パリ五輪の舞台裏ではテロ対策が最大の懸念材料
間もなく100年ぶりに花の都パリで開幕するオリンピック・パラリンピックですが、セーヌ川が主会場になるという奇抜なアイディアで話題となっているようです。
セーヌ川は以前から汚染問題が深刻化していました。
そのため、水泳競技に参加する選手にとっては悩ましい限りです。
何しろ、セーヌ川では100年前から汚染によって「遊泳禁止」措置が取られていたほどですから。
急遽、15億ドルを投入し、浄化作業が実施されました。
そのお陰で、何とか水質基準が安全レベルに回復したそうです。
しかし、河にはペットボトルなどゴミが沈殿しており、悪臭も気になります。
そこで65歳のパリ市長の女性が7月17日の朝、ウェットスーツにグーグルといういで立ちで、150人の記者を前にして勇躍、セーヌ河に飛び込み、泳いでみせるというパフォーマンスを実行したのです。
彼女曰く「大丈夫よ。素晴らしいわ。快適ね。冷たくないわよ」。
この女性市長の意気込みは凄まじく、「オリンピックが成功すれば、来年からはセーヌ河での水泳禁止を解除できるわ」と大乗り気のようです。
オリンピックを機会にセーヌ河の環境浄化が実現すれば万々歳でしょう。
そして、平和の祭典に相応しく、戦争中のロシアやウクライナからも選手団が参加します。
とはいえ、アメリカではトランプ氏が銃撃されるといった事件が発生したばかり。
また、フランスでは先の総選挙の最中にポスター掲示を巡って候補者が暴漢に襲われ、出馬を辞退せざるを得ないような傷害事件が起きるなど、治安の悪化が深刻化しています。
オリンピックともなれば、世界中から人が集まり、中には破壊的な行動を狙う危険分子も紛れている可能性は否定できません。
当然でしょうが、かつてないほどテロに対する警戒が高まっており、治安維持が大きな懸念材料になっています。
フランスでは五輪に向けて、昨年9月から本格的な準備が始まり、大会を成功させるために欠かせない移動手段、警備、食事の提供や清掃などを担当する「裏方」のスタッフとして4万5000人を確保したそうです。
ところが、それでは不十分であることが判明したため、1万6000人が追加で募集されました。
30万人を超える応募者が殺到し、必要な人員は確保できたとのこと。
しかし、その過程では3500人以上が「危険人物」としてはねられたようです。
彼らはバックグラウンド調査によって、イスラム過激派などテロ組織との関係が疑われ、オリンピックの妨害や破壊に繋がりかねないと判断されたというから、驚きます。
加えて、今回のオリンピックではAIによる不審人物の監視も徹底されるとのこと。
様々な工夫や努力で平和の祭典が無事に終わることを願うばかりです。
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