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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

 

  ロシア軍のウクライナ侵攻から1週間。

 

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1週間が経過しましたが、ロシアのプーチン大統領は核兵器の使用をちらつかせながら、軍事施設のみしか攻撃しないと言い訳をしつつ、実際には病院や高層住宅が密集する地区をミサイル攻撃するなど、日々、戦線と、非人道的な被害が拡大してきています。

 

 

そんな中、ウクライナ南東部にある欧州最大規模の原子力発電所、ザポリージャ原発が侵攻中のロシア軍からの攻撃を受け、火災が発生。幸いにして、核施設の原子炉は無事ではあったらしいものの、ロシア軍に制圧され、周辺地域への被害も懸念されているとのこと。

 

 

ロシアのプーチン大統領から見れば、ウクライナの電力の主要な供給源であるザポリージャ原発という社会インフラを制圧したことで、今後、ウクライナの国民生活に打撃を与え、ウクライナのゼレンスキー大統領率いる政権の不安定化を画策するものともみられますが、まさに”原発の核”を盾にしている点からも、ゼレンスキー大統領によるビデオメッセージでロシア軍の原発攻撃を「テロ国家が核を使いテロをしている」と激しく非難する声明を出しているように、ザポリージャ原発は旧チェルノブイリ原発の10倍以上の規模を誇るヨーロッパでも最大級規模の原発であることからも、核兵器の使用と同等以上の原発の核に対する攻撃による脅しを西欧諸国にかけているといった極めて危険な状況で、国際社会に、更に不安が広がっています。

 

▲ロシア軍に攻撃を受けた、ウクライナ南東部のザポリージャ原発。(AP通信)

 

 

 

  2022年2月の劇場鑑賞作品

 

・『ジギー・スターダスト』

・『ちょっと思い出しただけ』

・『ゴーストバスターズ:アフターライフ』

 

の以上、わずか計3本しか劇場鑑賞出来ませんでした。

 

で、《2022年2月映画ランキング》としましては、

 

  
『ゴーストバスターズ:アフターライフ』

 

 

 

今回の映画のプロデューサーでもあり、且つ『ゴーストバスターズ』シリーズ生みの親でもあり、今作の監督の実父のアイヴァン・ライトマン監督の訃報を受けて、字幕スーパー版の上映回数が激減している中、慌てて劇場まで鑑賞に出向いて来た作品。

前半部分は正直なところ退屈気味でしたが、後半部分からの胸アツな展開の連続で凄く面白く観ることが出来ました。

ハロルド・レイミスにも捧げる正統続編に思わず泣きそうになってしまうほどでした。

この3本の中では、最も面白く、また感動的な作品でした。

 

 

  『ちょっと思い出しただけ』

 

 

 

ロックバンド「クリープハイプ」の尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げる、ジム・ジャームッシュ監督の代表作のひとつ「ナイト・オン・ザ・プラネット」に着想を得て書き上げた新曲「Night on the Planet」に触発された松居大悟監督が執筆した、初めてのオリジナルのラブストーリー。

7月26日を6年間、1年毎に二人の”別れ”から”出会い”まで過去に遡る定点観測方式の恋愛映画。

怪我でダンサーの道を諦めた照生とタクシードライバーの葉の役柄を、男女逆にした点は、池松壮亮さんと伊藤沙莉さんだと俄然シックリ来て大正解だった作品でした。

 

当初は時間軸がよく分かり辛くて少々困惑してしまいましたが、新型コロナ対策のマスクの着用をしている現在の新型コロナ禍の描写から、マスクを着用していなかった当時を映し出すことで過去に遡っているのがよく理解出来ました。

わずか2週間で撮った映画とは思えないほど、時の流れがよく表現出来ていて、なかなかの作品でした。

 

相変わらず、池松壮亮さんと伊藤沙莉さんの演技が凄く巧くて、二人が本当に付き合ってるかのような雰囲気を醸し出していて素晴らしかったです。

 

 

  『ジギー・スターダスト』

 

 

