4年前、高校生のある日
「未来虹ちゃん帰ろ」
「いいよ~茉莉は?」
「茉莉ちゃん宮田先輩とスイパラ行くんだって」
「なるほど。じゃ、帰ろっか」
「うん」
「そういやさ、この前のテストどうだった」
「まぁ~いつも通りかな」
「赤点スレスレかい」
「違うし、35点だったし」
「ギリギリじゃん」
「セーフだからいいの!」
「もっと勉強しなよ」
「じゃあまた未来虹ちゃんちに入り浸るか」
「はるよんちでもいいけどね」
と、その時陽世が急に足を止めた。
「ん?どうした?」
「…未来虹ちゃんてさ、好きな人とかいるの?」
「うーん、別に」
「そっか…」
「なんかあった?」
「じゃあさ、私と付き合ってよ。友達じゃなくてさ、恋人になってよ」
「陽世と?」
「うん」
未来虹はしばらく考えてから答えた。
「いいよ」
「ほんとに?」
「うん。ずっと一緒にいたいし、これからは恋人同士だね」
「じゃあ手繋いでいい?」
「いいよ、はい」
未来虹が手を差し出すと陽世が嬉しそうに手を繋いだ。
そして2人仲良く駅の方へと歩いていった。
「見ましたか愛萌さん、とうとう付き合いましたよ!!」
「いいねいいね~捗るね~」
「何が捗るんですか?」
「ううん、こっちの話。さて、さっきのをおかずにスイパラ行くよ」
「行きましょ行きましょ!ところでスイパラっておかずじゃないんですか?」
「え~違うよ~。さっきのをおかずにしてケーキを食べるんだよ」
「あぁ~なるほど。いいですね!スイパラ行ったらそのあとかき氷食べに行きましょ!」
「そんなことしてたらまたお腹壊すでしょ」
「大丈夫です!最近天才茉莉式かき氷大食い法を編み出したんですよ!愛萌さんにも教えてあげます!」
翌日
「愛萌さんお腹痛いですぅ~」
「だから言ったじゃん」
「やっぱりいつもの茉莉ちゃんだね」
「いい加減そろそろ学んだら?」
「髙橋たすけて~あぁ~トイレ行ってくる~」