新著『いい仕事ができる人の考え方』(出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者
村山昇さんにお話を伺っている途中で・・ハッと気がつきました!
会社勤めの方々や公務員の方々は「守られた働き人」ですね。
守られているがゆえに・・・“鈍化病”にかかっている可能性が高い!
その三大症例を寓話を交えて教えていただきました!!。
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かくいう私も、バブル崩壊とその後の“失われた10年”を
シンクタンクの研究員として過ごしましたが、
世の中が深刻な状況にあるという実感が薄かったのを覚えています。
メディアのニュースでは耳と頭に入ってきても、
日々のコンサル仕事は減るわけでもなく、
失業の脅威にさらされるでもなく、
株で大損をしたわけでもなく(そもそも株を保有していなかったので)・・・
ある意味で組織が防波堤の役目を果たして、
仕事に集中でき、内容のあるいい仕事を生み出すことができるといえます。
しかし、人間というものは、環境の恩恵を活かすこともあれば、
恩恵に甘えてしまうこともしばしば・・・
「貧すれば鈍する」とは昔から言いますが、
「安んじれば鈍する」ことが起きるともいえます
働く意識がいろいろと鈍ってくるという症状です。
これを「サラリーマンの鈍化病」と呼ぶそうです
あるいは「キャリアの平和ボケ」といっていいかもしれません。
その鈍化病のうち3つを寓話を交えて紹介してもらいました。
サラリーマン諸氏にとっては、多少、耳の痛い内容かもしれませんが、
寓話の紹介だと思って、気楽に読み流してください。
村山氏の指摘する「3つの鈍」とは、
1)変化に鈍くなる
2)超えることに鈍くなる
3)リスクを取ることに鈍くなる です。
●鈍化病1【変化に鈍くなる】 “ゆでガエル”の話
生きたカエルを熱いお湯の入った器に入れると、
当然、カエルはびっくりして器から飛び出てくる。
ところが今度は、最初から器に水とカエルを一緒に入れておき、
その器をゆっくりゆっくり底から熱していく。
・・・すると不思議なことに、カエルは器から出ることなく、
やがてお湯と一緒にゆだって死んでしまう。
この話は、人は急激な変化に対しては、びっくりして何か反応しようとするが、
長い時間をかけてゆっくりやってくる変化に対しては鈍感になり、
やがてその変化の中で押し流され、埋没していくという教訓です。
●鈍化病2【超えることに鈍くなる】 “ノミの天井”の話
ノミの体長はわずか数ミリだが、体長の何十倍もの高さを跳ぶことができる。
ビーカーにノミを入れておくと、当初、
ほとんどはビーカーの口から元気よく跳び出ていってしまう。
しかし、ビーカーにガラス板でふたをしておくとどうなるか。
ノミは何度もガラスの天井板にぶつかって落ちてくる。
これをしばらく続けた後、ガラス板をはずしてみる。
すると、ノミは天井だった高さ以上に跳ばなくなっており、
ビーカーの外に跳び出ることはない。
確かに組織にはガラスの天井がさまざまな形で存在します。
暗黙の制度であったり、経営幹部や上司の頭ごなしの圧力であったり、
あるいは(これが最もおそろしいのですが)自分自身で限界を設ける姿勢であったり。。。
「なぜ、超えることをしないのか?」と問えば、
「組織がこうだから」「上司がこうだから」など批判や愚痴をこぼすだけ。
それはまさに鈍化病の症状です。
・・・さて、ちなみに、上のノミの天井話には続編があります。
いっこうにビーカーの口から出なくなったノミたちを
再び外に跳び出るような状態に戻すにはどうすればよいか?
―――普通どおり跳べるノミを1匹そのビーカーに混ぜてやること。
(ナルホド!)
●鈍化病3【リスクを取ることに鈍くなる】 “落とした鍵”の話
ある夜遅くに、家に帰る途中の男が、
街灯の下で四つんばいになっているナスルディンに出くわした。
「何か探し物ですか?」と男が尋ねたところ・・・
・・・この先は本を買うか!ポッドキャスト:通勤立読みブックラリーをお聴きください!
村山さんのご出演は2009年3月25日を予定してます!お楽しみに!