およそ6千5百人弱の尊い命が犠牲となったあの未曾有の大惨事の阪神・淡路大震災から、今年の1月17日でかれこれ26年目。
震災後、いち早く被災者の心のケアやPTSD(心的外傷後ストレス障害)の研究にも尽力され、39歳の若さで早世なされた精神科医の安克昌(あん・かつまさ)さんの半生をモデルにしたドラマが、NHK土曜ドラマで昨年1月に放送されましたが、今回、その49分×全4話のテレビドラマを116分に再編集をし、未放送の場面も取り込んで、被災者に寄り添い続けた若き医師の生き様を描き、新たに《劇場版》として上映するとの情報を得まして、私自身が未だにPTSD障害を患っていることもあり、滋賀県大津市の大津アレックスシネマでのセカンド上映の公開初日である、今月の3月5日(金)に、父親と一緒に鑑賞に出向いて来ました。
つきましては、今更ながらになりますが、この作品を鑑賞した感想について、ブログ記事として記録に留めておきたいと思います。
今年度の8本目の劇場鑑賞作品。
「不安の安から安心の安へ(21.3/5・劇場鑑賞)」
ジャンル:人間ドラマ
製作年/国:2020年/日本
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/kokoro/
上映時間:116分
上映区分:一般(G)
公開日:2021年1月29日(金)
キャスト:
柄本佑 / 尾野真千子 / 濱田岳 / 森山直太朗 / 浅香航大 / 清水くるみ / 上川周作 / 濱田マリ / 谷村美月 / 趙民和 / 内場勝則 / 平岩紙 / キムラ緑子 / 石橋凌 / 近藤正臣
【解説】
阪神・淡路大震災時、被災者の心のケアに奔走した実在の精神科医・安克昌氏の著書「心の傷を癒すということ 神戸…365日」を原案にしたNHKドラマ「心の傷を癒すということ」の劇場版。
2020年1月から放送されたテレビ版全4話を再編集した。
安和隆は自身のルーツが韓国にあることを幼少時に知って以来、自分は何者なのか模索し続けてきた。
やがて人の心に関心を持つようになった彼は、父に猛反対されながらも精神科医の道へと進む。
映画館で出会った終子と結婚し、第一子も生まれて幸せな日々を送っていたある日、神戸の街を大震災が襲う。
和隆は避難所で被災者たちの声に耳を傾け、心の傷に苦しむ人々に寄り添い続ける。
柄本佑が主演を務め、尾野真千子、石橋凌、森山直太朗が共演。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
昨年1月からの放送時にNHK土曜ドラマ枠のこの作品を録画の上、テレビドラマ版全4話は一応全話通してひと通り観ていたのですが、劇場版になると一体どんな感じになるのかと思い、今回あらためて劇場に足を運びました。
お話し的には、
韓国にルーツを持ち、日本の大阪で生まれ育った自分は何者なのかを模索していた安和隆(柄本佑さん)は、人の心に関心を抱き、尊敬する精神科医・永野良夫教授(近藤正臣さん)に師事するべく、高校時代からの無二の親友の湯浅浩二(濱田岳さん)と共に、神戸大学医学部へ進学し、同大学の精神科医となるのでした。
そして、同じ境遇の終子(尾野真千子さん)と映画館での出会いを通して、その後に交際を経て、結婚し、第一子が誕生するのでしたが、その幸せの絶頂期に、神戸に未曾有の大惨事の阪神淡路大震災が襲うのでした。
安和隆は、その直後から、震災被災者の傷ついた心を癒そうと奔走するのでしたが・・・。
といったイントロダクションのドラマでした。
正直な感想としましては、
思いのほかザックリと再編集されていて、安和隆医師を取り巻く家族の方々以外のサイドストーリーが、この劇場版では、ごっそり抜け落ちていたのが、映画の尺のため仕方がないとは言え、かなり残念でした。
