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HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

日本初回公開の1983年当時には、私は高校の体育会系の厳しいクラブ活動の日々で忙しかった為、結局は劇場鑑賞出来ず終いで、その後ビデオ鑑賞してきり以来なので、お恥ずかしながらも、今回の鑑賞がほぼ初見同然でした。

今回は、ここ京都府も、3度目の緊急事態宣言の発出中ではありましたが、2023年には大島渚作品が国立機関に収蔵予定のため、最後の大規模ロードショーと言うことで、公開終了までに是非とも劇場で観たいという気持ち一心で、5月11日(火)に、今回も自分1人で、滋賀県大津市の大津アレックスシネマまで鑑賞に出向いて来ました。


今年度の22本目の劇場鑑賞作品。
(※今年度の大津アレックスシネマでの11本目の劇場鑑賞作品。)




「劇場では初見(21.5/11・字幕・2K上映)」
ジャンル:人間ドラマ/戦争
原題:Merry Christmas Mr. Lawrence
製作年/国:1983年/日本=英国=ニュージーランド合作
配給:アンプラグド
公式サイト:http://oshima2021.com/
上映時間:123分
上映区分:一般(G)
公開日:2021年4月16日(金)
※日本初回公開日:1983年5月28日(土)
監督:大島渚
音楽担当:坂本龍一
キャスト:
デヴィッド・ボウイ / トム・コンティ / 坂本龍一 / ビートたけし / ジャック・トンプソン / 内田裕也 / ジョニー大倉 / 室田日出男 / 戸浦六宏 / 金田龍之介 / 三上寛 / 内藤剛志 / 本間優二 / 石倉民雄 / 飯島大介 / アリステア・ブラウニング
 他
 


【解説】
大島渚監督が、第2次世界大戦中のジャワの日本軍捕虜収容所を舞台に、極限状況に置かれた人間たちの相克を描いた異色のヒューマンドラマ。
日本軍のエリート士官ヨノイと連合軍捕虜セリアズ少佐の愛情めいた関係を中心に、日本軍人と西洋人捕虜との関係が興味深く描かれる。
デビッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしといった国内外の異色スターたちが共演。
坂本の音楽も高い評価を獲得し、テーマ曲「Merry Christmas Mr. Lawrence」は誰もが知る名曲となった。
 
2021年4月、デジタル素材に修復した「4K修復版」でリバイバル公開。
 
(以上、映画.comより、引用抜粋。)
 
 
 
率直な感想としましては、
この度、改めて劇場鑑賞しますと、実はこういった作品だったのかと思わず驚嘆するほどでした。
 


「東洋と西洋の文化の対立と融合」といった小難しい作品テーマ以上に、公開当時のゲイに対する社会的批判などをも人間賛歌という形で耽美的に表現するなど、今観ても、当時としては大島渚監督の斬新な演出が素晴らしい映画でした。
 


また、大島渚監督の持論に基づいた、おおよそ演技素人の「非職業的俳優」に賭ける監督独自のキャスティング・センスが最も結実した作品でもあり、ロレンス役のスコットランド出身の名優トム・コンティなどは別にしましても、デヴィッド・ボウイをはじめ、坂本龍一さん、ビートたけしさん、ジョニー大倉さん、内田裕也さんなどミュージシャンやコメディアンなどの本業が俳優ではない演技素人集団で構成された本作の異色の配役による各配役同士の化学反応が素晴らしかったという他ないでしょうね。
 


今では名曲の誉れも高い本作のメインテーマ曲『MerryChristmas Mr.Lawrence』も、坂本龍一さんが今作で初めて映画音楽を手掛けたとは思えないほど心揺さぶられる旋律で、英国アカデミー賞作曲賞を受賞。
そして、その5年後にはベルナルド・ベルトルッチ監督の『ラストエンペラー』の映画音楽を担当し、アカデミー賞作曲賞&グラミー賞を受賞に至る、謂わば、本作は、坂本龍一さんの映画との結びつきを作った記念すべき作品でもありました。
そしてまた、ビートたけしさんが、北野武の名義として映画監督業を志すに至った切っ掛けとなる作品としても注目でしょうね。
 