デヴィッド・ボウイ生誕75年&「ジギー」誕生50周年を記念しての公開ライブ映画。

事前にパンフレットのみ購入していたのですが、先入観を入れぬように映画を観るまでパンフを読まずに鑑賞に臨む。

淫靡な歌詞ばかりでもなく、女性の社会進出にも好意的な歌詞の引用など1972年当時にしては先見性のあるデヴィッド・ボウイの曲調に思わず感動させられました。

 

 

 

 

※尚、先月の2月中旬以降から今月の3月中旬の約1ヶ月間に亘り、私の父親の悪性リンパ腫の毎日の通院による放射線治療の送迎のために、劇場鑑賞がほぼ全く出来なくなっていましたが、もう少しで、一旦、放射線治療も完了してくれます。

つきましては、3月27日(日)での閉館が決まっている大津アレックスシネマにも早く駆け付けて映画鑑賞したいと願っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

待望だったウェス・アンダーソン監督の最新作であり記念すべき長編第10作目の今作は、映画館の受付担当のスタッフさん泣かせのような、やけに長いタイトル名の『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』という映画ですが、以下、『フレンチ・ディスパッチ』と作品名の表記を省略させて頂きます。

 

本作は、今からちょうど1ヶ月ほど前の1月28日(金)の日本公開開始日の公開初日に、滋賀県大津市の大津アレックスシネマまで鑑賞に出向いて来た作品です。

 

 

今年度の8本目の劇場鑑賞作品。

(※今年度の大津アレックスシネマでの4本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「ウェス・アンダーソン監督待望の新作映画(22.1/28・2D字幕版)」

ジャンル:コメディ/人間ドラマ

原題:The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun

製作年/国:2021年/アメリカ

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン(サーチライト・ピクチャーズ)

公式サイト:https://searchlightpictures.jp/movie/french_dispatch.html

上映時間:108分

上映区分:一般(G)

公開日:2022年1月28日(金)

監督:ウェス・アンダーソン

キャスト(配役名):

ビル・マーレイ(アーサー・ハウイッツァー・Jr.:雑誌の編集長) / ティルダ・スウィントン(J・K・L・ベレンセン:美術批評家) / フランシス・マクドーマンド(ルシンダ・クレメンツ:雑誌記者) / ジェフリー・ライト(ローバック・ライト:美食ジャーナリスト) / オーウェン・ウィルソン(エルブサン・サゼラック:雑誌記者) / ベニチオ・デル・トロ(モーゼス・ローゼンターラー:投獄された天才画家) / エイドリアン・ブロディ(ジュリアン・カタージオ:美術商) / レア・セドゥ(シモーヌ:看守でローゼンターナーのミューズ) / ティモシー・シャラメ(ゼフィレッリ・B:学生運動のリーダー) / リナ・クードリ(ジュリエット:学生運動組織の会計係) / マチュー・アマルリック(アンニュイ警察署長) / スティーヴン・パーク(ネスカフィエ警部補兼シェフ) / リーヴ・シュレイパー / エリザベス・モス(雑誌記者) / ギョーム・ガリエンヌ / エドワード・ノートン(誘拐犯) / ジェイソン・シュワルツマン(エルメス・ジョーンズ:雑誌の風刺漫画家) / ウィレム・デフォー(アバカス:囚人) / トニー・レヴォロリ / ロイス・スミス(アップシュア-・”モー”・クランペット:美術蒐集家) / クリストフ・ヴァルツ(ボリス・ショマーズ) / ルパート・フレンド / ヘンリー・ウィンクラー(ニックおじさん:ガタージオのビジネスパートナー) / シアーシャ・ローナン(ショーガール) / ボブ・バラバン(ニックおじさん:ガタージオのビジネスパートナー) / セシル・ドゥ・フランス / ドゥニ・メノーシェ / イポリット・ジラルド / アンジェリカ・ヒューストン / ヴァンサン・マケーニュ / ダミアン・ポナール / グリフィン・ダン 他

 

 

【解説】

「グランド・ブダペスト・ホテル」「犬ヶ島」のウェス・アンダーソン監督が、フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で働く個性豊かな編集者たちの活躍を描いた長編第10作。

