自分の周りのSNSの、特にTwitterのタイムライン上では、この作品を劇場鑑賞した人たちの間でもなかなか評価が高かったので、3月20日(土)の春分の日に、京都駅八条口のイオンモール京都にあるTジョイ京都まで、朝一番の午前8時半からの上映回の鑑賞に出向いて来ました。
この日の祝日は、運良くなのか、朝早くからのクルマ移動でしたので、お花見やお彼岸のお墓参りなどによる他府県ナンバーを中心にした京都市内に入るクルマの流入による幹線道路の大渋滞に巻き込まれることなく、映画に間に合って良かったです。
今年度の11本目の劇場鑑賞作品。
「実話を基にした天才野球少女の夢の挑戦(21.3/20・2D字幕)」
ジャンル:青春ドラマ
原題:Baseball Girl
製作年/国:2019年/韓国
配給:ロングライド
公式サイト:https://longride.jp/baseballgirl/
上映時間:105分
上映区分:一般(G)
公開日:2021年3月5日(金)
監督・脚本・編集:チェ・ユンテ
キャスト:
イ・ジュヨン / イ・ジュニョク / ヨム・ヘラン / ソン・ヨンギュ / クァク・ドンヨン / チュ・ヘウン 他
【解説】
韓国ドラマ「梨泰院クラス」で注目を集めたイ・ジュヨンが主演を務め、プロ野球選手を目指す女子高生の奮闘を描いた青春スポーツ映画。
最高球速134キロの速球とボールの回転力が強みの女子高生チュ・スインは、高校卒業後はプロ野球選手の道へ進むべく練習に励んでいた。
しかし女性というだけで正当な評価をされず、プロテストすら受けられない。
さらに、友人や家族からも反対されてしまう。
そんな折、プロ野球選手の夢に破れた新人コーチのチェ・ジンテが赴任してきたことで、彼女の運命は大きく動き出す。
主人公を支えるコーチを「僕の中のあいつ」のイ・ジュニョク、母親を「無垢なる証人」のヨム・ヘランが演じる。
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
私をはじめ、多くの野球ファンは「プロ野球の世界で、女の子が活躍する姿を見てみたい」とは誰しもが思い描いたことがあるのではないでしょうか。
それも出来れば一番目立つポジションのピッチャーで、球速はそれ程に速くなくても、あたかも昭和の歌謡曲のピンクレディーの『サウスポー』の詩の如く、魔球の様な変化球を駆使して、男性の強打者をきりきり舞いさせる。
漫画の世界では、水島新司先生の『野球狂の詩』の水原勇気投手がドリームボールという魔球で大活躍するなんてのもありましたが、あの当時は夢のまた夢、絶対にあり得ないと思いつつ漫画を読んでいたものでした。
現実の世界で日本で話題になったと言えば、「ナックル姫」こと吉田えり投手でしょうか。女性がプロの世界で活躍できるとすれば、彼女のようなナックルボーラーしか可能性がないだろうと思ったものでした。残念ながら、球速が100キロ前後かだとプロ野球の世界では非常に厳しいかと思ったものでした。
そんな私たちの長年の夢が叶うかも知れない映画『野球少女』ですが、私もNetflix加入者ながら、主演のイ・ジュヨンがトランスジェンダーの役で注目を集めた韓国の人気ドラマ『梨泰院クラス』はあいにくと未見。
今作では、”男の世界”である韓国のプロ野球界に挑む女子高校生に扮し、若くしてジェンダーの平等や多様性といったテーマを託される俳優の一人となりつつあるようですが、所謂、典型的な美人女優ではなく、クールな顔立ちと強い意志を感じさせる目力がそうしたキャスティングの一因なのかも知れないですね。
さて、そんなイ・ジュヨンが演じるのは、最高球速134キロの速球とボールの回転力が強みの天才野球少女チュ・スイン。
高校卒業後はプロ野球の球団で野球を続けることを夢見て、誰よりも練習を重ねてきた。
しかし、ドラフト会議での指名は無理にしても、女子という理由だけでトライアウト(プロ球団の入団テスト)も受けられない。
おまけに友人、家族からも反対されるのでした。
そんな時、プロを目指し夢破れた新任コーチのチェ・ジンテ(イ・ジュニョク)が赴任し、彼女の人生に変化が訪れるのでした。
プロ野球選手になる夢を叶えるため「見えない壁」に立ち向かう。そう、このスイン役には、モデルになった実在の人物がいます。
1997年、韓国で女性として初めて高校の野球部に所属し、韓国プロ野球(KBO)が主催する公式試合での先発登板を果たしたアン・ヒャンミ投手がその人でした。
イ・ジュヨンは、そんな草分け的存在となったアン・ヒャンミ投手の努力や葛藤に少しでも迫るべく、約40日間の訓練に臨み、劇中全ての野球のシーンを自ら演じてみせたのでした。