お話しの流れ的には、
1942年の戦時中のジャワ島の日本軍俘虜収容所で起こった事件を切っ掛けに粗暴な日本軍軍曹ハラ(ビートたけし)と温厚なイギリス人俘虜ロレンス(トム・コンティ)が事件処理に奔走する。
一方、ハラの上官で、規律を厳格に守る収容所の所長で陸軍大尉のヨノイ(坂本龍一)は或る日、収容所に連行されてきた反抗的で美しいイギリス人俘虜のセリアズ(デヴィッド・ボウイ)に心を奪われてしまうのでしたが・・・。

といったイントロダクションの映画でした。
 


デヴィッド・ボウイ演じるイギリス人俘虜のセリアズも良かったのですが、私的には、画面いっぱいに映し出されるハラ軍曹役のビートたけしさんの憎めない表情が実に印象的な作品であり、実質的な主人公のようなビートたけしさんに惹かれてしまう映画でしたね。
 


私的な評価と致しましては、
戦闘シーンが一切登場しない異色の"戦争映画"ではありましたが、日本軍によるジュネーブ協定をも無視した俘虜に対する粗暴な側面が描かれている点から戦争や国家による洗脳の恐ろしさをも上手く描いており良かった反面、ヨノイ大尉と俘虜セリアズとのブロマンス的な展開以外には特段に描かれている内容がほぼ薄かった上に、セリアズの過去の話しのパートが無駄に長かったのが残念でした。
 

とは言え、五つ星評価的には、その点を差し引きましても、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の四つ星半評価が相応しいかと思いました。
 


※尚、今回が大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』が劇場鑑賞が出来る最後の大規模ロードショーの機会にもなるらしいので、新型コロナ禍に伴う緊急事態宣言の発出などによる人流の抑制なども叫ばれてはおりますが、出来る限り、多くの映画ファンの方々が劇場に足を運ばれればと思う次第です。

 

浦沢直樹先生が描く、連続漫画小説『あさドラ!』の第5巻の発売日当日の4月30日時点には、既に購入していましたが、ちょうど、この漫画を描く浦沢直樹先生の過去作の大ヒット漫画『20世紀少年』の世界観のように、未知のウイルスによる世界的なパンデミックに苦しみ、日本の、ここ京都府でも、3度目の緊急事態宣言の発出による人流の抑制が図られている中、昨晩に、ようやく、この第5巻を読み終えました。

 

 

今回のこの漫画では、1959(昭和34)年の伊勢湾台風下の名古屋港を舞台に第1巻のお話しが始まり、そして、1964年10月9日、東京五輪開催の前夜!世紀の祭典を目前に、主人公の浅田アサが女子高生民間パイロットでありながらも、国家からの極秘指令を受け、両親や兄弟姉妹の”仇”でもある謎の未確認巨大生物の"アレ"と遂に、再び相対する模様がこの第5巻で克明に描かれます。

 

 

▲連続漫画小説「あさドラ!」浦沢直樹・著、第5巻(定価700円+税)

 

東京五輪開催危うし?"アレ"を止めろ、アサ!

 

自分とアサを陥れようとしたトップ屋(新聞記者)の罪を被り、警察に出頭した春日のおっちゃん。

 

怪しいスカウトの口車に乗り、夢の芸能界へと踏み出すヨネちゃん。

愚連隊に襲われた窮地を女子プロレスラーに救われ、憧れてしまうミヤコちゃん。

 

それぞれの人生のドラマが急転する中、その夜、稲村ヶ崎に迫り来る、謎の巨大怪獣”アレ”。

 

雨風吹き荒ぶ、最悪の天候の中。

わずか17歳の少女に託された東京オリンピックの死守。

「今逃げたら、”アレ”が上陸してしまう!!」

偵察を命じられたアサの愛機・パイパーカブが漆黒の闇の空を駆ける!!

そこへ"アレ"の牙が迫り・・・。

さらなる窮地がアサを襲うーー!?

「おっちゃん。・・・・あたしどうすればいい?」

 

人知れず昭和を守り抜いた少女に迫る危機・・・!

 

漫画界の最前線を行く浦沢直樹先生が描く、愛と笑いと涙の一代記、手に汗握る第5巻!!

