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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

2011年3月11日のあの忌まわしき未曾有の大惨事である東日本大震災の日から早9年が経過しようとする、昨日の3月10日に、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで鑑賞に出向いて来ました。

 

※尚、劇場鑑賞済みの映画はあと3作品ほどブログ記事化出来ていませんが、鑑賞した順序は前後してしまいますが、今回については、取り急ぎ、3.11の犠牲者の御方々の追悼のタイミングに合わせて本作品の感想をブログ記事化したいと思います。

 

今年の劇場鑑賞7本目『1917 命をかけた伝令』、8本目『37セカンズ』、9本目『スキャンダル』。

 

そして今作品が今年10本目の劇場鑑賞作品。

 

それにしても、新型コロナウィルス騒動の余波で、シネコンの座席予約が市松模様の様に座席の間隔を前後左右1座席ずつ空席の間隔を空けて座るように配慮されていて、座席指定画面を見て驚かされました(汗)。

 

新型コロナウィルスが蔓延していますが、どうにか最低でも1週間に1本は劇場鑑賞し続けています。

 

 

「原発事故と格闘した群像劇なれど東電側に事実を歪曲した国策映画(20.3/10・劇場)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2020年/日本

配給:松竹=KADOKAWA

公式サイト:https://www.fukushima50.jp/

上映時間:122分

上映区分:一般(G)

公開日:2020年3月6日(金)

監督:若松節朗

キャスト:

佐藤浩市、渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人、火野正平、平田満、萩原聖人、堀部圭亮、小倉久寛、和田正人、石井正則、三浦誠己、堀井新太、金井勇太、増田修一朗、須田邦裕、皆川猿時、前川泰之、ダニエル・カール、小野了、金山一彦、天野義久、金田明夫、小市慢太郎、伊藤正之、阿南健治、中村ゆり、田口トモロヲ、篠井英介、ダンカン、泉谷しげる、津嘉山正種、段田安則、吉岡里帆、斎藤工、富田靖子、佐野史郎、安田成美 ほか

 

 

【解説】

2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、未曾有の事態を防ごうと現場に留まり奮闘し続けた人々の知られざる姿を描いたヒューマンドラマ。

2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大となる地震が起こり、太平洋沿岸に押し寄せた巨大津波に飲み込まれた福島第一原発は全電源を喪失する。

このままでは原子炉の冷却装置が動かず、炉心溶融(メルトダウン)によって想像を絶する被害がもたらされることは明らかで、それを防ごうと、伊崎利夫をはじめとする現場作業員や所長の吉田昌郎らは奔走するが……。

現場の最前線で指揮をとる伊崎に佐藤浩市、吉田所長に渡辺謙という日本映画界を代表する2人の俳優を筆頭に、吉岡秀隆、安田成美ら豪華俳優陣が結集。

「沈まぬ太陽」「空母いぶき」などの大作を手がけてきた若松節朗監督がメガホンをとった。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 


東日本大震災による巨大津波が福島第一原発を襲った事により、非常用ディーゼル電源さえも落ちてしまった真っ暗な中央制御室で、原子炉格納容器の圧力が上がり、暴走し水素爆発の危険性が高まる中、格納容器内の空気を排出する「ベント」を世界初の人力の手動で行うという危険な作業をする運転員を募る、1・2号機当直長の伊崎利夫(佐藤浩市さん)をはじめ、高濃度放射線被曝も覚悟の上で、<決死隊>とも言うべき危険が迫る最前線の現場で作業していた東電職員、あるいは自衛隊員、消防署員たちの格闘する姿を描いた骨太な群像劇という点では、まさに生命を賭けた英雄譚でもありました。

 



あのチェルノブイリ原発事故の約10倍の放射能を撒き散らす危険性を秘めた瀬戸際に立っていた事実までは知らなかったので、その点では凄く緊張感も溢れる作品でした。

 



また、免震棟の緊急対策本部の本部長でもある現場トップの吉田昌郎所長(渡辺謙さん)については、現場の実情を知らない当時の東電本店や政府・官邸サイドとの間でいらだちを募らせながら折衝に当たっているといった滑稽な描写を交え、あたかも当時の東電本店や官邸の動向の無茶振りばかりがクローズアップされてはいましたが、そもそもこの福島第一原発事故は、天災である巨大津波が起因しているとはいえ、元はと言えば、この吉田昌郎所長と東電本店との間で、事前に二度も協議の上、それ相応の危険性を予見していた上で、その対策も講じていなかったという責任の所在を抜きにして当該事故のみに焦点を当てた筋書きにしている点で、(この事故により現場でまさに生命を賭す覚悟で対応に迫られていた人々には頭が下がりますが)、この原発事故を引き起こした主たる要因は、天災ではなく、あくまでも人為的なアクシデントである点を描かずに、責任の所在や事実を歪曲している点からも、果たして、諸手を挙げて、単なる英雄譚として持ち上げて良いのかと、かなり疑問も生じました。

