今回も、相変わらず、今年に映画館で鑑賞済みで未だ感想をブログ記事化出来ていない作品が、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』、『カミング・ホーム』、『ハムネット』と3作品分がそのまま残ったままだったのに加え、その後、先日にブログ記事化をした4作品の『サンキュー、チャック』、『スマッシング・マシーン』、『スター・ウォーズ:マンダロリアン・アンド・グローグー』に、『Michael/マイケル』。更に、未だブログ記事化出来ていない、『幕末ヒポクラテスたち』。そして6月に入り、『箱の中の羊』に加えて、今回は、先日の6月19日(金)の公開初日に、時代劇が好きな年老いた米寿になる父親からのたっての希望にて、鬼才・黒沢清監督による時代劇映画初挑戦作品の『黒牢城』を観に、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで、朝一番の上映回を観に行って来ました。
つきましては、私が今年に劇場鑑賞した作品の順序とは前後しますが、拙ブログにも、先ずは本作品『黒牢城』について、先にご紹介したいと思います。
今年度の16本目の劇場鑑賞作品。
(今年度のイオンシネマ草津での11本目の劇場鑑賞作品。)

「格調高い画作りは素晴らしいが、説明台詞が多過ぎる上に、ミステリー度合いが希薄でエンタメ色も少なくワクワク感に欠けていた点が惜しまれたミステリー時代劇(26.6/19)」
ジャンル:時代劇/ミステリー
製作年/国:2026年/日本
制作プロダクション:松竹撮影所
制作協力:松竹映像センター
製作:映画「黒牢城」製作委員会
製作幹事:松竹、TBSテレビ
配給:松竹
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/kokurojo-movie/
上映時間:147分
上映区分:一般(G)
劇場公開日:2026年6月19日(金)
【スタッフ】
原作:米澤穂信『黒牢城』(角川文庫/KADOKAWA刊)
音楽:半野喜弘
エグゼクティブプロデューサー:吉田繁暁 / 辻有一
企画:新垣弘隆 / 刀根鉄太
企画・プロデューサー:石田聡子
共同プロデューサー:大脇拓郎
撮影:佐々木靖之
照明:永田ひでのり
録音:島津未来介
美術:原田哲男
装飾:極並浩史
編集:高橋幸一
整音:渡辺真司
音響効果:柴崎憲治
スクリプター:柳沼由加里
衣装:真柴紀子
床山・メイク:大村弘二
結髪・メイク:小池道子
小道具:岩花学
殺陣:清家三彦
VFXスーパーバイザー:浅野秀二
VFXディレクター:横石淳
助監督:海野敦
制作担当:相場貴和
音楽プロデューサー:高石真美
宣伝プロデューサー:高橋圭
ラインプロデューサー:岡田和則
プロダクションマネージャー:山田智也
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
脚本・監督:黒沢清
【キャスト(配役名)】
本木雅弘(荒木村重) / 菅田将暉(黒田官兵衛) /吉高由里子(千代保) / 青木崇高(荒木久左衛門) / 宮舘涼太(乾助三郎) / 柄本佑(雑賀下針) / ユースケ・サンタマリア(秋岡四郎介) / 吉原光夫(瓦林能登入道) / 坂東龍汰(北河原与作) / 近藤芳正(中西新八郎) / 矢柴俊博(池田和泉) / 木原勝利(野村丹後) / 河内大和(伊丹一郎左衛門) / 吉岡睦雄(森可兵衛) / 上川周作(寺男) / 前田旺志郎(栗山善助) / 坂東新悟(織田信長) / 荒川良々(無辺) / 渋川清彦(雑賀孫六) / 渡辺いっけい(高山大慮) / オダギリジョー(郡十右衛門) その他
(以上、映画.comおよび劇場パンフレットより引用抜粋し一部加筆)

【解説・あらすじ】
「スパイの妻」「クリーピー 偽りの隣人」などで国内外から高く評価されてきた黒沢清監督が自身初の時代劇に挑み、第166回直木賞と第12回山田風太郎賞をダブル受賞した米澤穂信による同名ミステリー小説を映画化。
荒木村重は織田信長の暴虐なやり方に反発して謀反を起こし、有岡城に立てこもる。織田軍に包囲され孤立無援となった城内で、村重は血気盛んな家臣たちを抑えつつ、妻・千代保を心の支えに、城と人々を守ろうと苦心していた。そんな中、城内で少年が殺害される事件が起こり、その後も怪事件が続発する。容疑者は密室と化した城内にいる家臣や身内の誰かで、城外には敵軍、城内には裏切り者という状況に、誰もが疑心暗鬼に陥っていく。追い詰められた村重は、信長の使者として説得に訪れ牢に囚われた天才軍師・黒田官兵衛に協力を仰ぎ、事件の解決に挑む。
城主・荒木村重を本木雅弘、天才軍師・黒田官兵衛を菅田将暉、村重の妻・千代保を吉高由里子、村重の腹心・荒木久左衛門を青木崇高、若手の家臣・乾助三郎を宮舘涼太(Snow Man)、事件の目撃者である狙撃の名手・雑賀下針を柄本佑、村重の隠し刀として暗躍する郡十右衛門をオダギリジョーが演じる。
2026年・第79回カンヌ国際映画祭カンヌ・プレミア部門出品。
(以上、映画.comより引用抜粋。)


概要
『黒牢城』は、米澤穂信さんが第166回直木賞と第12回山田風太郎賞をダブル受賞した歴史ミステリー小説を、鬼才・黒沢清監督が時代劇映画に初挑戦するにあたり映画化した作品。

