本日ご来院された患者さんのお話。

左脚がしびれる。腰が痛い。
…で、糖尿病がある。

すでに内科は受診されているとのことでしたので、患者さんには簡単にご説明しました。

では、糖尿病で脚がしびれることはあるのでしょうか?

あります。

糖尿病の3大合併症といって、網膜症、腎症、神経症といわれる三症状の中で、神経症といわれるものが手足にしびれの症状を出すことがあります。

この場合、腰の痛みから脚がしびれてきたのか、糖尿病から脚がしびれてきたのかを鑑別する必要があります。

糖尿病の神経症の場合、特徴的なのは手袋型・靴下型といって、しびれが手首足首から先に症状が出ることが多いです。
また、対称性といって両方に症状が出ることがほとんどです。

もちろん、例外もありますので専門医の診断は必要となりますが、腰から左脚がしびれるといった場合は腰にも問題があるということが重要です。

この患者さんの場合、検査結果は左の骨盤と腰椎の5番目に問題がありました。
症状が出ている部分も腰椎の5番目から出ている神経の通り道ですので、ほぼ間違いありません。

ラジオ波を腰部に施し、整体の施術を行ったところ、しびれの症状と腰痛の消失傾向を認めました。

ここで、しびれの原因が糖尿病が直接的な問題ではないということが証明されます。

ここで大事なことは、内科的な問題か運動器的な問題か?
というように、二択にしてしまうことが問題です。

『カラダはひとつです。』

すべてが密接に関わりあって機能しています。

本件の場合、糖尿病の合併症のうち、神経症とは異なるようでも、腎症なども関連することも推察されます。

左脚部に出ているしびれの通り道は、西洋医学でいうところ、確かに腰椎の5番目の領域ですが、東洋医学でいうところ、腎経・膀胱経といわれるエリアでもあります。

骨格の異常もあるが、腎機能の弱りを示していることも、うかがえるということです。

実際、当院に受診される患者さんは「整骨院」だから…ということで、骨や関節、筋肉などのお悩みをお持ちの方がご来院されます。
しかし、内科的な症状もぜひお話聞かせてください。
内科ではないので内科的疾患を治すことはできませんが、様々な症状が骨格からきているだけではないことも施術を行う上で必要な情報となります。

もう一度言います。

『カラダはひとつです。』

関係ないと決めつけずに、カラダの悩みは何でも教えてください。

※サルコペニアの栄養のお話は後日…