『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』(2020年)#Tジョイ京都 #ロバート・デ・ニーロ | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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もう公開して直ぐに既に上映終了になっていたと思っていたら、6月20日までの緊急事態宣言が明けた事に伴ってか、ラッキーな事に未だ公開中だったので、年老いた父親と一緒に、6月23日(水)に、JR京都駅八条口そばのイオンモールKYOTO内にある大型シネコンのT・ジョイ京都までマイカーで本作品の鑑賞に出向いて来ました。

 

今年度の30本目の劇場鑑賞作品。

(※今年度のT・ジョイ京都での3本目の劇場鑑賞作品。)

 

Amebaブロガーの、はるさん。ラムさん。

この度は、本作品をオススメして下さって有り難うございました。

 

私自身も面白かったのですが、何よりも、一緒に観た、83歳の年老いた父親が「すごく面白かった!」とかなり喜んでくれた様子でしたので、それだけでも良かったです。

 

 

「肩肘張らずに観られるB級爆笑映画(21.6/23・2D字幕)」

ジャンル:コメディ

原題:THE COMEBACK TRAIL

製作年/国:2020年/アメリカ

配給:アルバトロス・フィルム

公式サイト:https://comeback-hollywood.com/

上映時間:104分

上映区分:一般(G)

公開日:2021年6月4日(金)

監督:ジョージ・ギャロ

キャスト:

ロバート・デ・ニーロ / トミー・リー・ジョーンズ / モーガン・フリーマン / ザック・ブラフ / エミール・ハーシュ / ケイト・カッツマン 他

 

 

【解説】

ロバート・デ・ニーロ、トミー・リー・ジョーンズ、モーガン・フリーマンとオスカー受賞の名優たちが顔をそろえたコメディ。

 

1970年代のハリウッド。B級映画プロデューサーのマックスは、ギャングのレジーからの借金返済に頭を悩ませていた。

そんなマックスが苦し紛れに思いついたのが、危険なスタント撮影での死亡事故で保険金を手にするというとんでもないトリックだった。

マックスは往年のスターであるデュークを老人ホームから担ぎ出し、西部劇の撮影をスタートさせる。

撮影の本当の目的は映画を絶対に完成させずに、撮影中にデュークに死んでもらうこと。

しかし、マックスの目論見ははずれ、デュークが思いのほか、しぶとかったために撮影は順調に進んでしまう。

 

マックス役をデ・ニーロ、デューク役をジョーンズ、レジー役をフリーマンがそれぞれ演じる。

 

監督はデ・ニーロ主演のコメディ「ミッドナイト・ラン」で脚本を手がけたジョージ・ギャロ。

 

(以上、映画.comより、引用抜粋。)

 

 

ロバート・デ・ニーロにとって、自分の出演映画の一番のお気に入りが『ミッドナイト・ラン』(1988年)というのは有名な話ですが、本作品では、その『ミッドナイト・ラン』で脚本を手掛けたジョージ・ギャロが製作・脚本・監督を務め、デ・ニーロと久しぶりにタッグを組んだ、アカデミー賞に輝く、平均年齢78歳の三大レジェンドのジジィ俳優たちによる、ハリウッドの内幕を描いた愛すべきB級コメディ映画でした。

 

 

お話しの流れ的には、

舞台は70年代のハリウッド。デ・ニーロが扮するのはB級エクスプロイテーション映画を連発するプロデューサーのマックス。

最新作の『尼さんは殺し屋』が悲惨な大コケを喫し、この映画の出資者である映画マニアのギャングのレジー(モーガン・フリーマン)から35万ドルの借金返済を迫られ崖っぷちに。

 

そんな彼が起死回生の策として思いついたのが、主演俳優に高額の保険金をかけ撮影中の事故に見せかけて殺そうと謀るという何とも、けしからん計画なのでした。

 

そんな折り、老人ホーム暮らしの往年の西部劇スターのデューク(トミー・リー・ジョーンズ)はそうとも知らずマックスからの主演オファーを快諾し、久しぶりの撮影に臨むのでした。

 

 

マックスは事故を誘発させるべくあの手この手の仕掛けを現場に仕込むのでしたがその詰めが甘く、またその罠を仕掛けられた主演俳優デュークも長年の活劇出演で鍛えた勘とスキルでここ一番で危機を回避し、それどころか、マックスの仕込んだ罠がスリリングな状況を盛り上げて、図らずも名場面の撮影の好アシストになってしまうのでした。

