未だ昨年に観た映画さえもブログ記事化出来ていない状態ですが、今月に劇場鑑賞した作品の中でも、最後に観た今作が予想以上に面白く、また今年観た映画の中でもズバ抜けて面白く、ホンワカと笑わせて貰った事から、既に多くのSNS投稿でも「第2の『カメラ止めるな!』か!?」と、作風やジャンルは全く異なる作品ながらも、かなりの話題にもなってはいますが、これは是非とも、もっと多くの方々に知って頂きたく思いまして、順序は前後してしまいますが、先ずは、取り急ぎ、この作品を紹介させて頂こうかと思います。
今年度の19本目の劇場鑑賞作品。
(今年度のイオンシネマ草津での14本目の劇場鑑賞作品。)
今作も、前作の『ドロステのはてで僕ら』(2020年)と同じく、京都を拠点にする人気劇団『ヨーロッパ企画』のほぼ全員で取り組んだオリジナル長編映画第2弾ということですが、前作は、海外の映画祭でも幾多の受賞歴を誇るのも当然なくらいに面白い作品でしたが、前作の公開の際と同じく、今回の作品でも、6月23日(金)の当初の全国の公開館20館の中に滋賀県草津市のイオンシネマ草津も堂々の名乗りを挙げて下さっており、その上に、初動3日目の6月25日(日)には、山口淳太監督の舞台挨拶付き上映もあったのですが、私は生憎と都合で行く事が出来なかったので、翌日の6月26日(月)の朝イチの上映回に、80代の父親と一緒に鑑賞に出向いて来ました。
「今度は【Time loop For 2分間】(23.6/26・劇場鑑賞)」
ジャンル:コメディ/人間ドラマ
製作年/国:2023年/日本
製作会社:トリウッド / ヨーロッパ企画
配給:トリウッド
公式サイト:https://www.europe-kikaku.com/river/
上映時間:86分
上映区分:一般(G)
公開日:2023年6月23日(金)
脚本・原案:上田誠
製作:大槻真宏
音楽:滝本晃司
主題歌:くるり「Smile」
撮影:川越一成
編集・監督:山口淳太
キャスト(配役名)
【京都・貴船の老舗料理旅館ふじやのスタッフ】
藤谷理子(ミコト・仲居) / 鳥越裕貴(タク・料理人見習い) / 本上まなみ(キミ・女将) / 早織(チノ・仲居) / 永野宗典(番頭) / 角田貴志(料理長) / 酒井善史(エイジ・板前)
【宿泊客など】
近藤芳正(オバタ・宿泊中の作家) / 諏訪雅(ノミヤ・二人連れの客) / 石田剛太(クスミ・二人連れの客) / 中川晴樹(スギヤマ・作家オバタの担当編集者)
【その他】
久保史緒里:乃木坂46(ヒサメ・旅行者風の女性) / 土佐和成(猟師)
【解説】
上田誠率いる人気劇団「ヨーロッパ企画」が手がけたオリジナル長編映画第2作。国内外で高評価を得た長編映画第1作「ドロステのはてで僕ら」に続いて上田が原案・脚本、同劇団の映像ディレクター・山口淳太が監督を務め、冬の京都・貴船を舞台に繰り返す2分間のタイムループから抜け出せなくなった人々の混乱を描いた群像コメディ。
京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」で仲居として働くミコトは、別館裏の貴船川のほとりにたたずんでいたところを女将に呼ばれ、仕事へと戻る。
だが2分後、なぜか先ほどと同じ場所に立っていた。
そしてミコトだけでなく、番頭や仲居、料理人、宿泊客たちもみな、同じ時間がループしていることに気づく。
2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまうが、それぞれの記憶は引き継がれるのだ。
人々は力をあわせてタイムループの原因究明に乗り出すが、ミコトはひとり複雑な思いを抱えていた。
貴船神社と料理旅館「ふじや」の全面協力を得て、冬の貴船で撮影を敢行。
ミコト役の藤谷理子をはじめ、ヨーロッパ企画の俳優たちが多数出演し、鳥越裕貴、本上まなみ、早織、近藤芳正らが共演。
また、舞台「夜は短し歩けよ乙女」などで上田やヨーロッパ企画と縁のある、人気アイドルグループ「乃木坂46」の久保史緒里が、物語の鍵を握る役どころで友情出演。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
あらすじ
冬の京都、貴船にある老舗料理旅館「ふじや」。仲居のミコトは別館裏の貴船川のほとりで佇み、こぶしをそっと握って何か物思いに耽っている。
まもなく仕事に戻り、番頭と部屋の後片付けをするが、なぜか2分前にいた貴船川のほとりに何度も戻っているのでした。
他の旅館のスタッフや宿泊客なども繰り返す2分間のタイムループに巻き込まれ異変を感じてきている。
仲居のチノは、いつまで経っても客から頼まれた熱燗ができず、宿泊客のノミヤたちは〆の雑炊を食べ続け、作家のオバタは入力したはずの原稿が白紙になるなど、それぞれ困惑しているのでした。
2分経つと時間が巻戻り、全員が元にいた場所(初期位置)に戻ってしまいます。
その間の行動は全てなかったことにはなるのですが、記憶だけはリセットされることなく連続しているため、次第に感情をたかぶらせ、普段ならばしないような思い切った行動に出る者も出てくるのでした。
また、みんなで協力してループの中から抜け出したいと思う者ばかりではなく、中には、その中にとどまりたい者もおり、それぞれの思惑が入り乱れていく。
それに呼応するかのように雪が降ったり止んだり、貴船の世界線が少しずつバグを起こしていくのでした。
そんな中、ミコトは自身の思いがこのループに関係しているのではないかと思い始めていたのでした。
前作【Back To The ちょっと未来】から、今作は【Time loop For 2分】の世界観へ!!
