
『リッツの臨床ノート』、第13回をお届けします。
今回は、病院で「狭窄症」と診断され、手術の二文字が頭をよぎっている方へ。
少し専門的ですが、「身体の構造」について、お話しします。
【リッツの臨床ノート Vol.13】
テーマ:「脊柱管は意外とスカスカ?」画像診断と痛みのギャップ
【患者さんのお悩み 】
70代・男性
「片足に強い痺れがあり、病院で『脊柱管狭窄症』と診断された」
「画像を見せられ『神経の通り道が狭くなっているから、手術も検討しましょう』と言われ、怖くて相談に来た」
【私の考察(検査) 】
病院では画像(MRI等)が全て?ですが、私はまず「神経が本当に機能しているか」を確認します。
そこで、打鍵槌(ハンマー)を使って、膝や足首の神経反射をテストしました
もし、画像通りに神経がギリギリまで圧迫され、ダメージを受けているなら、反射は消失したり、異常な反応が出るはずです
しかし、彼の反射は「正常」でした。
【解説:神経はそんなに太くない ✍️】
1️⃣ 構造の真実: 腰椎の中を通る「馬尾神経(ばびしんけい)」は、実は一本一本が素麺のように細く、パラパラとしています。
2️⃣ 意外と広い空間: そして、その神経が通る「脊柱管」の中は、本来かなりスカスカ(空間に余裕がある)なんです。
3️⃣ 結論: つまり、画像で多少骨が変形して狭く見えても、よほどの重症でない限り、スカスカの空間にある細い神経が、逃げ場を失って圧迫されることは稀なのです。
【当院でのアプローチ ✅】
「画像では狭く見えても、神経は生きていますよ」とお伝えし、痺れの”真犯人”へのアプローチを開始しました。
背骨の中ではなく、お尻の筋肉(梨状筋など)の硬さや、骨盤の歪みが、神経を外側から引っ張って痺れを出していると判断し、手技で丁寧にリリースしました。
【その後の変化 ✨】
施術後、立ち上がった患者さんは「あれ? 痺れが半分以下になっている…」と驚かれました。
「手術しなきゃ治らない」という思い込みが、すっと消えた瞬間でした。
【まとめ 】
レントゲンやMRIに写る「変形」は、顔のシワと同じで、年齢と共にある程度は誰にでも起こります。 「狭くなっている(形)」=「痛みの原因」とは限りません。
もちろん、画像診断は大切なので否定するものではありません。
画像だけでなく、ハンマーで叩いて、手で触れて、身体の「機能」をしっかり診てくれる場所。
手術を決断する前に、そんな”セカンドオピニオン”を求めてみませんか?