋で短剣で刺されて殺された!?謎の脅迫者の犯行なのか?捜査に乗り出した警視庁捜査一課の八木沢警部補と新米刑事の村岡は、殺人と脅迫事件とを結ぶ鍵となる25年前の惨劇を追うが・・・黒住の別荘で第二の密室殺人が!?
大谷羊太郎 二千万人が見ていた
照明室が占拠され、生放送中の舞台では人気歌手の幡木すすむが爆殺された。視聴者二千万人が見るなかの"公開処刑"であった。密室ともいえる照明室で、犯人はC地点という謎の言葉を残して消えた。ドル箱スターを失った赤根プロの女社長・紀美子は、プロの存亡を賭けて犯人を追った。しかし、第二のスター大迫賢治も湖畔のホテルで爆死した。空白の二分間に起きた完全密室殺人であった・・・。
大谷羊太郎 青春の免許証
弟は事故死ではない、暴走族の衝突を装った殺人だ!里見宏一は確信を抱いた。軽井沢で襲われたときもそうだ、奴らは本気で殺すつもりだった。しかし、なぜわれわれを狙うのだ・・・。迫り来る敵の巨大な影を意識しながら、宏一は弟の愛車を駆った。そのとき、彼は前輪に意外なものを発見した。トレッドが噛んでいる粉は何だ!?ライトの裏に隠されたこのネガは!?
大谷羊太郎 青春の仮免許
予備校生・弓木雅彦は変貌しつつあった。きっかけは父の失踪ではあったが、もう一つオートバイを覚えたこともあった。父の死体が発見されたいま"父が深夜に訪ねた男=父を殺した男"を捜すことに集中していた。一方、女子高生・蓜島早苗にも"姉を利用した恋人=姉を殺した男"の方程式があった。二つの方程式が一つの重大な意味を持ちはじめたとき、県政の大物が容疑者として浮かんだ。二人の武器はマシン。激しい追走が始まる。しかし、そこには意外な結末があった。
大谷羊太郎 花文字の憎悪
首都圏で金曜の夜ごとに連続婦女暴行事件が発生した。その現場を結ぶと正確な十文字となり、すべて松竹梅の字を織り込んだ地名であることに気づいた警視庁の女刑事・華月晶水は、警察を嘲笑うように叩きつけられた犯行予告に注目した。<二等辺の三角できて、さくら散る>の文面どおり、桜に因んだ場所で事件は続いた。捜査陣は翻弄され、犯行の"図形"は次々とと拡大した。誰が?何の目的で?やがて晶水自身に危険が・・・。
大谷羊太郎 虚妄の残像
創立20周年記念祝賀会会場で、三津田建業社長・三津田良造は"我が青春の回顧と創業の頃"と題して講演した後、楽屋の控え室で死体となって発見される。死因は毒薬による中毒死。部屋は完全に内側から鍵がかかっていて、いわゆる"密室"を構成していた。自殺か?他殺か?三津田の"暗い過去"を追及してゆく過程に、戦時中、行方不明となった"山下財宝"、宇西クレーン殺人事件、警備員殺害事件と、複雑にからみあう人間関係が浮かび上がってきた・・・。
大谷羊太郎 目撃者は二人いた
ある日、ふと手にした新聞の記事にあった"瓶の破裂"といキーワードから、古い記憶がよみがえる。15年前、三田村志津夫の父親は、強盗殺人一味の汚名を着て死んだ。──おやじは強盗殺人など出来る人間ではない──志津夫は、過去の真相を単独で探りはじめた。やつと一味を捜しだした矢先ニ、一人は墜落死、一人は考察死体で発見され・・・現場に残っていた靴跡から、志津夫に容疑がかけられてしまった!!
大谷羊太郎 恋愛迷宮殺人事件
児玉忽一とはじめて会ったとき、武浦美奈子の背筋にしびれるような感覚が走った。(この人のためなら、私、どうなってもいい)──美奈子は都内で一人暮らしのOL。児玉という恋人を得て、幸せいっぱいのはずだった。ところがふとしたきっかけから、児玉に妻がいることが発覚する。夜、高崎のその家へ出かけていった美奈子は、部屋の中で争いもつれ合う男女の影を目撃する。殺人現場だ!!犯人は児玉かもしれない・・・。私と結婚するために妻を殺したかも・・・愛と疑惑のはざまで苦しむ美奈子に、危険な影が忍びよる。
大谷羊太郎 脅迫状はレモンの香り
二月初め、OLの雨宮優子は婚約者の地根三津夫を年下の女性に奪われ、傷心旅行にグアムを選んだ。飛行機が離陸して間もなく、何気なくシステム手帳を開くと、"優子。お前を殺す"と赤ボールペンで書かれていた。誰の悪戯かと思いながらも、グアムへ着いて気づくとショーツにも同様の文字が・・・。彼女は物理的に不可能な手段での姿の見えない脅迫者に怯えたが、南国の太陽に映える海と、仕事で来ていた石関康二との デートは、そんなことも忘れさせた。帰国後、康二の愛撫に燃えた優子だったが、不気味な脅迫者は・・・。