 



そして、この事実の歪曲についても、あくまでも複雑な原発事故について思い切って端的に表現し、あくまでも物語として面白くなる様にするべく紡いだ脚本の妙、そして群像劇をさばいた若松節朗監督の技量、それに応えた豪華俳優陣たちの演技が輝る作品に仕上げるための相応の脚色の域と評するべきというのであれば、<真実の物語>と謳うのはやめて欲しいし、あくまでも、この映画は「事実を基にしたフィクションである」と銘打って欲しいですね。

 



その点で、本作は、吉田昌郎所長はじめ東電職員の面々は実名に準じた配役名であるにも拘わらず、原発事故当時の官邸側の菅直人総理や枝野幸男官房長官などは実名をぼかした配役となっている点からしても逃げ口上を用意しているかの様で不自然極まりなく、なにも深読みせずとも、あの福島第一原発事故はあくまでも想定外の天災によるものとして、国内にある他の原発の再稼働を推進しようと謀るプロパガンダ的な国策映画と揶揄されても仕方がないとも思われました。

 



個々の事象や人為的アクシデントを生んだ責任論や事故の検証については、報道やドキュメンタリーなどで、こと足りるという意見もあるのかも知れないですが、それであれば今作は一体何のために製作企図したのかという疑問も残ります。

 



最後に、ラストの桜並木が続く演出には、既に原発事故問題や復興が完了しつつあるかのような誤解を生むようでやや不満が残りました。

ただ、奇遇なことに、映画の公開に前後して、2020年3月10日より、福島第一原発事故により帰還困難区域となっていた豊岡町の夜ノ森駅周辺のこの桜並木の立ち入りが解除される運びとなるのも偶然にしては話が出来過ぎでしたね。

 



私的な評価としましては、
原発事故に立ち向かい、まさに命懸けで、その現場で格闘した人々の姿を描いた骨太な群像劇である点は、東電本店や官邸の無茶ぶりな数々の動向の真偽の程の云々は別にしても、私も文句を述べるつもりはないですが、ただ敢えて難癖付けるならば、そもそも論として今回の原発事故は何故起こったのかを考えると、天災のみならず人為的なミスによるものと考えると、単なる英雄譚として鑑賞していられなかったですし、大幅な脚色をしているにも拘わらず<真実の物語>と謳い宣伝しているのが観るに耐えなかったです。

 

 

 

従いまして、良く出来た脚色されたパニック映画として観るならば実に面白い映画ではありましたが、実録映画として観るには事実を歪曲し過ぎている点がかなり気になり、多くのレビューアーが指摘しているように現政権に都合が良いように製作されたプロパガンダ的な国策映画と揶揄されても仕方がないとも思われました。

 


ですので、五つ星評価的には、映画の出来映え的には、豪華俳優陣の好演に加えて、<白組>のVFX技術も凄くて、並以上の作品の仕上がりでしたが、事実誤認を施すようなあたかもプロパガンダ的な内容には、到底感心出来なかったので、★★★☆(70点)の評価とさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

※尚、この映画を福島第一原発事故の正史として理解するには、やや抵抗がある御方々には、東日本大震災により引き起こされた福島第一原発事故について、官邸側から描いたセミ・ドキュメンタリー映画『太陽の蓋』(2015年)も併せて観られる事をお勧めします。

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。

新型コロナウィルスが猛威を振るう中、この騒動の陰に完全に隠れてしまっていますが、妊婦さんが罹ると大変な事になる恐れが非常に大きい、風しんの予防接種を受けていない世代である、1962(昭和37)年4月2日から1979(昭和54)年4月1日生まれの男性陣の方々に対して、風しんの予防接種の追加的支援対策として、今年の3月末日まで全額公費負担で風しんの抗体検査ならびにワクチン接種を受ける事が出来ます。

 

自分が風しんに罹ってしまうことで、周りの人々、とりわけ妊婦さんに移してしまうと大変危険な事になる恐れもありますので、是非とも、昭和30年代後半から50年代前半の男性で該当期間内に出生された男性の方々は、この機会に風しんのワクチン接種を受けましょう!!

