『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(2016年) #アリス・イン・ワンダーランド | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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まだ先月に観た残り2本分の映画の感想ブログを書き終えていませんが、取り急ぎ、先に、今月の初めの公開2日目に劇場鑑賞してきました『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の感想をUPさせて頂きます。

 

「アラン・リックマンの遺作。字幕版がお勧め(16.7/2・3D字幕)」

ジャンル:ファンタジー

原題:ALICE THROUGH THE LOOKING GLASS

製作年/国:2016年/米国

配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン

公式サイト:http://www.disney.co.jp/movie/alice-time.html

上映時間:113分

公開日:2016年7月1日(金)

監督:ジェームズ・ボビン

出演:ジョニー・デップ、ミア・ワシコウスカ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ、サシャ・バロン・コーエン、リス・エヴァンス、マット・ルーカスほか。

※声の出演:アラン・リックマンほか

 

 

 

 

 

今作は当初は劇場では観る予定にしていなかったのですが、お友達が観たい映画であるということ。そして、声の出演ながらも、あのハリーポッター・シリーズのスネイプ先生役の故アラン・リックマンの遺作であることなどから、ちょっと贅沢をして、イオンシネマ京都桂川の3D字幕版にて、ATMOSという特別な音響設備のスクリーンで観賞してきました。

(※尚、ATMOSという特別な音響設備のスクリーンでありながらも、3D料金以外の追加料金は不要でした。)

 

今回の続編の映画化に際しては、原作小説の上での原題の直訳的な邦題『鏡の国のアリス』ではなく、あえて、『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』という邦題に改題していますが、ストーリーの改変もさることながら、非常に分かり易くタイムパラドックスを映像化している点で、タイトルもそれに併せて改題したのかと思いますが、変な邦題を付けることが多い中、今回の邦題はなかなか良かったと思いましたね。

 

 

そして、前作の監督のティム・バートンは、今作の続編では製作(プロデューサー)にまわり、『ザ・マペッツ』シリーズの監督でもある英国人監督のジェームズ・ボビンに監督をバトンタッチ。

そのせいかティム・バートンによる独特なダーク・ファンタジーな毒気が抜けてしまって、何気にかなりシンプルな映画になってしまった感もありましたね。

 

 

ですが、この毒気が抜けたお蔭なのか、マッドハッター(ジョニー・デップ)とその家族の哀しい過去の歴史を変えようと時間旅行を試みるアリス(ミア・ワシコウスカ)によるタイムパラドックスのお話を非常にシンプルに、そして見事に映像化してくれていて、結果的には良かったとは思いましたね。

 

 

特に、「過去の自分と未来の自分がお互いに本人同士で目を合わすと時間の世界が崩壊し始める」というタイムパラドックスの設定も実に面白かったですね。

 

また、ダークな味付けが抜けて薄味になった分、また、アクション描写もかなり多い作風の映画でしたので、今作は、前作よりも、幼いお子様なども充分に満喫出来る作風の映画になっているかも知れないですね(^^)v

 

 

<時間の城>の造形をはじめ、時間を操る番人タイム(サシャ・バロン・コーエン)の衣装や<クロノスフィア>という天球儀のような形をしたタイムマシーンなど、あたかも<スチーム・パンク>っぽい世界観で統一されていて、それだけでもワクワクしましたし、面白かったですね。

<時間の城>の大時計を動かす、タイムの召使いたちの造形も<スチーム・パンク>っぽくて、油差しやネジの様な形をして、実に可愛かったですね。

 

また、冒頭から、大海原を航海するアリスを船長にする貿易船「ワンダー号」が海賊から逃げようと嵐の海を航行するシーンから始まるなど、アクション描写が満載で、本当に面白かったですね。

興行的には、本国の米国では、前作ほどのヒットを遂げていない様ですが、私個人的には、今作の方が好きですね。

 

 

今作では、続編でありながら、ワンダーランドの世界では前日譚を綴ったお話であり、アリスが過去に遡ることにより、ワンダーランドの暴君・赤の女王(ヘレナ・ボナム=カーター)とワンダーランドの賢君・白の女王(アン・ハサウェイ)の姉妹の間の幼少期の秘話なども披露されて、何故に、あの赤の女王があの様な暴君になってしまったのかなどの謎も分かる点も面白かったですね。

 

 

時間を遡って過去を変えるということはどういうことを招くのか、また<時間>が私たちにもたらしてくれているものとはといった、いわゆる時間の概念を説いたメッセージ性に富んだ作品でもあり、特にタイムパラドックスを描いた作品が大好きな私にとっては、アクションもふんだんな事から、3Dにも適した作品でしたので、前作以上に面白く観賞出来ました。

 

 

ワンダーランドの主要キャラクターの出番がやや少なめで顔見せ程度的ではありましたが、最後には、全キャラクターが協力して活躍シーンも用意されていたので、アレはアレでいいのではとも思いましたね。

 

 

前作で芋虫だったアブソレムは、今作では見事に羽化して美しい青い姿を変えていますが、その声を担当するアラン・リックマンは、この作品での声の出演が遺作になってしまいましたが、今回<鏡の国>にいざなう役割として、登場時間は少ないながらもその美声を聴くことが出来ますので、どうせ劇場観賞されるのでしたらば、字幕版がお勧めでしょうね。

 

 

私的な評価としましては、

前作の様なティム・バートン色豊かな独特なダーク・ファンタジーな世界観は影を潜めてしまって、極々シンプルな作品になってしまった感はありましたので、お話し的には凡庸と評される意見のレビューも散見しているようですね。

ただ、私見ではありますが、前作以上に、アクション描写がふんだんで、しかも私の大好きな時間旅行によるタイムパラドックスの要素を扱った作品であることからも、非常に万人受けする作風の映画にもなってもいますし、メッセージ性も豊かな作品で、今作では<スチーム・パンク>っぽい世界観を描いてもおり、かなり面白かったですね。

 

ですので、ティム・バートン特有のダーク・ファンタジックな世界観といった決して玄人ウケする映画ではなくなってしまってはいましたが、私はとても気に入りましたので、四ツ星の★★★★(80点)の高評価も相応しい映画かと思いました。

 

●先着入場者プレゼント特典

①はがきサイズのクリアファイル&②小冊子(「アリス」に隠された7つのメッセージ)

 

 

公開2日目の朝イチの上映回でしたので、どうにか特典をGET!

小冊子の方は良いとしても、「はがきサイズのクリアファイルって一体何に使えば良いの?」と思わず苦笑してしまいました。

 

▲映画のパンフレットと比較しても、クリアファイルに関しては、かなり小さ過ぎて、使い勝手に困るサイズでしたね(苦笑)。

 

●映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』予告編

 

 

 

 

今回も最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。