 

 

今すぐに借金を返済しなければ殺すと日々マックスを脅していたレジーは遂にしびれを切らして、手下を連れて現場に乗り込んでくるのでしたが・・・。

 

といったイントロダクションの映画でした。

 

 

映画を観終えて思ったのは、あえて想定の範囲内の非常にシンプルな構造のお話しの展開にしてあるためか、この作品の映画評を低評価にしている人の中には、予想の斜め上を行くような意外性に富んだ驚きのある面白さが足りない点で物足りなさを感じるのかなとも思いましたが、私的には、その逆に、とても安心感のあるお笑いのB級映画でなかなか良かったと思いました。

 

 

ただ、デ・ニーロなどがガチガチの民主党支持者だからか、1970年代が舞台の映画にしては、その当時にしては西部劇なのに女性監督の起用や同性愛などポリコレ的な表現がかなりきつかった印象もありましたが、それも含めて面白かったですね(汗)

 

また本作品の陰の主役は、トミー・リー・ジョーンズ扮するデュークが乗る馬や雄牛などの動物タレントの好演でしょうね(苦笑)

 

 

そして、また、本作品の劇場向けパンフレットを読みますと、この作品の経緯としましては、そもそもは、ジョージ・ギャロ監督が未だ18歳の時に偶然『The Comeback Trail』という映画のラフカットを観る機会があり、そのアイデアに魅せられて、長年に亘って、このリメイクの可能性を模索していたという。

同作のオリジナルは、1970~80年代に多くのB級映画を手掛けた、故ハリー・ハーウィッツ監督が自主制作したもので、正式に劇場公開されたことがなく、わずかな業界人しか観たことが幻のカルト映画として一部で話題になっていたらしい。

ところがジョージ・ギャロ監督が、たまたま故ハーウィッツ監督の未亡人と知り合ってリメイク権を獲得。

更に、旧知のデ・ニーロからNetflixオリジナル映画の『アイリッシュマン』(2019年)の撮影後にかなり疲れたためか、次の作品は「何か愉快な作品をやりたい」と言われたことで念願の企画を実現させることが出来たとのこと。

そういった経緯から、ジョージ・ギャロにとっては、ほぼ半世紀に亘る夢のプロジェクトだったそうです。

 

そう思って観ると、やや古臭い古典的なお笑い要素ながらも、実に、肩肘張らずに観られる様な、なにか懐かしい気分にもなってしまうコメディ映画でした。

 

 

お話し的に、映画業界のオモテと裏を扱っているだけあって、映画とハリウッドにまつわるオマージュや小ネタが満載。

クラシック名画のタイトルが随所に散りばめられて、映画愛が溢れる登場人物たちのちょっとした会話にも思わず笑みがこぼれてきます。

 

また、トミー・リー・ジョーンズ演じるキャラクターの名前<デューク>とは、かの名優ジョン・ウェインの愛称に由来しているように、ウェインや彼と名コンビを組んだ名匠ジョン・フォード監督が生み出した傑作西部劇へのリスペクトも感じられ、映画ファンの胸を熱くさせることでしょう。

 

 

尚、最大の見どころとして、エンドロールの途中に、冒頭の劇中映画『尼さんは殺し屋』のフェイク予告編の架空映像が流れるので、呉々も途中退席なさらないように。

この映画の遊び心が最も活かされて、私的にも最も面白かった点でもありましたので。

ロバート・ロドリゲス監督の『グラインドハウス』(2007年)にフェイク予告編が含まれていた『マチェーテ』(2010年)のように、今回の『尼さんは殺し屋』も<嘘から出たまこと>にならないかと少々期待してしまいます。

 

 

私的な評価と致しましては、

ジョージ・ギャロ監督自らが脚本を手掛け、とても天晴れなアイデア満載だったあのロバート・デ・ニーロ主演の名作『ミッドナイト・ラン』に比べれば、いくらギャグが満載とは言え、本作品の場合には、かなり見劣りもしますが、それでも憎めない程に本作品は映画愛に溢れ、肩肘張らずに観られるコメディ作品でしたので、B級映画とは言いつつも、五つ星評価的には、★★★★(80点)の高評価も相応しい作品かと思いました。

 

何よりも、83歳の年老いた父親が「すごく面白かった!」とかなり喜んでくれた様子でしたので、それだけでも良かったです。

 

○映画『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』予告編

 

 

(※予告編はやや笑いのネタを観せ過ぎかも知れないです・・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。