 

国際問題からアート、ファッション、グルメに至るまで深く切り込んだ記事で人気を集めるフレンチ・ディスパッチ誌。編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr.のもとには、向こう見ずな自転車レポーターのサゼラック、批評家で編年史家のベレンセン、孤高のエッセイストのクレメンツら、ひと癖もふた癖もある才能豊かなジャーナリストたちがそろう。ところがある日、編集長が仕事中に急死し、遺言によって廃刊が決定してしまう。

 

キャストにはオーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンドらウェス・アンダーソン作品の常連組に加え、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトらが初参加。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

 

  はじめに

 

お話しの流れというか、今作の設定としましては、

1975年。アメリカの中西部の架空の新聞『ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン』は、世界中のジャーナリストが独創性の溢れた記事を寄稿する、これまた架空の別冊雑誌を持つのでした。

それが1925年創刊の『ザ・フレンチ・ディスパッチ』である。フランスの架空の街アンニュイ=シュール=ブラゼに編集部があり、世界50ヶ国で50万人の読者を抱えているという設定なのでした。

 

 

創刊者で編集長のアーサー・ハウイッツァー・Jr.(ビル・マーレイ)が急死したことで、彼の遺言とおりに雑誌を廃刊することが決まり、前払いした定期購読者には、残金の払い戻しも行なわれる。

 

 

現在、編集中の雑誌は最終号となった上に、編集長への追悼を込めて、1つのレポートと3つの物語が追悼号としても掲載されることになったのでした。

 

 

それぞれの記事内容と共に、編集長が存命中だった時の編集部の様子を加え、大きく4つのエピソードに分けて、オムニバス風に、コミカルに且つシニカルさを込めながらシュールに描いていくといった形式でお話しは進行します。

 

 

前作の『犬ヶ島』(2018年)では、日本の文化に対してリスペクトを込めたアニメ作品でしたが、今作の『フレンチ・ディスパッチ』では、映画の国、フランス。それも20世紀の「架空の都市」に編集部を構える(実在するアメリカの雑誌『ザ・ニューヨーカー』をモデルにした)「架空の雑誌」という空想のヴェールを纏わせながらも、フランスの文化への憧れや敬意に満ちたオタク心をくすぐる凝りに凝ったウェス・アンダーソン監督印全開のまさに”観る雑誌”そのものなのでした。

 

 

  前作『犬ヶ島』(2018年)とは

 

 

▲ウェス・アンダーソン監督による前作の未来の日本を舞台にしたストップモーションアニメ映画『犬ヶ島』(2018年)の過去記事もリブログしておりますので、ご興味が惹かれましたらお読み下されば嬉しい限りです。

 

 

 

その4つのエピソードとしましては、

 

  「自転車レポート」

 

先ず、エピソードその1。

「自転車レポート」では、エルブサン・サゼラック記者(オーウェン・ウィルソン)により、編集部のあるアンニュイ=シュール=ブラゼの街を紹介するといった突撃レポート的なエピソード。

 

 

 

  「確固たる(コンクリートの)名作」

 

そして、次にエピソードその2。

「確固たる(コンクリートの)名作」は、美術批評家J・K・L・ベレンセン(ティルダ・スウィントン)による芸術紹介記事。

 

 

殺人で服役中の天才画家のモーゼス・ローゼンターラー(ベニチオ・デル・トロ)と、その価値を見出した美術商ジュリアン・カタージオ(エイドリアン・ブロディ)、そして絵画のモデルになっている看守シモーヌ(レア・セドゥ)との、実にコミカルでシュールなエピソード。

 

 

 

 

 

 

 

 

  「宣言書の改定」

 

更に、エピソードその3である、

「宣言書の改定」は、ルシンダ・クレメンツ記者(フランシス・マクドーマンド)による学生運動の記録。

 

 

 

 

 

 

 

学生運動のリーダーであるゼフィレッリ・B(ティモシー・シャラメ)と、彼に恋する学生運動組織の会計係の学生ジュリエット(リナ・クードリ)たちによる、その数奇なエピソード。