例えば、清水くるみさん演じる片岡心愛という患者の、所謂、多重人格性障害に苦しむ若い女性のエピソードや、被災者の避難所の体育館を管理されている、内場勝則さん演じる小学校の校長先生が震災疲れから自殺未遂を起こそうとしてしまったエピソードなど、テレビドラマ版を視聴した際に、思わす涙が溢れ出てしまったシーンが編集で抜け落ちていていて、泣ける場面が俄然少なくなっていたのが勿体なかったです。
また、そういった心のケアの必要性の具体例についての描写が劇場版に編集のために少なくなってしまっている上に、安和隆医師が阪神淡路大震災後の被災者に寄り添って、心のケアに尽くして生きてこられた証のような、あたかも単なる苦難の半生記の様な作品になってしまっていたのも手伝ってか、少々ベタな展開のような感じになってしまっていたのも惜しかったです。
テレビドラマ版では、その他、何故に、安和隆医師が音楽の中でもジャズが好きなのかという説明シーンがあったり、また最終話の東遊園地のルミナリエの点灯を観に行った安医師の家族役として、最後の最後のシーンに、安医師の本物の3人の遺児が出演されていた事なども考えますと、劇場版ではそのシーンさえもカットになっていていましたので、その点も勿体ない編集をしていたかもと思ったりしました。
とは言え、テレビドラマ版での放送内容を圧縮して再編集したために、ところどころ唐突感も見受けられましたが、安医師が尽力された、被災者には身体の傷と同様に心の傷も手当てが必要という、この実在した精神科医・安克昌医師の『心の傷を癒すということー神戸・・・365日』の著書を原案にしたドラマとして、その本質の部分では外していなかったでしょうし、あらためて劇場版を観ても、ドラマの中の安和隆医師として思いの丈がこもった言葉の節々が心に沁みてきました。
また劇場版で良かった点は、安和隆医師の兄役の安智明役を演じてられた森山直太朗さんが歌うエンディングテーマ曲の『カク云ウボクモ』が非常にマッチしていて、テレビドラマ版にはない良さがありました。
また、細かいところに目を遣れば、この作品の良いところは、大阪育ちの安和隆(柄本佑さん)や湯浅浩二(濱田岳さん)たちは大阪弁を話し、神戸育ちの終子(尾野真千子さん)や神戸の震災被災者の方々は神戸弁を喋っている点など、関西弁の中でも細かい方言のニュアンスの違いまで方言指導が徹底している点には感心させられました。
さすがはNHKの土曜ドラマ枠の作品だけあるなと思いました。
テレビドラマ版を視聴して、かなり感動した1人なので、出来れば叶うことならば、NHKのテレビドラマ版全4話を観て欲しいとは思いますが、それでもこの劇場版による、謂わばダイジェスト版的な内容でも、安和隆が、神戸大学医学部時代には自分の名前を「不安の安」と説明していたのが、いつからか「安心の安」ですと自己紹介するほど安医師が成長されていく過程も描かれていて、再編集した劇場版でも充分に感動できる内容にもなっているかとは思いましたので、是非、この劇場版の方でも鑑賞して頂ければと思った次第です。
私的な評価としましては、
テレビドラマ版を満点とすれば、この劇場版単体でも感動的ではありますが、あくまでもダイジェスト版的な趣とも言えなくもないので、五つ星評価的には、その点を若干差し引きまして、高評価ながらも、★★★★(80点)の評価くらいが相応しいかと思いました。
この劇場版を入口に、その後に、もしも機会があれば、NHKテレビドラマ版全4話を是非観て欲しいですね。
○NHKドラマ『心の傷を癒すということ』2020年9月1日DVD発売
HALU6700@HALU7100
#大津アレックスシネマ で『#心の傷を癒すということ 劇場版 』鑑賞。50分×全4話のTVドラマ版は事前に視聴済みでしたが、劇場版ではどの様な感じになるかと劇場鑑賞。ザックリと再編集されていましたが、安医師の心のケアに対する思いの… https://t.co/4iNbnRhbLd
2021年03月05日 16:54
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。


















