 

(以上、Amazon通販サイトの商品紹介文より、引用抜粋。)

 

 

 

 

※尚、今回の第5巻には、仲井戸慶一君が研究室で見つけた、あの『メモ』が本に挟まっていました。


当初は、私は、誰か出版社の人か、若しくは本の製造をしている人の普通のメモ書きか何かが偶然に紛れていたのかなとも思って、大切なものだったらどうしようか?とも思い、とりあえず失わないようにしてから読み始めました。
 

そして、読んで進んで行きますと、仲井戸君が飛行機に持ち込んだ資料の中に、ちょうどそのメモが登場しました。

 

もしかしてと思い、さっきのメモを見直してみると…。
殴り書きのようで読みにくく所々の字しか読めません。

裏を見ると「弱…」の文字が見えて、ようやくあのメモだと気が付きました。

なんだか、ちょっとこういったこだわりや心遣いのある製本手法が嬉しかったですね。(それにしても、チラシと間違えて捨てなくて良かったとホッとしました。)

 

 

 

また、この連続漫画小説『あさドラ!』については、昨年度(2019年)の第92回アカデミー賞で映画『パラサイト 半地下の家族』にてオスカーを最多の4冠も獲得した韓国人監督のポン・ジュノ監督も激賞!!の漫画との事。

 

 

鬼才ポン・ジュノ監督と言えば、映画『グエムル/漢江(ハンガン)の怪物』(2006年)でも有名な監督さんだけに、第4巻をご紹介する私のブログ記事では、「日本映画界で映画化を検討される際には、VFXの白組&堤幸彦監督若しくは山崎貴監督にお願いしたいような内容の漫画。」とご紹介しましたが、韓国のポン・ジュノ監督の手腕で映画化なされても面白そうでもある題材の漫画とも言えますね(^^)v

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

救急搬送された父親の病状のその後について。

 

先日の5月3日の拙ブログ記事の『【100分de名著】三島由紀夫『金閣寺』今夜から放送開始と、深夜の父親の救急搬送。』にて、

私事ながらも、私の年老いた父親が急に夜半に下血して流血が止まらなくなり、深夜に病院に救急搬送された旨をお伝えしておりましたが、改めて5連休明けに、5月6日(木)の午前中に、父親のかかりつけ医の内科・泌尿器科医院で診察をして頂いたところ、下血では無く、尿道に傷が出来て出血した可能性が高く、今回の流血については、それ程に気にするほどでもないとの事のようでした。

 

私の父親いわく、「今後は、出血時にはスマホなどで動画を撮るなどして症状を記録しておいて下さいね。」と、かかりつけ医の主治医から申し使ったそうです。

 

私の父親の病状について、ご心配頂いていた御方々に際しましては、先ずは、お詫びかたがた、取り急ぎ近況のご報告まで。

 

しかしながら、診察に行ったついでに、かかりつけ医の方で、私の両親の分については、5月中旬と6月中旬とに、ファイザー製ワクチン接種の2回分の予約を無事に取ることが出来て、その点は、怪我の功名で何よりでした。

 

私の様な65歳以下で基礎疾患を持っている者に対するワクチン接種も、早く手掛けて欲しいと願うばかりですが、お話しでは、8月下旬以降になるのではないかとの事。

やはり、政府見解と現場ではその実態が大きくかけ離れている様子で、政府サイドでは、ワクチンの接種の段取りや計画も、あまりにも甘く見積もり過ぎているようですね💧

 

 

○ポン・ジュノ監督メッセージ付!2020.7.3『グエムル 漢江の怪物』日本初Blu-ray化予告編!「パラサイト 半地下の家族」のアカデミー賞受賞黄金コンビ による大ヒット作品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

先月の4月25日(日)から、京都府にも、3度目の緊急事態宣言の発出中ではありましたが、dポイントの利用期限が迫ってきている中、とは言え、dポイントを有効活用出来るイオンシネマ系列の京都府内のシネコンは全て休館中のため、滋賀県草津市のイオンシネマ草津まで越境して、話題を博している本作品を観るべく、4月28日(水)に、今回は自分1人で観に行って来ました。

 

 

今年度の21本目の劇場鑑賞作品。

(※今年度のイオンシネマ草津での4本目の劇場鑑賞作品。)

 

本作品については、Amebaブロガーのmocoさん、はるさんのお勧め作品ということで劇場鑑賞してきましたが、噂通りに、なかなか面白い映画で愉しめました。

この度は、ご紹介下さり有り難うございました。

 

