「世界からパンティーが消えたなら(16.5/18・劇場)」
ジャンル:コメディ
製作年/国:2016年/日本
配給:東映
公式サイト:http://hk-movie.jp/index.html
上映時間:118分
公開日:2016年5月14日(土)
監督:福田雄一
出演:鈴木亮平、清水富美加、柳楽優弥、ムロツヨシ、水崎綾女、皆川猿時、新井浩文、やべきょうすけ、勝矢、足立理、上地春奈、木根尚登、佐藤仁美、片瀬那奈、池田成志、安田顕ほか
『HK変態仮面』というタイトルに、ついつい物怖じしていましたが、巷間では、若い女性陣の間にまでその評判が良いと浸透している映画みたいなので、思い切って観に行って来ました。
率直な感想と致しましては、
福田雄一監督の「くだらなく面白い」作風が一貫して十二分に活かされた作品でしたので、かなり楽しめましたね。
また、本編の中で、前作の『HK変態仮面』の大まかなストーリーを振り返るシーンがありましたので、各キャラクターの相関関係についても、事前に前作を観ていなくても直ぐに入り込める親切設計な作りの脚本で良かったです。
冒頭の導入部のコミックの誌面がパラパラと流れる始まり方からして、マーベル映画を多分に意識した作りで面白かったですね。
また、変態仮面の繰り出す秘技も、スパイダーマンを意識しているみたいで、かなり笑えましたね。
何よりも、日本で初めての男性水着キャンペーンモデルとしてデビューしたという異色の経歴の持ち主でもある、鈴木亮平さんが変態仮面に変身した際の体躯の胸板周りや引き締まったお尻が凄くて、驚かされましたね。
鈴木亮平さんは、3年前の『HK変態仮面』(2013年)の出演当時からは、NHKの朝ドラの『花子とアン』に出たり、ゴールデンタイムのドラマにも多数出演。メジャー映画で主演したりと、芸能界で置かれている、その状況が一変したにも拘わらず、相変わらず、<変態仮面>を極めたいとの心境で、この素晴らしい肉体美を作り上げたのでしょうね。
またヒロイン役の夢野愛子を演じる清水富美加さんも、NHKの朝の連ドラに出演以降、更に人気を博しているに拘わらず、今回もまたヒロインの夢野愛子役として出演されるなど、前作の製作当時とは打って変わって、今ではビッグネームになった俳優陣が再集結した形の映画となっていますが、キャストの皆さん。福田雄一監督印の「くだらなく面白い」映画の出演を楽しみながら演じてられるみたいで、観ているこちらも楽しくなってきましたね。
それに致しましても、変態仮面のコスチュームから察するに、鈴木亮平さんは、腋の毛をはじめ、身体中のむだ毛を処理するのに、やはり全身脱毛をしておられるのでしょうかね。
今回の続編は、前作『HK変態仮面』が殊の外、人気を博しスマッシュヒットを放ったことを受けての製作が決定したみたいですが、日本のみならず、特に映画祭をはじめ海外でも好評だったらしいのですが、「それは私のおいなりさんだ!」とかの、あの定番の台詞などは、海外では、いったいどの様な言葉に英語翻訳なされているのでしょうね(苦笑)。
今回の続編のお話し的には、
話題の感動作の『世界から猫が消えたなら』ではなく、『世界からパンティーが消えたなら』というキャッチコピーにもある様に、変態仮面に変身し覚醒するには、色丞狂介(鈴木亮平さん)には、使用済みのパンティーが必要という点に着目して、大金玉男(ムロツヨシさん)率いる悪の組織が、日本中からパンティーを消滅させようと図るのですが、女性達の履いているパンティーが無理矢理、すごい吸引力で引っ張られて、脱がされていき、空に飛ばされていく、その描写が、まるで昔の永井豪さんのエッチな漫画チックで面白可笑しかったですね。
怪人ミスターバキューム(皆川猿時さん)も、まさに永井豪さんの漫画チックで面白かったですね。
そんなパンティーが全国各地で消滅するという事件が連日メディアを賑わせようとする中、色丞狂介は相変わらず、姫野愛子(清水富美加さん)の使用済みパンティーを被って覚醒し、悪を倒していたのでした。
ですが、変態仮面に変身する事に半ば快楽を感じている色丞狂介に対して、姫野愛子は、悪の組織のドン・大金玉男を葬り去った後、あとは悪者退治は警察などに任せたら良いとの複雑な思いから、自分の使用済みパンティーを返してもらうのでした。
そんな中、愛子は、生物学担当教授の彩田椎名(水崎綾女さん)に誘惑された狂介の姿を目撃するなど、2人の仲は徐々にすれ違いを見せ始めるのでした。
そしてまた、同級生の真琴正(柳楽優弥さん)は、憧れの女性の姫野愛子を傷付ける狂介のことを憎み始めていたのでした。
愛子と、そして愛子の使用済みのパンティーを失った上に、更に、世界中からパンティーが消えるという未曾有の危機に直面した変態仮面は、そんな状況下で、最強の敵と対峙することになるのでしたが・・・。
といったストーリー展開でした。
また、現役SM嬢でもある狂介の母親・色丞魔喜役の片瀬那奈さん。父親・色丞張男役の池田成志さんもイイ味を出した演技をされていて笑えました。
そして、前作では、<ニセ変態仮面>を演じていたヤスケンこと安田顕さん。
今作では、画像では<キーマン>という仰々しい紹介をされていますが、<キーマン>というほど重要な役どころでもなかった様な。。。(苦笑)。
今作を観た後に、レンタルDVDで観賞した前作の『HK変態仮面』に比べますと、前作のヒットを受けて、続編の今作は、かなり予算を掛けたのか都会に林立する高層ビル群を飛び廻る変態仮面のVFX(特殊視覚効果)がかなり凝っていて、「(前作よりも)お金を掛けているなぁ~」と実感しましたね。
また、悪の組織のドン・大金玉男が、前作よりも、さらに明確に<悪の結社>の首領らしい描写になっていて面白かったですね。
この様な、うら若き女性がパンティーを握りしめている描写もありはしますが、今回の続編では、年齢制限のレイティングの規制もないことからも、『HK変態仮面』というタイトルほどには変態的な映画でもなかった様な気も致しましたね。
この映画の監督である、福田雄一監督のコメントからも、「当映画は某スパイダーマンを多分に意識しているため、誰にも求められずとも『3』までは絶対に作ります!ただ!出来れば!求められて作りたい!」との事ですので、第3弾の製作が今から楽しみですね。
私的な感想と致しましては、
前作では『HK変態仮面』というタイトルからついつい物怖じして劇場観賞を逃していましたが、今回の続編を劇場鑑賞して来て、そのタイトルほど変態的な映画でもなく、バカバカしいながらも面白可笑しく観賞出来る映画で良かったです。
前作の大まかなストーリーの紹介もあり、続編から観初めても充分にお話しに着いていける様な親切設計な脚本も好印象でしたね。
本当に、久し振りに、笑えたコメディ映画でしたね。
そういった事から総合的に判断しまして、ほぼ満点の★★★★☆(90点)の高評価を付けさせて頂きました。
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