『タイガー 伝説のスパイ』<ボリウッド4>(2012年) | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

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「はぐれスパイ純情派(13.5/13・劇場)」
ジャンル:アクション
原題:EK THA TIGER
製作年/国:2012年/インド
配給:日活
上映時間:132分
公式サイト:http://bollywood-4.com/index.html
公開日:2013年4月20日(土)
監督:カビール・カーン
出演:サルマーン・カーン、カトリーナ・カイフ、ランヴィール・ショーリー、ギリーシュ・カルナド、ローシャン・セト
ほか

タイガー・伝説のスパイ・チラシ
タイガー・伝説のスパイ・チラシ裏

京都市内の単館系ミニシアターで鑑賞。

率直な感想と致しましては、
ボリウッド版『007』という謳い文句の割りには、スパイにしては、本格的な諜報活動を一切していなかった様な(笑)、インドとパキスタンといった長年に亘り対立する国における諜報部員同士による『ロミオとジュリエット』の様な恋愛モノ映画といった方が良さそうな、アクション&ラブロマンス巨編でしたね。

タイガー・伝説のスパイ・タイガー

お話しの流れ的には、
この映画の主人公サルマーン・カーン演じる<タイガー>は、さすがに、格闘の腕前は、インド諜報局RAWにおいて、史上最強の完全無欠のスパイと呼ばれるほどに凄いのですが、肝心の諜報活動は、おっちょこちょいで面白く、かの<ジェームズ・ボンド>には、ほど遠く、アイルランドのダブリンでのミッション中に知り合った美女ゾヤ(カトリーナ・カイフ)に一目惚れしてしまいますが、そのゾヤには、<イモ男>呼ばわりされる始末。

タイガー・伝説のスパイ・ゾヤ

そんな史上最強の男<タイガー>でしたが、そのゾヤと接するうちに叶わぬ恋に落ちてしまい、美女のゾヤも、そんなタイガーの優しさに触れて心が揺れ、そして二人は<真実の愛>を貫くべく、アイルランド、トルコ、キューバほか6ヶ国以上を渡り、世界を股にかけて大暴れを繰り広げるのでしたが・・・。
といったストーリー展開の映画でした。

タイガー・伝説のスパイ・タイガー&ゾヤ2

冒頭の登場シーンこそ、インド諜報局RAWとパキスタン諜報部ISIの積年に亘る諜報合戦を謳い文句に、きな臭いナレーションが入り、<タイガー>のド派手なアクションシーンが繰り広げられてはいたものの、アイルランドのダブリンでのミッションでは、一転して、終始、インド人ミサイル工学の第一人者のキドワイ博士(ローシャン・セト)を監視するといった任務となり、その挙げ句には、キドワイ博士の身の回りの世話をする留学生ゾヤに初恋をしてしまい・・・。
と言った、アクション&ラブロマンス映画そのものでしたね。

タイガー・伝説のスパイ・タイガー2

ただ、やはり、数々のアクションシーンが半端じゃないのは確かでしたね。

肉弾戦のアクションシーンのみならず、カーチェイスに、路面電車上でのアクション、バイクスタントなどなど、アクションシーンが天こ盛りの映画ではありましたね。

<タイガー>役のサルマーン・カーンのみならず、ゾヤ役のカトリーナ・カイフの身体を張ったアクションシーンもお見事でしたね。

映画の途中からは、<タイガー>が、インド諜報局RAWのミッションよりも、恋の成就を優先していくさまは、まさしく『ロミオとジュリエット』の様でもありましたが、ラストの持って行き方が、インドとパキスタンの長年に亘る確執に対しての希望を持たせる辺りが、悲壮感がなくて良かったですね。

タイガー・伝説のスパイ・タイガー&ゾヤ

※尚、パンフレットを読みますと、タイガー役のサルマーン・カーンと、そして、ゾヤ役を演じた英国とインドのハーフでもある、カトリーナ・カイフは、実生活でも長年恋人同士だったらしく、2010年に破局が伝えられて以来の競演とのことで話題を呼んだ作品らしいですね。

映画的にも面白いのには確かに面白かったのですが、そういった裏事情も手伝ってなのか、インド本国において、2012年のナンバーワンヒット作となり、歴代興行収入第2位を記録した作品なのかも知れないですね。

また、途中で挿入される、ボリウッド映画独特のダンスシーンが前後半1シーンの少ししか観られなかったのが少々残念でもありましたね。

タイガー・伝説のスパイ・タイガー&ゾヤ3

私的な評価と致しましては、
前半から飛ばし過ぎな感じがしたと思っていましたらば、やはり中盤で、中だるみ的な<失速感>がありましたが、その後は、ド派手なアクションの突っ走る様なアクション&ラブロマンス巨編でしたので、観ている最中は、すごく面白かったのですが、しばらく時間が経つと何も残らない様な(笑)、至極、エンタメに徹した映画とも言え、裏テーマとも言える、インドとパキスタンの積年の確執問題のみが、観客に上手くインプットされる仕組みにもなっていたかの様でしたね。
ですので、以上から、中盤の中だるみ的な<失速感>などのマイナス要素的な点を差し引きましても、★★★★(80点)の高評価に相応しい映画かと思いました。

観る人を選ぶ作品かもしれないですが、何も深く考えずに観れば、観た後に何も残らないほど、アクションがふんだんの作風でしたが、なかなか面白い映画かとは思いました。


●映画『タイガー 伝説のスパイ』劇場予告編


◎【インド映画】関連の記事は、こちら → 『ロボット』
                             → 『ボス その男シヴァージ』

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