アマチュア無線の免許を取るには、国家試験を受験する方法と、
講習会を受講する方法があることを説明しました。
よく、国家試験と講習会、どっちがいいの?という質問をされますが、一概にどっちがいいということはありません。
と書くと終わってしまうので、費用と時間で考えてみます。
1.費用で考えた国家試験vs講習会
受験料+免許申請料で考えると、
国家試験
受験料5,163円+従事者免許申請料1,750円で6,913円
講習会(JARDの場合)
従事者免許申請料込みで、以下となります。
一般 21,500円
20歳以下13,800円
16歳以下11,200円
20歳以下の場合、安いとはいえ、国家試験の倍近い価格です。
2.勉強時間で考えた国家試験vs講習会
国家試験
受験される方にもよりますが、テキストにあるような無線工学や法規を全く知らないで、一から勉強をする前提で考えます。
以前紹介した「要点マスター」で勉強すると、この本は250ペー
ジほどの分量があります。毎日1時間、10ページくらい進めると
すると、約1か月、25時間くらいの勉強時間が必要となります。
講習会
講習会は4級の場合は2日間あり、ほぼ丸一日拘束されますの で、16時間くらいということになります。事前勉強の時間はほぼ 不要です。
勉強時間だけで見ると国家試験も講習会も互角かもしれませんが、講習会のほうが集中してやる分、効率的かもしれません。
3.お住まいの地域
国家試験も、講習会も都市部で多いのは同じですが、たまたま
ハムショップが近くにあって、講習会を開催しているとか、国家試験の受験会場が近くにあるということもあるかと思います。
また地域によっては、講習会がたまたま1か月後にある、などということもあります。早く免許をとりたいというkとおであれば、タイミングというのも大きな要素となるかと思います。
これらの条件を加味して、検討してみてください。
※おまけ
国家試験受験者と講習会受講者だと国家試験受験者のほうが
偉いと思っている方、言っている方がまだ結構いらっしゃいます。
免許証にどうやって取得したかなどという記述はありませんし、どっちが偉いなどということはありません。
では、なんでこんな話が出てくるのでしょうか。
そもそも、昔は初級資格である電話級アマチュア無線技士(現在の第四級)も年2回の国家試験しかありませんでした。
講習会制度が1965年にできてから、開催回数の多さもあり、アマチュア無線の免許取得の敷居が下がり、多くの方が免許を取るようになりました。
そうすると、「昔は自分で勉強して国家試験を受けて合格したんだ」という方にしてみれば、おもしろくありませんから、講師が教えてくれる講習会を見下すようになったわけです。
といっても、講習会制度ができてからすでに半世紀。もし、悪い制度であったなら、とっくになくなっているはずです。でもあるということは、十分、アマチュア無線界に貢献しているということですね。