 

 

「アテ書きした原作を更に再構築に成功(21.4/28・劇場鑑賞)」

ジャンル:人間ドラマ

製作年/国:2021年/日本

配給:松竹

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/damashienokiba/

上映時間:113分

上映区分:一般(G)

公開日:2021年3月26日(金)

原作:塩田武士『騙し絵の牙』

脚本:吉田大八・楠野一郎

監督:吉田大八

キャスト:

大泉洋 / 松岡茉優 / 宮沢氷魚 / 池田エライザ / 斎藤工 / 中村倫也 / 坪倉由幸 / 和田聰宏 / 石橋けい / 森優作 / 後藤剛範 / 中野英樹 / 赤間麻里子 / 山本學 / 佐野史郎 / リリー・フランキー / 塚本晋也 /  國村隼 / 木村佳乃 / 小林聡美 / 佐藤浩市  他 

 

 

【解説】

「罪の声」などで知られる作家の塩田武士が大泉洋をイメージして主人公を「あてがき」した小説を、大泉の主演で映画化。

 

出版業界を舞台に、廃刊の危機に立たされた雑誌編集長が、裏切りや陰謀が渦巻く中、起死回生のために大胆な奇策に打って出る姿を描く。

「紙の月」「桐島、部活やめるってよ」の吉田大八監督がメガホンをとり、松岡茉優、佐藤浩市ら実力派キャストが共演する。

 

出版不況の波にもまれる大手出版社「薫風社」では、創業一族の社長が急逝し、次期社長の座をめぐって権力争いが勃発。

そんな中、専務の東松が進める大改革によって、売れない雑誌は次々と廃刊のピンチに陥る。

カルチャー誌「トリニティ」の変わり者編集長・速水も、無理難題を押し付けられて窮地に立たされるが……。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

主人公に大泉洋さんをアテ書きするというアイデアを編集者から持ち込まれ、作家・塩田武士氏が、斜陽化する出版業界を舞台に書いたという原作小説『騙し絵の牙』の方は、あいにくと私は未読。

 

 

今回のこの映画化に際して、そもそもアテ書きをなされていた原作小説であるにも関わらず、あえて、吉田大八監督と共同脚本家・楠野一郎さんとが原作のエッセンスを抽出し、一旦解体した上で、再構築したとのこと。

 

 

薫風社のカルチャー雑誌「トリニティ」編集長の速水(大泉洋さん)、文芸誌「小説薫風」から異動して、速水の部下となる新人編集者・高野恵(松岡茉優さん)、大御所作家の二階堂大作(國村隼さん)などのごく一部のキャラクターを残したほかは、多くは映画独自のサブキャラを配し、小説の「編集」という仕事に対する速水と高野の愛着度合いとその温度差や、雑誌廃刊の危機に奮闘する編集長と部員たち、出版社内の、所謂、「お家騒動」に乗じた派閥抗争に翻弄される速水といった原作オリジナルのエッセンスを残しながら、いくつもの仕掛けが約2時間(113分)の中に上手く収まるようなオリジナルな娯楽劇に再構築し仕上げたとのこと。

 

 

なので、もちろん、映画単体としても楽しめるし、原作既読者についても原作小説のエッセンスを再度味わいながらも、全く新しい騙しの仕掛けに驚くことが出来るといった具合に見事に仕上がっているとのこと。

 

 

ただ、池田エライザさん扮する城島咲についても、また社内重大プロジェクト・KIBAの本当の意味合いについても、「言葉遊び」が先行し過ぎていて、この点などは原作通りならば仕方がないにせよ、小説の世界の中では「言葉遊び」もなかなか面白く感じるのかも知れないですが、映画の中だと、やや無理矢理感も無きにしも非ずでしたね。

 

 

改革派の機関車トーマツこと東松専務役は、佐藤浩市さんも悪くはないのですが、どちらかと言えば、役柄的には中井貴一さんの方がキャスティングには適任に感じましたが皆さんは如何感じられたでしょうか。

 

 

また、薫風社における絶対的聖域でもある文芸誌「小説薫風」の保守派の担当役員・宮藤常務(佐野史郎さん)と編集長・江波百合子(木村佳乃さん)も良かったのですが、木村佳乃さんの場合には、あまりにも実直そうで、クセモノ感が無かったのがいま一つ残念でしたね。