 

 

  「警察署長の食事室」

 

最後のエピソードその4は、

「警察署長の食事室」として、祖国を追われた美食ジャーナリストのローバック・ライト記者(ジェフリー・ライト)によるエピソード。

 

美食家のアンニュイ警察署長(マチュー・アマルリック)と、お抱えシェフでもあるネスカフィエ警部補(スティーヴン・パーク)を中心に、署長の息子の誘拐事件が起きた顛末を振り返る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  補足:編集長の追悼記事

 

といった様に、本作そのものが一冊の架空の雑誌『フレンチ・ディスパッチ』であり、個性的なプロが集まる編集部と、各々の記事の要となる様々な人物の背景がギッシリと詰まっており、最後には補足記事として、見事に編集長の遺体が安置された編集長室で追悼記事が書かれて、編集部は解散。

 

といった流れで構成されている、まさに”観る雑誌”。

 

ウェス・アンダーソン監督流のコミカルで且つ、実にシュールな、クスクスッと笑えるオタク心をくすぐる凝りに凝った内容ではありましたが、半端ない情報量過多のために、字幕を追うのと画面を追うのに必死で、こんな時に、フランス語やフランス映画などフランスの文化にも造詣が深かったら、さぞやもっともっと面白いのだろうになぁとその点が悔しくなったのと同時に、たとえフランス文化に造詣が深い人でも、初見では到底オマージュや暗喩などをすべて理解するのは困難な映画ではないかと思われて、映画ではありますが一時停止したい欲求に駆られるシーンの連続でもありました。

 

ですので、この新型コロナ禍の中にあって、私の場合には、繰り返し何度も同じ作品を劇場鑑賞する余裕もありませんが、またDVDソフト化なされた際には、特典映像などがあればそれらと併せて、再度数回鑑賞に臨みたい気持ちでいっぱいでした。

 

 

個人的にはアニメーションで構成されているパートのシーンをもっと長く観たかった面などもありはしましたが、他の作品では観ることが出来ないような案外ワイルドなティモシー・シャラメを観られたのと、レア・セドゥの思い切りの良い芸術的な大胆な裸体を観られた事で、スッカリと骨抜きにされただけでも充分に満足ではありました(笑)

 

 

 

  私的評価:★★★★(80点)

 

私的評価と致しましても、

私の場合には、フランス語やフランス映画などに全く造詣が深くないので、オマージュや暗喩の元ネタも全く分からないのが実に悔しかった部分でもありましたので、その意味合いでは、前作の日本のカルチャーをリスペクトしたアニメ映画『犬ヶ島』(2018年)の方が、まだ今作よりも、元ネタやオマージュについても理解出来るので面白く観ることが出来たかと思います。

 

従いまして、それなりに面白いのは確かだったのですが、私個人的には、心底から手放しで愉しむ事が出来なかった部分もあったので、五つ星評価的には、高評価ではありますが、★★★★(80点)の四つ星止まりの評価が相応しい作品かと思いました次第です。

 

 

 

 

○『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』予告編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

先月の1月14日(金)の日本公開から、私の場合には、公開日から14日目の1月27日(木)に、貯まっていたdポイントを有効活用をするべく、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで出向いて鑑賞してきた作品です。

 

日本公開開始日から1ヶ月以上も経過していますので、多くの映画館では、すでにもう上映終了している事かと思いますが、今更ながらになりますが、あくまでも私自身の備忘録的に、当該ブログにその感想を記録に残しておきたいと思います。

 

 

今年度の7本目の劇場鑑賞作品。

(※今年度のイオンシネマ草津での3本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「主演の年齢設定上に無理が有り過ぎた(22.1/27・2D字幕版)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:Cry Macho

製作年/国:2021年/アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/crymacho-movie/

上映時間:104分

上映区分:一般(G)

公開日:2022年1月14日(金)

原作・脚本:N・リチャード・ナッシュ「クライ・マッチョ」

監督・主演:クリント・イーストウッド

キャスト(配役名):

