棄てた恋と棄てられた恋 #4 | 五月雨ゆか

五月雨ゆか

稚拙な文章ですが趣味で小説書いています。内容はすべてフィクションです。




















「ということはここはご両親の持家か」



「たぶんそうやなぁ」



「写真飾ってるんだね」



「この写真はご両親として…こっちで一緒に写ってる2人は誰でしょう?」



「探してみる?」



そう言うと菜緒は奥の部屋へと向かった









「ここは…被害者の方の部屋みたいですね」



部屋はきれいに整理整頓されており、本棚にはそれなりの冊数の本が置かれていた。



「あ、ここにも写真飾ってる」



見るとリビングに飾られていた写真と同じ人のようだ。



「よっぽど仲いい人なのかな」



「ですね。自分の部屋にも飾るなんて仲良くないとしないですもんね」



「あ~おった。この人や」



卒業アルバムをめくっていた菜緒が声をあげた。


 
「山口…なんて読むんですかね?ようよ?」



「さすがにそれはないんちゃう…あ、はるよって読むみたい」



アルバムの後ろの方のフリースペースの寄せ書きに相合傘のイラストと共にひらがなで2人の名前がかかれていた。



「まあこんなことするってことは仲良かったんやな」



「もう一人は?3ショットやったやろ?」



「この子かな。森本…まり?」



「まりぃかな。寄せ書きのとこにあったよ」



「あ、この3人小学校も一緒ですよ…中学校も一緒ですね」



「幼馴染みというわけやな」



「とりあえず明日でも話聞きに行くか~どこにおるか分からんけど」



「あ、懐かしい!」



「どうしたん?なんかあった?」



「見てください!プロフィール帳です!」



机の引き出しを探していたすみれがやや興奮気味に2人の前にプロフィール帳を開いた。



「うわぁ~懐かしい」



「昔、菜緒ともやったっけ」



「交換したな。今でも机の引き出しにいれてるけど」



「几帳面な方だったみたいですね。ちゃんと名前の順に整理されてますね」パラパラ「「「あっ」」」



「住所分かっちゃいましたね」