戦国時代、織田信長に謀反をはたらいた荒木村重が有岡城の戦いにて籠城中にある有岡城を舞台とし、冬春夏秋に起きた架空の4つの怪事件を、牢の中に幽閉している小寺(黒田)官兵衛を安楽椅子探偵役にして、その謎を解き明かしていくオムニバス風のミステリー時代劇。
官兵衛が囚われる天正6年(1578年)11月から、荒木村重が有岡城を抜け出して、落城する翌年の10月までを描いている。
ミステリー色が浅くワクワク感が欠けていて面白味が感じられない点が惜しまれた。

そもそも戦国の武将・荒木村重は、「荒木村重の乱」として織田信長に叛逆したことで有名で、織田信長側の交渉役の使者である小寺(黒田)官兵衛を生け捕りにして牢獄に幽閉していたことや、家来衆達を残して有岡城主であるはずの自分のみで遁走した戦国時代随一の「卑怯者」として描かれることが多い人物ですが、今回の作品『黒牢城』では何故に自分のみで遁走したのかというのを新解釈にした点は発想は面白くはありました。

ですが、あの戦国時代の播磨攻めの最中であるにも拘わらず、織田信長の配下の羽柴秀吉軍からの攻撃などに対して、籠城中の有岡城主の荒木村重などにも緊張感が全く感じられない様子で、日本史が好きな人ならば背景事情がよく分かるかも知れないですが、例えばこの作品を海外の人が観たとしたならば、荒木村重が置かれている状況がよく分からないのではと思ったりもしましたね(汗)💦

私は原作小説は未読なので、あくまでも、この映画のみを観た感想としましては、そもそもが映画自体に一体何を求めるかにもよるのかもしれないですが、撮影、美術、照明によって、和室や廊下、城郭といった空間を、ドラマを引き立たせるよう機能させた、格調高い画作りは良かったのですが、黒沢清監督の元々の映像作家としての作家性からなのか分かりませんが、やたらと説明台詞が多過ぎて、距離を取った長回し撮影による舞台劇のような基本会話劇なので、その点で観てる側にもある程度の緊張感はあったものの、次々に起こる4つの怪事件自体にミステリーとしての謎解きの意外性も少なく、エンタメ色が薄くワクワク感も欠けていて、正直あまり面白味が感じられなかったです。

『羊たちの沈黙』の時代劇版??
また、ある種、見方を変えてみますと、洋画の『羊たちの沈黙』のレクター博士とクラリスの関係性を、荒木村重と黒田官兵衛に置き換えてみたようでもあり、この二人の心理戦は面白かった面もありましたが、ただそれだけだったような映画に感じざるを得なかったですね。

なので、厳しい言い方になるかも知れないですが、私にはミステリー色も浅くて、地味な会話劇に終始した時代劇に過ぎなかったようにも感じました。
もうちょっと、4つの怪事件のミステリー度合いが面白味があるとか何らか工夫してくれたら良かったかも知れないですが・・・。





豪華俳優陣をキャストに多数迎えていた割りには、非常に勿体ない無駄遣いなような使い方をしていた配役もいて、その点も俳優陣を活かしきれていないようにも感じられ残念にも思いました。

直木賞と山田風太郎賞をダブル受賞するくらいですから、さぞや原作小説のミステリー部分はもっと練られていて面白いのかもしれないですが、何よりも、何故に、黒沢清監督は、実写映画化してまで舞台劇のような説明台詞的な台詞回しを多用させるのかと疑問で仕方がなかったです。

戦国時代の「荒木村重の乱」といった史実を元に舞台にしているので、もっと面白いのかと思っていたら肩透かしにあったようにも思えたのもあり、あくまでも私的には、お話し自体があまりにも面白く感じられなかったので、途中からは、映画の内容から気持ちが離れて、撮影のロケ地を推測することで楽しんでいたくらいでした。
特に、室内部分では、姫路城、彦根城、京都の西山・楊谷寺などでの撮影部分が案外多かったように感じました(汗)💦
官兵衛、村重の妻や家来衆たちのその後について一切述べることなく終幕した点で不親切(怒)。

また、原作小説はどのような終わり方をしているのか分かりませんが、小寺(黒田)官兵衛が捕らえられるところから始まるのに、最後に官兵衛はその後どうなったか一切ほっぽり出して終わってしまうし、有岡城に残された妻や家来衆達は一体どの様な憂き目に遭ったのかという史実についても一切語られずに終わるのはちょっと不親切なエンディングだったように感じましたね。
今年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」などを観ていない人や、そもそも歴史にあまり詳しくない人もいるのですから、もっとその結末についても、ちゃんと触れておいて欲しかったですね。
私的評価:★★★☆(70点)。

本作品を【傑作】と評価している映画ファンもおられるようですが、私的には、最近の研究に基づいて、従来、戦国時代を代表する「卑怯者」として描かれる事が多かった戦国武将の荒木村重を、新解釈の荒木村重像として描いている面は新鮮味はあったとは言え、美化し過ぎのようにも思え、また、何よりも4つの怪事件の謎解き自体がミステリー色が浅くてワクワク感がなく面白味に欠けていた点が致命的でした。
従いまして、私的な評価と致しましては、★★★☆(70点)の評価くらいが相応しい作品かと思いました。
〇映画『黒牢城』本予告【6月19日(金) 全国公開】
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。