『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(2023年) #ユナイテッドシネマ大津 #タイカ・ワイティティ | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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もう現在では既に上映期間を終了をしてしまっている作品でもあり、今更ながらではありますが、2月23日(金・祝)公開の作品でしたが、先ずは、1日当たりの上映回数が激減するより前に早めに観ておこうと思い立ち、この映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』を鑑賞するべく、滋賀県大津市のユナイテッド・シネマ大津まで、2月26日(月)に出向いて来ましたので、その際の感想を備忘録として、拙ブログに書き留めておきたいと思います。

 

今年度の7本目の劇場鑑賞作品。

(今年度のユナイテッド・シネマ大津での2本目の劇場鑑賞作品。)

 

 

 

「実話ベースの笑って泣けるコメディ映画(24.2/26・2D字幕鑑賞)」

ジャンル:人間ドラマ

原題:Next Goal Wins

製作年/国:2023年/イギリス・アメリカ合作

製作会社:サーチライト・ピクチャーズ

配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

公式サイト:https://www.searchlightpictures.jp/movies/nextgoalwins

上映時間:104分

上映区分:一般(G)

劇場公開日:2024年2月23日(金・祝)

製作:ジョナサン・カベンディッシュ / ギャレット・バッシュ / タイカ・ワイティティ / マイク・ブレット / スティーブ・ジェイミソン

製作総指揮:アンディ・サーキス / ウィル・テナント / キャスリン・ディーン / ジョシュ・マクラグレン 

撮影:ラクラン・ミルン

美術:ラ・ビンセント

衣装:ミヤコ・ベリッツィ

編集:ニコラス・モンスール

音楽:マイケル・ジアッキノ

脚本:タイカ・ワイティティ / イアン・モリス

監督:タイカ・ワイティティ

キャスト(配役名):

マイケル・ファスベンダー(トーマス・ロンゲン) / オスカー・ナイトリー(タヴィタ:米国領サモアのサッカー協会会長) / カイマナ(ジャイヤ) / デビット・ファイン(エース) / レイチェル・ハウス(ルース) / ビューラ・コアレ(ダル) / ウィル・アーネット(アレックス・マグヌッセン) / エリザベス・モス(ゲイル:ロンゲンの元妻) / ウリ・ラトゥケフ(ニッキー・サラブ:記録的大敗時の代表チームGK) / クリス・アロシオ(ジョナ) / セム・フィリポ(ランボー) / イオアネ・グッドヒュー(スマイリー) / リーヒ・ファレンパパランギ(ピサ) / ヒオ・ペレササ(サムゾン) その他

 

 

【解説】

「ジョジョ・ラビット」「マイティ・ソー」シリーズのタイカ・ワイティティ監督が、世界最弱のサッカーチームがワールドカップ予選で起こした奇跡のような実話をもとに映画化。

かつて、2014年に「ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム 0対31からの挑戦」としてドキュメンタリー映画化もされたエピソードを、ワイティティ監督独自の世界観とユーモアを交えて描き出す。

米領サモアのサッカー代表チームは、2001年にワールドカップ予選史上最悪となる0対31の大敗を喫して以来、1ゴールも決められずにいた。次の予選が迫る中、型破りな性格のためアメリカを追われた鬼コーチ、トーマス・ロンゲンが監督に就任し、チームの立て直しを図るが……。

主人公トーマス・ロンゲンを「それでも夜は明ける」のマイケル・ファスベンダー、米領サモアのサッカー協会会長タヴィタをオスカー・ナイトリー、ロンゲンの元妻ゲイルをドラマ「ハンドメイズ・テイル 侍女の物語」のエリザベス・モスが演じた。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

 

 

  あらすじ

 

米国領サモアのサッカー代表チームは、2001年のFIFAワールドカップ予選にて、0対31で、オーストリア代表に、国際Aマッチ史上最多の得点差で大敗するという実に不名誉な記録を作ったうえに、10年以上もFIFA世界ランキングで最下位という、世界最弱のサッカー代表チームとして、その後一度も得点することが出来ないでいたのでした。

そこへ米国本土から、トーマス・ロンゲンが監督として就任してくるのでしたが・・・。

 

 

 

  感想

 

今作は、本格的なサッカーのアスリート物やスポ根映画というよりも、むしろ、サッカーを題材にはしていますが、タイカ・ワイティティ監督の独特なコメディ風味を効かしたヒューマンコメディ映画になっていました。

 

 

また、マイケル・ファスベンダーが主人公のトーマス・ロンゲン役で出演してはいますが、予算的には決して『ジョジョ・ラビット』やMCUの『マイティ・ソー』シリーズの様な大がかりな大作映画でもありません。

 

あくまでも『ネクスト・ゴール! 世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』(2014年)というドキュメンタリー映画が作られた実話のエピソードを基に、タイカ・ワイティティ監督独自の世界観とユーモアを交えて描いた、タイカ・ワイティティ監督お得意の笑って泣けるヒューマンコメディ映画でした。

 

 

また、お恥ずかしながらも、私は、本編の劇中の解説動画を観るまでは、この映画の舞台である米国領サモアと、いわゆる「サモア」と呼ばれる、サモア独立国とでは全く違う別の国であることなど、その違い自体さえも知りませんでした(汗)