 

その意味合いでは、クセモノ感満載の文芸評論家・久谷ありさ役の小林聡美さんの方が、むしろ「小説薫風」の編集長のキャスティングに向いていそうでした(汗)

 

 

そう言えば、そもそも、薫風社の設定が大手出版社と言えども中堅企業の「お家騒動」にわざわざテレビのワイドショーが番組で特集を組むだろうかなどと疑問に思ったりもしましたが、「お家騒動」に乗じた派閥抗争を観客に容易く理解させるのには、こういった手法が最も効果的で手っ取り早かったのでしょうね。

 

 

まぁ、でも、過去に実際に、あの老舗企業の大塚家具におけるお家騒動などをワイドショーが番組内で取り扱った例もあるので、こういった手法で観客へ説明するのもあながち間違ってはいないとも思われますが・・・。

 

 

劇中で、騙し騙されの派閥抗争に翻弄されながらも、出版人たちは、出版不況の荒波に呑まれて悪戦苦闘しています。

 

 

わざわざ書店に出向かなくても簡単に自宅に欲しい本が、気軽に手元に届く時代になったのですが、それでも書籍、雑誌、それらを取り扱う書店の存在は人々に心のゆとりをもたらすのみならず、年少者や高齢者などインターネット通販などにあまり明るくない世代にとっては、一旦、手に取ってから読むという行為自体も必要不可欠とも言えるでしょう。

 

 

この出版業界の状況は、完全に映画業界に話を置き換えて考えることも出来る話とも言えるでしょう。

 

 

大型書店はシネコン、街中にある個人経営の小さな書店はミニシアターと置き換えることができ、新型コロナ禍にあっては、新作映画の公開延期が相次いだことで、U-NEXT、AmazonPrimeやNetflixなどの配信コンテンツが大躍進を遂げましたが、出版業界も長年に亘ってAmazonの脅威と対峙しており、決して他人事ではないとも言えます。

 

 

ですので、本作品においても、効率化を優先させていく中で、人の温もりを介したものが如何にして生き残っていくのかといった普遍的なテーマも内包されています。

ただ、本作品では、その答えの在り方が正しいか正しくないかはその手法の是非は別にして・・・。

 

 

とは言え、そんな堅苦しく考えなくても、今回の作品は吉田大八監督による作品史上最もエンタメした作品に仕上がっています。

なんせ、あの飄々とした「大泉洋」らしさの”陽”の持ち味を活かしつつ、緻密な演出を施して”陰”(=牙)的な側面も引き出された大泉洋さんが、松岡茉優さん、佐藤浩市さん、佐野史郎さん、小林聡美さん、國村隼さんらをはじめとした芸達者なクセモノ揃いの面々と”仁義なき戦い”を展開しているのですから。

先ずは、珠玉の113分をご堪能あれ!

 

 

尚、私個人的には、大御所作家の二階堂大作に扮した國村隼さんの風貌がまるで、あの小説家の筒井康隆氏のようで面白くてツボでしたね。

それにしても、大御所作家・二階堂大作が書いている小説は、謂わば、大衆文学であって純文学とは異なるにも拘わらず、文芸誌「小説薫風」でも特別扱いなされているという設定については、イマイチ理解に苦しみましたね(汗)

あの塩田武士氏の原作小説通りの設定ならば致し方ないとは思いますが・・・。

 

 

と言うことで、どうにかこうにか、なんとかネタバレを回避しつつ感想を書き終えることが出来て何よりでした。

 

 

 

私的な評価と致しましては、

主人公がアテ書きされた上に、どんでん返し系の原作小説を、再構築した上で、オリジナルな筋書きによる脚本で味付けし映画化した非常に稀有な成功例と言って良い作品であり、荒波に呑まれつつある斜陽化する出版業界を舞台に、吉田大八監督、そして共同脚本家・楠野一郎さんの新たな代表作とも呼べる立派なエンターテインメント映画でした。

五つ星評価的には、高評価ながらも、あと少しで満点の四つ星評価の★★★★(80点)の評価が相応しい作品かと思いました次第です。

 

○映画『騙し絵の牙』【予告編】大ヒット上映中!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。