クリント・イーストウッド(マイク・マロ) / エドゥアルド・ミネット(ラファエル・”ラフォ”・ポーク) / ドワイト・ヨアカム(ハワード・ポーク:ラフォの父) / フェルナンダ・ウレホラ(リタ:ハワードの妻) / ナタリア・トラヴェン(マルタ:レストランのオーナー) / オラシオ・ガルシア・ロハス(アウレリオ:リタの部下) / アナ・レイ(セニョラ・レイエス) / ポール・リンカーン・アラヨ(ペレス軍曹)  他

 

 

 

【解説】

「許されざる者」「ミスティック・リバー」「アメリカン・スナイパー」など数々の名作を生み出してきたクリント・イーストウッドが監督・製作・主演を務め、落ちぶれた元ロデオスターの男が、親の愛を知らない少年とともにメキシコを旅する中で「本当の強さ」の新たな価値観に目覚めていく姿を描いたヒューマンドラマ。

1975年に発刊された、N・リチャード・ナッシュによる小説を映画化した。

 

かつて数々の賞を獲得し、ロデオ界のスターとして一世を風靡したマイク・マイロだったが、落馬事故をきっかけに落ちぶれていき、家族も離散。いまは競走馬の種付けで細々とひとり、暮らしていた。そんなある日、マイクは元の雇い主からメキシコにいる彼の息子ラフォを誘拐して連れてくるよう依頼される。

親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォを連れてメキシコからアメリカ国境を目指すことになったマイクだったが、その旅路には予想外の困難や出会いが待ち受けていた。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

今作は、映画界の《リビング・レジェンド(生ける伝説)》クリント・イーストウッド翁による、『運び屋』(2018年)に続く監督・主演作にして、監督デビュー50周年の節目を飾る記念作品ということで、今回も劇場まで鑑賞に出向いて来ました。

 

 

西部劇で世に出た御年91歳のスターは、『許されざる者』(1992年)以来、約30年ぶりに馬上の姿を見せ、手綱をさばく。

主人公は落ちぶれた老カウボーイ。孤独な少年との、つかの間の旅路を描くロードムービーでした。

 

 

舞台は1979年、アメリカのテキサス。

かつてロデオ競技界の花形だったマイク・マロ(クリント・イーストウッド)は、落馬を繰り返して身体を壊した上に、妻や息子も失った。

今は、ただ独り、成すべき事もなく、世捨て人のように、どん底に暮らしているのでした。

 

 

そこへ、元雇い主で恩人でもあるハワード・ポーク(ドワイト・ヨアカム)から奇妙な依頼が舞い込むのでした。

「メキシコへ行って、酒浸りの別れた妻リタ(フェルナンダ・ウレホラ)と居るはずの息子を取り返してきて欲しい」との依頼でした。

その少年ラフォ(エドゥアルド・ミネット)は、自由奔放な母とは犬猿の仲で、半ば自暴自棄になっているらしい。

誘拐にも等しい危険な仕事ではありましたが、マイクは隣国のメキシコへと車を走らせて、ラフォを捜し出し、一緒にテキサスまで来るように説き伏せるのでした。

 

 

一見すると、老境の男が少年を導く構図は、アメリカ社会の歪みを切り取り、ユーモアを織り交ぜつつ、暴力と贖罪というテーマを浮かび上がらせた、あの傑作『グラン・トリノ』(2008年)を思わせます。

ですが、本作の場合は良いように言えば、もっと牧歌的。

悪く言えば、素朴過ぎて、かなりご都合主義的な脚本とも言えます。

あたかも砂漠の風景の中に紡がれるドラマはゆったりとして、そんな筋書きの綻びすらも押し流していくかのようでした。

まるで人情味に溢れた「お伽話」かの如く。

 

 

国境を目指す車に追っ手が迫る。人生をドロップアウトしかけた老境の男と少年は、暴力ではなく機知によって窮地を脱するうちに、生の実感と他者への信頼を取り戻すのでした。