 

知らないうちに、周囲の人々に移してしまう恐れもありますので、先ずは、スマホ・PCなどで、「風しん 厚生労働省」と検索エンジンにて検索されれば、「風しんの追加的対策について|厚生労働省」というサイトを読めば、インターネットでも簡単に申し込み可能ですので面倒臭がらずに、率先して受診しましょう。

 

 

今更ながらになりますが、2月10日(月)に、丁度、dカードのdポイントが貯まって来ていたので、そのポイントを劇場鑑賞券に使おうと思い、イオンシネマ京都桂川にて、父親と一緒に朝イチの上映回に鑑賞に出向いて来ましたので、その感想をブログ記事として残しておきたいと思います。

 

 

「友達は自分で選べる家族(20.2/10・2D字幕)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:THE PEANUTS BUTTER FALCON

製作年/国:2019年/アメリカ

配給:イオンエンターテイメント

公式サイト:http://tpbf-movie.jp/

上映時間:97分

上映区分:一般(G)

公開日:2020年2月7日(金)

監督:タイラー・ニルソン、マイケル・シュワルツ

キャスト:

シャイア・ラブーフ、ダコタ・ジョンソン、ザック・ゴッツァーゲン、ジョン・ホークス、ブルース・ダーン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ジョン・バーンサル、イェラウルフ、ジェイク・ロバーツ、ミック・フォーリー ほか

 

 

【解説】

ツキに見放された漁師と施設から脱走したダウン症の青年、施設の看護師の3人による青年の夢をかなえるための冒険の旅を描いたヒューマンドラマ。

養護施設で暮らすダウン症のザックは、子どもの頃からの夢だったプロレスラーの養成学校に入るため施設を脱走する。

兄を亡くして孤独な日々を送る漁師のタイラーは、他人の獲物を盗んでいたことがバレたことから、ボートでの逃亡を図る。

そんなタイラーと偶然に出会ったザック、そしてザックを捜すためにやってきた施設の看護師エレノアも加わり、3人はザックのためにある目的地へと向かう。

タイラー役をシャイア・ラブーフ、エレノア役をダコタ・ジョンソン、ザック役を作品製作のきっかけとなったザック・ゴッツァーゲンが演じ、ジョン・ホークス、トーマス・ヘイデン・チャーチらが脇を固める。

監督は本作が長編初監督作となるタイラー・ニルソン&マイケル・シュワルツ。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

率直な感想としましては、

本物のダウン症患者である、ザック・ゴッツァーゲンの存在感が何よりも凄くて、彼の演技力を活かすために本作品自体が企画企図なされただけあって、堂に入っていました。

 

 

またトラブルメーカーとして追われる漁師タイラー役のシャイア・ラブーフ自身も、プライベートでも、しょっちゅうトラブルを起こしているだけあって、こちらも適役でした。

 

 

ハンディキャップを抱える人達を「弱き者、或いは、守られるべき者」といった括りにしない作品は、それこそ、あの『グリーンブック』(2018年)で第91回アカデミー賞作品賞などを受賞したピーター・ファレリー監督が弟のボビー・ファレリー監督とでのファレリー兄弟監督名義として製作する、本物の障碍者を障碍者役で出演させてハンディキャップを単なる個性の一部として描く映画などが特に有名ですが、本作はそこから一歩飛び出してロードムービー形式に仕上げた点が良かったです。

 

 

ダウン症患者と健常者のロードムービーは他にも、ジャコ・ヴァン・ドルマン監督の『八日目』(1996年)が有名ですが、あの映画も良かったのですが、今作品の場合にはあの作品の様な妙に湿っぽさがないのが特に良かったとも思われました。

 

 

お話しの流れ的には、

高齢者介護施設を脱走して来た身寄りのないダウン症の青年ザック。他人の仕掛け網をくすねていた事がバレて仕事をクビになり、腹いせに元職場を放火した漁師のタイラー。

ひょんな事から出会った二人でしたが、ザックの夢を叶えるためにプロレスラー養成学校を目指して一緒に旅に出ることになるのでした。

 

 

そこへザックを探しに現れた介護施設職員の看護師エレノア(ダコタ・ジョンソン)が加わり・・・。

といったイントロダクションのロードムービーであり、ちょっとした冒険譚でもありました。

 

 