 

 

お話し的には、直ぐにキレやすい直情型の性格のトーマス・ロンゲンは、その粗暴な性格から米国のサッカー・ユース代表チームの監督を解任されてクビになり、人生崖っぷち状態でイヤイヤながら米国領サモアに新監督としてやって来るのでしたが、肝心の代表チームの面々は実にユルくサッカーに取り組んでおり、気持ちを入れ替えて穏やかに接して臨むつもりのロンゲンでしたが、練習途中にチーム全員が突然練習を中断してお祈りをしだしたり、《安息日》の日曜日には練習をしないなど、米国領サモアのチーム事情に対し、ブチ切れ案件が続出。

 

 

特に、ポリネシアの島国の文化のひとつでもある、サモア語で《ファファフィネ》とも呼ばれる、第3の性の自認者でもある、ジャイヤと衝突し、一旦は、監督を辞めようとも決心をするロンゲン。

 

 

今作は、タイカ・ワイティティ監督の独特なコメディ風味を効かした映画だった訳ですが、なにぶんとこの監督さんの作品はオフビート調なお笑いの要素が多いので、決して万人ウケするお笑いでもないので、下手をすれば非常にツマラないようにも感じてしまう恐れもあったのですが、私も御多分に洩れず、中盤くらいまでは、かなり中弛み感を感じてしまっていた部分もありました。

 

 

そんな瞬間湯沸かし器のような性格のロンゲンが、マイペースな米国領サモアの人々のその大らかな人柄と土地柄に馴染んでいき、自分を徐々にさらけ出すようになる点が本作の見どころもありました。

 

特に、そのキーマン的存在となるのが、当初衝突していた《ファファフィネ》でもあるジャイヤ。

 

 

また、ラグビーでは、南半球のポリネシアの島国の代表チームの選手達が試合前に披露する、あのオールブラックスのハカなど、先住民族の戦士の伝統の踊りである、いわゆる《ウォークライ》を披露するのは知っていましたが、サッカーの試合前にも披露するのは知らなかったので、今作を観て、私も驚かされました。

 

 

そんな先住民族の伝統の戦士の踊りの《ウォークライ》とは全く異なり、劇中で、米国領サモア代表選手たちが、トンガ代表選手たちと顔を合わすなり、「シャー!!!シャー!!!」とか「チュー!!!チュー!!!」とか言い合って、威嚇し合っていたのは、たぶんですが、単に、ハブ(コブラ?)とマングースの鳴き真似だと思ったのですが、見当違いなのかな?(汗)

 

 

それにしても、監督のトーマス・ロンゲンが、劇中では、サッカーの技術的な事をほとんど指導する練習風景のシーンがなかったのに、どうして、対戦相手のトンガ代表戦でのあの様な後半の怒濤の展開に至ったかと思うと、その点に関しては、本当に苦笑するしかなかったですね!(笑)

 

 

また「父と娘」の伏線の回収も良かったし、試合の結果を普通に追わないところも実に好感が持てましたね。

 

 

この観せ方からによるためかどうか分りませんが、この後半戦からの怒濤の展開には思わず感動して感涙までさせられました。

 

 

トーマス・ロンゲンが、自らを、あの『ベスト・キッド』(1984年)の空手の師匠のミスター・ミヤギに喩えてみたり、アメフト映画の『エニイ・ギヴン・サンデー』(1999年)のアル・パチーノの台詞をパクって、選手達に突っ込まれたりと、小さな洋画ネタが盛り込まれているあたりも面白かったです!

 

 

冒頭から、映画のエンディングロールの最後の最後まで、タイカ・ワイティティ監督がカメオ出演をしているといった、そのしつこさ具合にも思わず笑えた作品でした。

 

  私的評価:★★★★☆(90点)

 

この映画は【感想】の冒頭でも触れましたが、本格的なサッカーのアスリート物やスポ根映画というよりも、むしろ、サッカーを題材にはしているものの、タイカ・ワイティティ監督の独特なコメディ風味を効かしたヒューマンコメディ映画になっていました。

 

ですので、サッカーのことを全く知らない人でもそれなりに楽しめる映画になっているかと思います。

 

 

ただ、なにぶんと、タイカ・ワイティティ監督による独特な世界観に基づくお笑い的な要素自体が、かなりオフビート調なお笑いが多いので、決して万人ウケするお笑いでもないので、下手をすれば非常にツマラないようにも感じてしまう恐れもあった訳ですが、私も御多分に洩れず、中盤くらいまでは、かなり中弛み感を感じてしまっていた部分もありました。

 

その点で若干の減点をしてはいますが、最終的には、思わず感涙までさせられるような感動作品に仕上げてあった点は、流石でしたので、総合的に観れば、五ツ星評価的にも四つ星半評価。ほぼ満点の★★★★☆(90点)評価も相応しいかと思いました次第です。

 

※尚、2014年に公開された元ネタのドキュメンタリー映画『ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦』の方は観たことがないので、近いうちに是非とも視聴にトライしてみたいと思いました(^^)v

 

○『ネクスト・ゴール・ウィンズ』新予告│2024年2月23日(金・祝) 日本公開|サーチライト・ピクチャーズ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。