イーストウッド翁は監督としても、N・リチャード・ナッシュ(故人)の脚本による、この年老いた男と少年との二人の微笑ましい遣り取りを通して、「マッチョ」という時代遅れな言葉のホコリを払って、老いや弱さを知った者だけが持ちうるしたたかさを映してみせるのでした。

 

 

メルヘン的な情緒を、更にかき立てるのが恋愛模様。

追っ手からの身を隠すために立ち寄った酒場で、マイクは女主人マルタ(ナタリア・トラヴェン)に心惹かれるのでした。

女手一つで孫を育てる彼女も、人生でなくした「何か」を探すのでした。

かくして、少年ラフォとの冒険を縦糸に、未亡人マルタとの淡いロマンスを横糸に、タペストリーが織り上げられていくのでした。

 

 

といったように、感想をまとめると、多幸感溢れる非常に素晴らしい作品のように感じられるかも知れないですが、たしかに作品的には牧歌的ともいって良いような素朴な味わいの映画ではありました。

しかしながら、逆説的に言えば、クリント・イーストウッド監督デビュー50周年の節目の記念作といった特段な思い入れがなければ、上映中に睡魔が襲ってくるかもしれないほどの作品と言っても過言ではないくらいでした。

 

そして、また、前回の監督・主演作品だった『運び屋』(2018年)の場合には、原作自体も実話ベースで、しかもかなりの老齢のドライバー役だったので、そんなにも役柄的にも違和感も感じなかったのですが、今回の主演のマイク・マロ役の年齢設定はおそらく60歳から70歳くらいの役柄と考えるのが一般的だとは思うのですが、御年91歳のクリント・イーストウッドが演じるには、背中は少し丸まってきており、歩く姿もヨボヨボで、あまりにも無理があるのではと、観ていて痛々しかったのが正直な感想でした。

 

 

そもそもが、1988年当時に本作の最初のオファーがあったそうで、当時のクリント・イーストウッドは、「現在の私には未だ若過ぎる」という理由で辞退したらしいのですが、その後、2011年に、アーノルド・シュワルツェネッガーがカリフォルニア州知事から退任し役者へと復帰する際の最初の1作目の候補作にも挙がった作品でもあったらしいのですが、シュワルツェネッガーが妻との離婚後に、メイドとの間に隠し子をもうけていたことが報じられるスキャンダルに発展したため、製作自体が中止となった曰く付きの作品とのこと。

 

ですので、仮に、もう20年ほど前に撮っていれば、イーストウッド翁の主演でも無理なく観る事も出来たのですが、今作は出来れば、カメラの裏側の監督業に専念して、他の俳優さんに主演を任した方が良かったのではと思われて仕方がなかったです。

 

因みに、すごく良かった点としましては、少年ラフォが一緒に旅のお供に連れてきた闘鶏の雄鶏、その名も「マッチョ」。

彼がピンチに思わぬ強さを発揮してくれます。

陰の主役ともいうべき名演が素晴らしかったです。

 

 

私的な評価と致しましては、

正直なところ、朝早くからの上映回でもありましたので途中で何度も睡魔が襲ってきましたが、おそらくクリント・イーストウッド翁に対して、それなりの特段の思い入れがない人が観るとなると、私以上に上映中に、かなり眠たくなるかもしれないなぁとも思われました。

それくらいに良いように言えば素朴な味わいの映画であり、厳しい目で観れば脚本的にも綻びが多くスカスカな映画とも言える作品でした。

また、前述しました通り、主演の役柄の年齢設定上で御年91歳のクリント・イーストウッド翁が演じるには、かなり無理が生じていた作品だと感じ、観ていて痛々しくて仕方がなかったです。

従いまして、五つ星評価的には、作品的には★★★☆(70点)くらいの出来映えでしたが、動物タレントの闘鶏の雄鶏のマッチョ役の好演から多少加点しまして、★★★★(80点)の評価とさせて頂きます。

 

 

○映画『クライ・マッチョ』日本版予告 2022年1月14日(金)公開

 

 

 

○映画『クライ・マッチョ』本編冒頭5分ノーカット映像 絶賛公開中!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。