前作の『ドロステのはてで僕ら』(2020年)に引き続き、またしても僅か「2分間」という短時間に縛られたタイムループコメディになっていて、脚本としての良い意味での変態さは引き続いていますが、登場人物の人間模様としての面白さ、そして観客のそれまでの「記憶」を存分に活かした構成力を以てして、この物語に引き込まれてしまう魅力を併せ持った痛快作でした。
あらすじ的には、前述した通りなのですが、タイムリープしているという違和感自体を旅館で働く人々や宿泊客たちが共通認識として感じていて、2分後にそれぞれの元の場所(初期位置)に戻り、その2分間だけを繰り返すタイムリープのループ現象。即ち、タイムループに巻き込まれるのですが、時間は巻き戻ってもみんなの「記憶」や「感情」は引き継がれているという点が、今回の作品における肝でありミソ。
近年、洋画・邦画問わずに増えて来ているタイムループもの作品の一種ではあるのですが、劇団ヨーロッパ企画が仕掛ける作品だけあって、前作に引き続いて、実に時間にシビアで、「2分間」という設定はキッチリと厳守されている上に、映画中に、この「2分間」のループを都合36回繰り返すことになります(笑)
それにも拘らず、一度たりとも間延びを感じたり、飽きることもないのは、前回までのすべての2分間の記憶が継続性を帯びていて、2分間にやり残したことや、達成できなかった目的を繰り越したりすることで、物語自体は着実に前に進んで行く事から、観客側の混乱も案外少なく済み、記憶にもかなり残りやすいので、観易い上にコメディとしても成立し、尚のこと面白いという点が魅力の映画でもありますね。
あまり内容(特に結末)には触れないようにしたいと思いますが、時間がループしているはずなのに、途中から雪が急に強くなったり、晴れて来たりと天候が大幅に変化すること自体も上手く映画に活かしていて、それが如何にもドラマチックにも作用したりする点も、鞍馬山を背景に抱く、冬の貴船といった、その地形や気候を生かしたロケーションであることも大変良かったです。
また、老舗料理旅館「ふじや」の本館と別館棟との道路を挟んだ間などとの往き来を中心としながらも、近すぎず遠すぎない距離を縦横無尽に往き来するといったロケーションの妙も面白く作用していたかと思います。
そして、結末的なタイムループの原因については、前作の『ドロステのはてで僕ら』(2020年)と似通った味わいもあるので、同じ脚本家による作品でもある点からも、こればかりは若干難しい部分でもありもしますが、細かいところを気にしなければ、久々に誰しもがクスクスッと声を出して素直に笑える作品であることは確かかと思いました。
私的評価:★★★★★(100点満点)。
従いまして、私的な評価としましては、
私が、劇団・ヨーロッパ企画の戯曲好きということもありますが、私の85歳になる父親までもが思わず鑑賞中にクスクスッと声を出して笑うほどの作品でもありましたので、五つ星評価的にも、五つ星の★★★★★(100点)の満点評価が相応しい作品かと思いました。
※出来ますれば、今後、今回の作品をBlu-ray&DVDソフト化された際には、バリアフリー対応化は勿論のことですが、36回のタイムループ毎に、本当にすべて「2分間」によるものなのかも、ひと目で分かるタイマーカウンターも実装して欲しいと思いました(笑)
○映画『リバー、流れないでよ』本予告(ヨーロッパ企画・公式)
VIDEO
※尚、公開から初動3日間の興行成績が余程良かったためなのか、公開第1週目の6月28日(水)付けで、当初の20館に加えて、18館の追加拡大公開館が決定した模様ですので、7月21日(金)以降になりますが、今後、お近くの劇場で公開した際には是非ご覧下さい。
【オマケ】
◎6月30日は、京都市近郊では水無月のお菓子を食べる日。
夏越の祓の一環として、これまでの半年間の穢れを落し、あと半年間の無病息災を祈願するための京都市近郊のみの暑気払いの風習なのかも知れないですが、6月30日(即ち、水無月の末日)には、毎年恒例として、「水無月(みなづき)」というお菓子を食べる習わしとなっていますので、我が家でも食しました。
※因みに、我が家では、今年は、黒糖味と抹茶味を食しました。
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。