親に捨てられたザック、兄を事故で亡くしたタイラー、夫に先立たれたエレノア。三人三様でしたが共通するのは三人とも孤独ということ。

 

また、良い台詞が沢山あった映画でしたが、その中でも、老人介護施設のザックと同室の老人カール(ブルース・ダーン)の「友達は自分が選べる家族」という台詞が心に染みる良い映画でした。

 

 

ザックが一生懸命に自分のことを知ってもらいたくて健常者のタイラーに「僕はダウン症なんだけど・・・。」って必死に説明するのですが、放火をして逃亡中のタイラーは「それがどうした?俺たちは逃亡犯だろうが。それどころじゃねぇだろう?」って感じになっているのが、ごく自然で好感が持てました。

またタイラーが、ザックをイジめる子供を躊躇することもなく、どつき回すのも見ていてスカッとしました。

 

 

ときどきフラッシュバックみたいな回想シーンが入るのですが、タイラーは自分の過失で大好きな兄貴を失ってしまって以降、ホームレス同然の負け犬状態だったようでした。

 

タイラーは、だからか、ザックの夢を応援しながらも同時にザックに生かされている部分もある様にも映っていました。

 

 

ザックの話でもあり、自分自身の生き方を見つめ直すタイラーの話でもあるわけですが、とりわけ今作品は、プライベートでもかなりの問題児のシャイア・ラブーフ自身の更生物語の側面も有していて、撮影中にも荒れていたシャイア・ラブーフがザックから諭されて、アル中だった彼に断酒するように約束させたことも有名な逸話らしいです。

 

 

そして何よりも、お話しのキーポイントにプロレスを据えている事が重要でした。

何でもアリな虚構の世界で輝くプロレスラーが、ダウン症の青年をリングへと導いていくというあたりも、嘘の様で逆にリアリティがあったのかも知れないです。

 

 

日本にも25年の歴史を持つ<ドッグレッグス>という障碍者プロレス団体がある様に、全ての人間は皆プロレスラーになれる資質を持っているはず。

また、そこにはハンディキャップなども存在しない。

そういう意味合いでは、プロレスラーを目指そうとするザックの夢も、あながち途方の無い夢でもないみたいですね。

だからなのか、シャイア・ラブーフ演じる漁師のタイラーは最初から障碍者だからといって特別視せずに、その夢をザックに追いかけさせてやろうとしていたし、ダウン症の青年だから庇護・養護しないといけないと頭ごなしに考えてしまっていたダコタ・ジョンソン扮する看護師エレノアの視点を変えさせていくあたりも見どころです。

 

 

また、ザックと戯れるシーンで、シャイア・ラブーフの半ケツも拝めます(笑)。

 

 

アメリカでは当初17館での上映でスタートしながら、あれよあれよと巷間で評判を呼び最終的に1500館近くまで拡大公開された異例の大ヒットを記録したヒューマンドラマの映画というのも分からないでもない良作でした。

異例の大ヒット中の話題作の映画だったからか、本年度の第92回アカデミー賞授賞式の短編映画賞のプレゼンターとして、シャイア・ラブーフとザック・ゴッツァーゲンの二人も参加していたみたいですね。

 

 

エンディングテーマ曲(主題歌)は、「RUNNING FOR SO LONG(HOUSE A HOME)」という曲で、タイラー・ニルソン&マイケル・シュワルツの両監督自らが作詞にも関与した曲のようでしたが、凄く素敵な曲でした。

 

 

私的な評価としましては、

ダウン症と健常者の組み合わせのロードムービーも他にもありますが、お涙頂戴物とか感動させるシーンなどをついつい盛り込みたがるのですが、この映画は、あたかもファレリー兄弟監督の映画の如く、障碍者を特別視することなく、そういったものを一切排して全編を通して湿っぽさのない雰囲気でストーリー展開させていた事に、本作が長編初監督作となるタイラー・ニルソン&マイケル・シュワルツの両監督の演出にはすごく好感が持てました。

 

尚、他の人の感想の中には、登場人物たちの背景事情が希薄なので作品的にイマイチという意見も中にはあるようですが、説明くさ過ぎるよりも、ちょうど程良い具合のフラッシュバック的な回想シーンのみで漁師のタイラーの境遇も分からせていて、私個人的には、すごく上手い演出だったと思いました。

従いまして、五つ星評価的には、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の四つ星半の評価も相応しい作品かと思いました。

 

〇『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』予告編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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今回も最後までブログ記事をお読み下さり誠に有り難うございました。