アラビア半島東南部、インド洋に面したスルタン国。インド洋の交易拠点として栄え、19世紀初頭には東アフリカ海岸部の多くを支配し、ザンジバルに首都を移す程の海洋帝国を築いていた国です。その後内部分裂や、帆船から蒸気船時代の到来で衰退し、1891年にイギリス保護国となっています。1971年独立し国号をオマーンとし、原油の輸出を中心に発展しているようです。
通貨は当初、マリアテレジアテーラー(リアル)とインドルピーを基準として流通し、銅貨はバイサが使用されました(当初は2・1/8ルピー=1リアル=136バイサのちに230バイサ)。マスカットとドファールの各地方用にバイサ通貨(200バイサ=1リアル)が発行され流通し、その後各通貨の詳細レートは不明ですが1970年にリアル(マリアテレジアテーラー)をほぼポンドと等価の価値として導入しています。
当時1ルピー(湾岸)=1s6d相当でしたが、リアルの価値が異常に高く評価したのが不思議です。
剣の紋章が特徴でシンプルなデザインですが、なかなか見つけられないコインです。以前のブログに載せていますが、少し増えています。元々中東コインが好きですが、多角形コインの文字だけのデザインの微妙なバランスと使用感が異国情緒をそそり、なぜか好きです。汚いほうがいいかも?
※1/4アンナ銅貨 1315年
バリエーションが多く、英保護領になった直後に大量に作られたようです。マリアテーラー銀貨とは別の使われ方をしたのでしょう。
※2バイサ白銅貨 1365年
※5バイサ白銅貨 1365年
※20バイサ白銅貨 1365年
※1/2ドファールリアル銀貨 1367年プルーフ貨 .500 14.03g
プルーフ発行数400枚、以前にも通常貨と一緒に紹介しています。
※5バイサ白銅貨 1381年
※1/2サイディ リアル銀貨 1380年 .500 14.03g
※1サイディ リアル銀貨 1378年 28.07g 品位は.833と.500がありますが判別不明です。
※10バイサ青銅貨 1395年FAO
※25バイサ白銅貨 1395年 ※100バイサ白銅貨 1390年
※1/4リアル アルミ青銅貨 1400年