入院が決まって…入院前夜 | 自分らしくしなやかに

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自分の人生をいきたいと願いつつ還暦になってしまいました
母の縛りはますます強固に、介護という名で重くのしかかっています

月曜日のことです。

金曜日のCTの結果を、朝一番に
私だけで聞きに来て、
やはり骨折と確定。
もう一度立って歩くのなら手術が必要となりました。
 
そこで翌日、入院となったのですが
手術したく無い、でも痛いのは嫌だ、
寝たきりになるのも嫌だ
という母に、丁寧に何度も説明をし
やっとこ納得してもらい、
バタバタと持ち物の準備をしていました。
 
その時母の口から出た言葉…
 
「前の入院の時みたいに、子供がいるわけちゃうし、
塾の送り迎えやお弁当とかの心配も要らんから、
慌てて帰らんでもゆっくりおれるね」
 
「へ?いつのこと?」
 
前回の大腿骨骨折の時は、
たしかにまだ高校生がいたし
お弁当や夜遅くのお迎えや、
おまけに家の改装工事も入り、
ほんとにバタバタでした。
 
でも、ほぼ毎日行ってました。
 
大工さんが帰るときには居ないといけないので
一度帰ったり、晩ご飯運んだりと
行ったり来たり大変で
おまけにあと少しで完成というのに
「もう帰ります」と言って、リハビリ病院の入院期限を
1ヶ月残して帰ってきたのでした。
改装中の家は、まだ養生シートが貼られ
台所も一部使えず大変な状態でした。
 
昨年の入院の時は
ほとんど晩ご飯に付き合い、
配られるお薬を待って飲ませて(これが遅くなる)、
歯磨き、清拭を済ませてから帰っていましたので
私たちの夕食もいつもうーんと遅くなっていました。
 
今度は、
そんな癖つけないようにしないとね
ちゃんと自分の家庭の食事もせなあかんって言わないとあかんね
主人と話していたのが聞こえたのかどうかの先制攻撃です。
 
おまけに夕飯をひとりで食べるのは寂しいとか
言い出しています。
 
先ほどの言葉と、この言葉を合わせると
つまり『毎晩夕食が終わるまでは付き添え』と言うことです。
もう、ぞぞっとしました。
 
実は、その前にも一悶着がありました。
 
明日入院なので母に付き合っておやつを食べながら、
機嫌良く話し相手をしながら
うっかりと自分の腰をさすってしまいました。
 
めざとく見つけた母は
「腰痛いんか?大丈夫か?」
一瞬心配してくれるような言葉を投げかけました。
 
「ううん、痛くはないねんけどなんかぞわっとした違和感があるねん・・・」
と、正直に答えてしまいました。
 
途端に強い口調で
「これくらいの介護で、あっち痛いこっち痛いって言ってたら
とてもじゃないけど、年寄りの介護は出来へんわ」
と母。
 
思わず絶句の私。
 
「ここ1ヶ月、何にも言わんとおばあちゃん抱えて
介護してきたやん。
ぼちぼち、腰も肩も痛くなってきたけど
しゃーないやん。
私ひとりでやってるんやから」
反論してしまいました。
 
「みんな年寄り抱えて何年もそうやって介護してる。
病気とちごて年寄りの介護は長いねん!!」
 
と、返ってきます。
 
(はい??
このあいだから散々もうこの歳やから
そんなに先は長くないから我慢しろと
言ってたんちゃうん?)
 
今まではここでなにを言っても無駄なのでハイハイと引き下がるのですが
今年の私は違います。
 
「みんなは、デイに行ったりショートに行ったりしてるから
長くても診てられるんや」
 
すると母も負けません。
 
デイに行かない親戚を盾に
「○○さんも何も行ってない」
 
そのおじいさんは母より一回り上で
母の5つ上の奥さんとふたり暮らしです。
 
主に奥さんがみて、ちょっと午前中だけヘルパーさんがはいり
ふたりのお嫁さんが用事のあるときには手伝っています。
 
「○○さんは奥さんとヘルパーさんと、お嫁さんふたりと
交代してやってはるし、何よりほとんど自立してはるやん。
奥さんが入院中も夜はひとりで過ごしてはったし・・・」
 
そう、このおじいさんは自分自身も誤嚥性肺炎で長期入院から
戻ってきて足腰も弱っているのに
3ヶ月奥さんが入院中、手伝って貰いながら
ひとりで過ごされていたのです。
 
「お嫁さんいても、ちょっと覗きに来るだけで
ひとりでみてはる・・・」
  ↑
(母より年上の大腿事骨折後の奥さん)
 
この辺で、母の論理破綻・・・
 
話はうやむやになりました。
 
でもね、入院前夜にこんな言い合いしたくないんです。
 
たった一言、
「この1ヶ月大変やったし
入院中くらいゆっくりのんびりしたらええからね。」
って言ってくれるような親であれば
穏やかに暮らせるのにって
本当に残念です。
 
そしていつもは、夕食の後歯磨き、熱いタオルと部屋に運び
着替え・・・と進むのですが、
その日は私たちが食事中に車椅子を足こぎしながら
洗面所まで来ていました。
 
根性の人です。
 
こうやって入院前夜は暮れながら
それでも夜中の1時頃と明け方5時頃にはしっかりトイレ介助をしましたよ。
 
そのときには手を合わせて「ありがとう」と言うんですがね。
忘れてしまうのか当たり前と思っているのか・・・