映画自体は、そんな甲斐もあってなのか、前評判通り、なかなか感動的でもあり良かったです。
本作の野球少女チュ・スインは自分で自分を諦めることはせずに挑み続けるのでした。
リトルリーグ時代から天才野球少女と評判になるものの、その実は野球少女の物珍しさが先に立つ。でも、プロ野球の選手になりたいのでした。
そんなスインの夢を、女だから野球には非力過ぎるなどと、機会の平等を得ることすらなかなかままならない。だからこそ余計にプロ野球選手になりたい願望が増すのでした。
そして、リトルリーグ時代からのチームメイトの男子生徒ジョンホ(クァク・ドンヨン)がドラフト会議で指名される。自分の方が実力があるのに、と信じる心と悔しさと羨望との気持ちでいっぱいになるのでした。
しかしながら、徐々に自分の長所・短所を知るに従って、そのチームメイトの実力にも敬服するのでした。
彼がくれた爪の保護用のマニキュアと彼のプロ野球選手としてのサインボールをお願いする場面は目頭が熱くなるほどでした。
新任コーチのチェ・ジンテ(イ・ジュニョク)は、野球少女チェ・スインの投球の長所を見つけ長所を活かした投球を教えるのでした。
今まで、豪腕の男性投手を目標にしていたチェ・スインは、自分の持ち味を活かした投球術を会得し、夢への活路を見出すのでした。
また、娘の地道な生き方を願う母親と、頑としてプロ野球選手への夢を追いかけ続ける主人公のチェ・スイン。母娘は衝突を繰り返しながらも次第に相手を理解し寄り添って行くのでした。
ヨム・ヘランが生真面目な母親役を好演しています。
後半は、トライアウト(プロ球団の入団テスト)のシーンが多くなり、一気に主人公のチェ・スインの夢追い物語になっていきますが、幕切れは本作らしい如何にも現実的なものになっていました。
ラストでの主人公の清々しい表情が強く印象に残りました。
女子高校生でありながらも球速130キロ以上を出すスインの投球シーンに関してですが、演じているイ・ジュヨンの熱演もありますが、CG処理を施しているなど、なかなか巧い撮影をしているものだなという印象が強い反面、ただ、いくら冬季に実施されるトライアウトという設定とは言え、上着のウインドブレーカーをずっと着用したままの投球は、どうにも不自然でしたが、脱げば華奢な体躯が明らかになるので、本作のチェ・ユンテ監督がそれを避けての事なのかと、ついついどうしても穿った見方をしていまいますね。
また、クライマックスシーンでの”魔球”特有のボールが揺れ落ちる軌道画像自体も全く観客にも観せないのにも拘わらず、さも凄い投球をしているかのように魅せている点は感心しました。
私的な評価としましては、
利き腕の肩を壊してしまいそうな壮絶な投げ込み練習は、いまの時代にはそぐわない練習方法で、現実には有り得なさ過ぎましたが、好意的に見れば、一生懸命さのみについては伝わっては来ました。
また、上着のウィンドブレーカーを脱がずに投球する不自然さなども有りはしましたが、試合のシーンがほとんど全くないにも関わらず、トライアウトでの投球シーンのみで息を呑むような張り詰めた緊張感を演出している点はなかなか巧いと思いました。
でも、実際に、公式試合に投手起用するとすれば、ワンポイントリリーフ的な起用になりそうですね。
それこそ本当に『野球狂の詩』の水原勇気のようですね(苦笑)
本作品は、プロ野球に挑む一人の野球少女の夢を例題として、普遍的に、固定概念や性差別の壁を乗り越えて夢に挑むことの大変さとその素晴らしさを実感させてくれる青春映画としても良く出来た作品でしたので、五つ星評価的には、★★★★(80点)の四つ星評価に相当する高評価も相応しい作品かと思いました。
HALU6700@HALU7100
昨朝に、#Tジョイ京都 で『#野球少女 』鑑賞。現実ならば、この辺で諦めるかと思いきや、最後までプロに拘り諦めない姿勢に胸をうたれました。実在のモデルがいる事を知り更に感動!性的に不利な状況を自分の長所で補う策も現実的で良かったが… https://t.co/fKHJ87QiV8
2021年03月21日 23:27
※尚、日本プロ野球界で女性投手が活躍する姿を描いた、水島新司先生の漫画『野球狂の詩』の水原勇気投手を、木之内みどりさん主演で、1977年に実写映画化の上、当時の日活系の映画館で上映されました。
(二本立て興行の併映作品は『嗚呼!!花の応援団 男涙の親衛隊』。)
今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。



























































