☆098 英領インド | コイン好みAtoZ

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イギリスの東方進出の貿易会社であった東インド会社は、ムガール帝国の衰退に乗じ植民地化を進め、地方の藩王国を従属させて支配地域を拡大、抵抗勢力を壊滅させてインド全体を勢力下に治めました。

1858年に最後の抵抗にも敗れたムガール帝国は滅亡し、1877年には英国王を皇帝とをしたインド帝国が成立しています。

現在のインド、バングラディシュ、パキスタン全体を領域とする広大な地域で、1886年ビルマ(ミャンマー)もその一部となっています。(1937年分離)

通貨ルピー銀本位通貨として海外でも広く使われましたが、元々各地方に独自通貨があり、イギリスに服従した各藩王も独自通貨を発行したため多くの地方コインが存在し、独自の通貨単位体系のコインも多数ある国です。ヒンドゥー系はデーヴァナーガリー文字、イスラム系はアラビア文字を使う傾向が強く、文字だけのコインが大多数で判別しにくくしています。

今回は所持する英直轄植民地と藩王国の本位貨幣の1ルピーコインに絞り、載せたいと思います。

※英領(東インド会社)ベンガル 1ルピー銀貨 カルカッタミント

名目上、ムガール帝国皇帝アラム2世、首都ムルシダバード製造、治世19年銘で製造

英東インド会社 1ルピー銀貨 1835年F(c)

英東インド会社 1ルピー銀貨 1840年WW(c)

英領インド 1ルピー銀貨 1862年0/5(1867年B) ビクトリアQUEEN(女王)銘

英領インド 1ルピー銀貨 1885年(c) ビクトリアEMPRESS(皇帝)銘

英領インド 1ルピー銀貨 1905年(c)

英領インド 1ルピー銀貨 1917年(B)

英領インド 1ルピー銀貨 1941年(B) Ag.500

英領インド 1ルピーニッケル貨 1947年(B)

ハイデラバード藩王国 1ルピー銀貨 AH1361AH(32)年

インド中南部にあった最大のイスラム系藩王国(ニザーム王国とも呼ばれる)で唯一紙幣も発行し、インド独立時に単独国家を模索する程の立場で、帝国内でも独立国家に近い地位待遇にありました。1ハイデラバードルピー=6/7インドルピーで、インド独立後も暫く使用されています。

※メーワール藩王国1ルピー銀貨VS1985年(1932年)

西北部ラジャスタン地方の中世から続くヒンデゥー王朝国家。

※カッチ藩王国5コリ銀貨VS1939年-1882年 ビクトリア銘

インド西端の湿地帯で有名な地域、通貨コリは独自単位で、3・1/2コリ=1ルピーで交換された。

※カッチ藩王国5コリ銀貨VS1993年-1936年 エドワード8世銘

※アッサム王国1ルピー銀貨SE1660年(1738年)

ベンガル地方の北方、タイ系民族がアーホーム王国を築いた消滅国家。アッサムは英国領後の呼び名で1826年にビルマ王国の侵攻で滅亡、その後のイギリス侵攻で英直轄植民地化されお茶の産地となりました。仏教経典に八面の地と表現された事から珍しい8角コインが生まれています。