「ハァイ、ジョージィ」

「もうだまされんぞ」

「えーっ、中盤のまでの繋ぎが、ちゃんと書けるようになるのに」

 

今回はこういう話。

 

 

 

 

※ 2021年にブログを引っ越し・リニューアルしました。今後はコチラのサイトを更新していきます。

 

 

 

※ 本記事の内容も、以下にリニューアルしました。

 

 

 

 

映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の冒頭、みんな大好きな、ジョージィの例のシーン。

 

あれ、OPとしても素敵なんだけど、そういう大切さは他の人たちがたくさん話しているので、別の視点、「ジョージィの死と、物語を中盤まで牽引することの関係」という点から、話そうと思います。

 

冒頭、もしくは最序盤だけ書いて、書けなくなる。

大体、2万~3字あたりで、暗雲が立ち込めてきて、そのあと完全に執筆が止まる。

中盤までたどり着けずに力尽きる、もしくは、中盤までに読者がいなくなる。

 

 

この話を知らないと、序盤だけ書いて諦めた長編がまた増えることになる。

それに、冒頭読んでくれた読者が、途中で脱落する理由も、ここの可能性がある。

読まれない作品を更新するのは辛いと思うから、そういう人は、とくに読んでみてほしい。

 

 

予習は、ぼくの大好きな浅井ラムちゃんからどうぞ。

 

【映画紹介】『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』をレビュー

【浅井ラム】 https://youtu.be/9TtU-_Uf_Yc @YouTubeさんから

 

 

 

〇おまえもインサイティング・インシデントになるんだよ!

 

なんでジョージィが死ぬと、中盤まで書けるのか。

一言で言ってしまうと、主人公のビル(ジョージィの兄)に行動が生まれるから。

 

 

最序盤から話が本題に入るまで、「ジョージィを探すため、荒れ地へ行く」というビルの行動、方向によって、物語がまとめられている。

 

そして、ジョージィの死と、話が本筋に入る地点、「行方不明とされていた女の子の靴が、下水で見つかる」という出来事までを、「ジョージィを探すために、荒れ地へ行く」という一連の行動が、繋いでいる。

 

ジョージィがペニーワイズに殺されたことが、ビルたちが下水で靴を見つけ「行方不明の女の子は殺されたんだ。でも、誰(何?)に?」という地点まで、物語を運んでいる。

 

この、転換点まで物語を誘引する出来事のことを、三幕構成では、「インサイティング・インシデント」と呼びます。

が、横文字は混乱するので、今回は、こういう用語があるよってことだけ。

 

(用語を使って少し踏み込んだ話をしていくと、↓のような話になっていきますので、先を覗いてみたい方は、こちらからどうぞ。

 https://ameblo.jp/halwrite9000/entry-12453193920.html

 

 

ジョージィは死にましたが、彼の行方不明が、この物語の序盤の足元を支えています。

 

 

 

〇もし「まてや!」が実現したら

 

で、ジョージィ生還ルートってのがDVD特典にあるんだけど、実際、ジョージィが生きていると、話は全然変わってくる。

 

ジョージィと仲良くご飯を食べるビル。学校へ行って、ルーザーズクラブとつるんで、いじめっこからかわれて、これから夏休み。

 

で、こっからどうするの? となる。

 

 

ジョージィが生きているのに、荒れ地の下水に行くのか。

行ってももいいけれど、その間、読者は、物語がどこに向いているか全然わからないまま、人物や設定を見せられることになってしまいます。

 

 

物語が本筋に入るまで、何の目的もない日常を、まとまりなく流し続けることになる。

こんな風に、物語の方向を見失って書けなくなるか、書けたとして、読者に負荷をかけてしまって、途中で脱落させてしまう。

 

 

キングはプロット大嫌いと公言していますし、意図があったわけではないでしょう。

ですが結果的に、ジョージィの死には、「物語が本筋に入るまでの繋ぎになる、方向を与える」という機能があったわけです。

 

 

この物語の序盤の「何を書くべきか」は一貫していて、『「ジョージィを探すために、荒れ地へ行く」という行動を見せながら、舞台(町の状況)や人物の設定や説明を、シーンで見せていく』です。ビルの行動で、序盤が一つ方向性を持った、まとまりになっています。

 

 

「自分の船のせいでジョージィがいなくなったかもという負い目」という、こういう、動機に当たる部分は、考えている人も多いと思います。

 

ですが、重要になって来るのは、その動機から、どんな行動を起こして、物語を中盤まで運んでいくかを決めることです。

負い目を感じているだけで、行動しなければ、ぶつ切りの日常になってしまいます。

 

 

 

〇おまえも映画沼に落ちるんだよ!

 

ということで、順を踏んで、実際に観て、分析してみましょう。

 

 

① 『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』を見る

 

② 物語の序盤が、上記のような形になっているか確認してみる

 

③ では自分の物語ではどうか。早い段階で、方向を示したか。

 

④ それに向かう行動を、シーンで見せているか

 

 

ポイントは、読者に「とりあえず当面、こういうことをしていきますよ」ということが、伝わっているかです。

ITなら、「当面は、弟を探しますよ」という方向を示しておいて、その行動の中で、人物や舞台を、シーンで見せていくわけです。

 

 

 

ここの部分があいまいだと「書けない」、もしくは「書いたけれどつまらないと感じる、言われる」ということが起こります。

楽しい書き出しが終わって、ここからだというところで頓挫してしまうと辛いです。

 

 

毎回ここで詰まると、「自分は長編は向いてない」と思い込んでしまって、長編向けの物語を思い付いても、手が動かなくなってしまいます。

これはちょっと楽しくないので、試せるものは試してほしいです。

 

 

ここがわかると、序盤から中盤にかけてどんなシーンを書くべきか、かなりはっきりとわかってきます。

むしろ、書いておかないといけないシーンが多すぎて、「とりあえずたくさん書いて、よくするために削る」というムーブがそのうち必要になってくる。

 

 

削り方の方針というのもちゃんと存在するので、ここはひとつ、うれしい悲鳴ということで、やってみて貰えればと思います。

 

 

 

〇みんな大好き嘘字幕

とりあえず、好きなペニーワイズ嘘字幕動画を一つ、思い出してみてください。ぼくは対魔忍のが好きです。

 

で、「ジョージィは犠牲になったのだ……、中盤までの繋ぎのな」と、心の中で三回唱えてください。

みんな大好きなあのシーンは、物語にこういう作用を与えているということを知る、いい入り口になります。

 

 

今回は、ちょっとTwitterの方が予想外に伸びたので、速度優先の、文章のお化粧薄めの投稿です。

やっぱ、見てもらえるうちに、見てもらいたいもんね。

順次直していきますので。

 

 

 

※重要なお知らせ

 

「えーっ、長編小説が書けるようになるのに」

 

https://ameblo.jp/halwrite9000/entry-12487061637.html