4回にわたって駆け足で「ハムの家づくり」を書いてきました。
写真や絵が無いため、理解しずらい部分もあったかと思いますが、このあと追々でも図面や写真等を付加したものにアップグレードできればと思っています。住み始めて3か月、ここまで検討したことと、その実際の結果をまとめました。
1.周辺のノイズ
まず、周辺の家や太陽光パネルからの影響は調査時にもほとんどなく、実際にアマチュアバンドを聞いてみても、特定の周波数等でノイズが出ているなどという現象は見られませんでした。
300mほど離れたところに東京電力の150KVの送電線がありますが、調査時は送電線の真下でラジオにノイズが入るといった現象は確認しておりましたが、アンテナの向きを変えても送電線からのノイズと思われるものはありませんでした。
雨の日にはノイズが増すという話を聞きますが、雨の日に聞いてみても、ほとんど影響は受けていないと思われます。
2.自宅太陽光パネルの影響
こちらは一番懸念しておりました。第四回で書きましたが、ノイズという話では、ほぼないと言ってよいかと思います。少なくともバンド全体にノイズが発生しているという問題もありませんでした。
パワコンからのノイズは、中波(AMラジオ)~UHF帯までの広い範囲で、均一にノイズが出る、しかもS5~9ほどの、QSOできないレベルのノイズが発生するというのが通説のようですが、少なくともそういったノイズは出ていないということです。
運用中にバンドスコープを見ていると、10~20KHzほどの帯域で突然強い信号(ノイズ?)が発生したり、数キロヘルツ単位でバンドスコープが縦じまになるようなノイズが発生することはありますが、せいぜい数秒から数十秒の間のこと。太陽光パネルからのノイズは継続的に発生するのが一般的ですので、恐らくその影響ではないものと思われます。
取った対策がよかったのかは確認の手段がありませんのでわかりません。言えることは、アースをしっかりとったこと、配線に銅管を使用してもらったという必要最小限の対策(販売店への書面での確認なども含む)で安心して無線ができる環境を構築することが出来たということです。
ただ、影響が何もなかったかというとそうでもありません。HF、6m、430のアンテナを上げましたが、HFのマルチバンドアンテナで、SWRが落ちないという問題が発生しています。
7~28までのオールバンドのアンテナですが、全てのバンドでアマチュアバンドの下でSWRが最小になっています。ビーム方向には関係なく、アンテナ相互の干渉を考え、90度ずらしてみましたが、これも影響なし。周波数がずれているだけでSWR特性も大きな乱れはないことを考えると、太陽光パネルもしくは乗せている架台がグランドとして機能し、SWRに影響を与えているということは十分に考えられます。バンドの中央でSWRが3を超えるという状況では、アンテナチューナーを使っているとはいえ、無駄な熱を出しているだけになってしまいます。こちらは現在継続して検討中です。
3.アンテナ回転半径の問題
勿論、当初からアンテナを回すのに十分な大きさを確保したつもりですので、回転半径内の収まっているのですが、実際にアンテナが経って、周囲への威圧感と行ったものが無いかは心配しておりました。
結果は、「もう少し大きくても良かったんじゃない」と思えるほど、コンパクトに見えました。これはアマチュア無線家の視点ですので、一般の方はどう思ったかは別ですが。
4.QSOして感じたこと
長年、マンション住まいだったこともあり、7MHz帯でもバンド内に数局しか聞こえないのが当たり前でした。しかし、新環境では、バンド中に電波があふれている。7のSSBなんて20年ぶりくらいに出ましたが、呼んだら応答があること自体が喜びでした。 数年前から始めたFT8、マンションではアジアの近圏エリアしか聞こえなかったのでしが、EUやNAもほぼ毎日聞こえるしQSOもできる。JA各局が呼んでいる局の中には信号が聞こえないというところもありますが、しばらく待っていると浮かび上がってくる。無線っておもしろかったんだなと改めて思う日々となっています。