「ということはここはご両親の持家か」
「たぶんそうやなぁ」
「写真飾ってるんだね」
「この写真はご両親として…こっちで一緒に写ってる2人は誰でしょう?」
「探してみる?」
そう言うと菜緒は奥の部屋へと向かった
「ここは…被害者の方の部屋みたいですね」
部屋はきれいに整理整頓されており、本棚にはそれなりの冊数の本が置かれていた。
「あ、ここにも写真飾ってる」
見るとリビングに飾られていた写真と同じ人のようだ。
「よっぽど仲いい人なのかな」
「ですね。自分の部屋にも飾るなんて仲良くないとしないですもんね」
「あ~おった。この人や」
卒業アルバムをめくっていた菜緒が声をあげた。
「山口…なんて読むんですかね?ようよ?」
「さすがにそれはないんちゃう…あ、はるよって読むみたい」
アルバムの後ろの方のフリースペースの寄せ書きに相合傘のイラストと共にひらがなで2人の名前がかかれていた。
「まあこんなことするってことは仲良かったんやな」
「もう一人は?3ショットやったやろ?」
「この子かな。森本…まり?」
「まりぃかな。寄せ書きのとこにあったよ」
「あ、この3人小学校も一緒ですよ…中学校も一緒ですね」
「幼馴染みというわけやな」
「とりあえず明日でも話聞きに行くか~どこにおるか分からんけど」
「あ、懐かしい!」
「どうしたん?なんかあった?」
「見てください!プロフィール帳です!」
机の引き出しを探していたすみれがやや興奮気味に2人の前にプロフィール帳を開いた。
「うわぁ~懐かしい」
「昔、菜緒ともやったっけ」
「交換したな。今でも机の引き出しにいれてるけど」
「几帳面な方だったみたいですね。ちゃんと名前の順に整理されてますね」パラパラ「「「あっ」」」
「住所分かっちゃいましたね」