『オズ はじまりの戦い』(2013年) | HALUの映画鑑賞ライフのBlog

HALUの映画鑑賞ライフのBlog

~映画鑑賞雑記帳 &京都・滋賀の季節の歳時記 & 読書などのお気儘ライフ~

「偉大なるオズの前日譚(13.3/19・3D劇場)」
ジャンル:ファンタジー
原題:OZ:THE GREAT AND POWERFUL
製作年/国:2013年/米
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
上映時間:130分
公式サイト:http://www.disney.co.jp/movies/oz-hajimari/home.html
公開日:2013年3月8日(金)
監督:サム・ライミ
出演:ジェ-ムズ・フランコ、ミラ・クニス、レイチェル・ワイズ、ミシェル・ウィリアムズ、ザック・ブラフ、ビル・コッブス、ジョーイ・キング、トニー・コックス
ほか

オズはじまりの戦い・チラシ


オズはじまりの戦い・チラシ裏


京都市内のシネコンにて、3D字幕版を鑑賞。

京都市内のシネコンでは、XpanD方式(液晶シャッター方式)のシネコンしか、唯一3D字幕版の上映がなかったので選択の余地も無く、XpanD方式の重たい3Dメガネの3D方式のシネコンで鑑賞。

XpanD方式3Dメガネ

▲XpanD方式3Dメガネ

率直な感想と致しましては、
あのミュージカル映画『オズの魔法使』のオリジナル版に登場する、偉大なる魔法使いオズが、今作では、そのオズになるまでを描いた前日譚であり、あの『スパイダーマン』シリーズのサム・ライミ監督が指揮を執って『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフが集結して製作した「エピソード・ゼロ」的な映画でしたが、XpanD方式の3Dメガネではありましたが、3D効果は抜群でしたし、至るところに、黄色いレンガ道や、エメラルド・シティや、ケシ畑など、オリジナル版のオマージュ的な描写が施された作品で素直に楽しめる映画になっていましたので、大満足でしたね。

オズはじまりの戦い・エメラルド・シティまで

お話の流れ的には、
自己中心的で、女たらしのマジシャンのオズ(ジェームズ・フランコ)は、いつか偉大な男になることを夢見ていましたが、サーカス一座の一員として地方巡業の日々を送っていました。
そんな或る日、巡業でカンザスに戻った彼でしたが、彼に騙されたと怒る女性たちなどに追い回されて、なんとか気球に乗り込み空へと逃げ出し飛び立って行くのでした。
危機一髪、難を逃れたと思った矢先、巨大な竜巻に襲われ、不時着したのは、世にも美しい魔法の国でした。

オズはじまりの戦い・気球

この魔法の国は、邪悪な魔女によって支配され、民衆は予言にある偉大な魔法使い「オズ」の到来を待っていたのでした。
偶然、同じ名前を持つために救世主と勘違いされたオズは、<西の魔女>セオドラ(ミラ・クニス)に導かれてセオドラの姉の<東の魔女>エヴァノラと対面し、彼女たちの美貌と、魔法の国の金銀財宝に目が眩み、正体を隠したまま、悪い魔女たる<南の魔女>グリンダ(ミシェル・ウィリアムズ)を倒すという決意をして、翼の生えた猿・フィンリーを案内役に、邪悪な魔女退治の旅に出るのでした。

オズはじまりの戦い・オズ&3人の魔法使い

といったストーリー展開の映画でした。

オズはじまりの戦い・オズ&陶器の少女

『オズの魔法使い』は、原作者のライマン・フランク・ボームにより、1900年に発表され、100年以上も愛され続けてきた児童文学作品の中でも名作中の名作。

オズの魔法使い初版本

しかしながらも、ライマン・フランク・ボーム自身が意図したことなのかどうか解りませんが、オリジナル版の『オズの魔法使い』で、魔法の国でドロシーと愛犬トトが旅で出会い、お供をすることになる、脳みその欲しい案山子、心臓(心)が欲しいブリキの木こり、勇気が欲しい臆病なライオンが得てして、知恵を凝らした農畜産業(農民)、真心のこもった工業製品(工場労働者)、勇気溢れる軍隊となるべきと、なぞらえられたりもしました。

或いは、当時の社会背景から経済学者などから、銀と金との、金本位制から銀貨の自由供給でデフレ脱却を図ろうとするか否かを主たる争点とした、当時の大統領選挙に対するプロパガンタ文学とも言われなどもしました。

オズの魔法使い・DVD2 

ですが、今回のこの前日譚的な作品では、それらのプロパガンタ的な要素などは、全く観られなかったところも良かったですね。

オズはじまりの戦い・サーカス巡業 
オリジナル版のミュージカル映画『オズの魔法使』でモノクロの田舎町のカンザスから、竜巻で家が巻き込まれて、テクニカラーの魔法の国へ迷い込んだ様に、今回の作品でも、それを踏襲して、モノクロの田舎町のカンザスのサーカス巡業から始まり、極彩色の魔法の国へと迷い込むくだりまでが同じなのも良かったですね。

オズの魔法使い・DVD表紙

オズの魔法使い・DVD・モノクロ描写 
オズの魔法使い・DVD

また、今回の前日譚のオズの旅では、お供として登場する、翼の生えた猿・ウィンリーや、陶器の少女が、すごく可愛くて良かったですね。

オズはじまりの戦い・ウィンリー2
オズはじまりの戦い・陶器の少女

カラー映画の黎明期であり、モノクロ映画からの転換期であったオリジナル版が、上手くモノクロとテクニカラーを使い分けた様に、今回の作品では、魔法の国の描写や、オズの戦いぶりが、最新のVFX技術に3Dを駆使して描いてある点も、本物と見まごうほどの動きと緻密なCGで描かれていて、実に素晴らしかったですね。

オズはじまりの戦い・オズ&ウィンリー&陶器の少女 

特に、気球が急降下して不時着していく際の3D描写は、TDLの新型アトラクションでも使えそうでしたし、槍など飛び道具の、飛び出し感もいっぱいの映画で、素直に、すごく楽しめましたね。

私的な評価と致しましては、
素直に楽しめることが出来た作品でしたし、オリジナル版のミュージカル映画『オズの魔法使』のどこか懐かしさをも感じさせるオマージュいっぱいの描写の数々で、3D効果も迫力満点で、また、字幕版の字幕翻訳ご担当の松浦美奈さんの翻訳も素晴らしかったので、これは、もう文句なしの★★★★★(100点)満点評価にも相応しいファンタジー作品かと思いました。

お勧め作品です。

※出来ますれば、RealD方式やDolby3D方式のシネコンさんでも、3D吹き替え版のみならず、3D字幕版も上映して欲しいとは思いましたね。


RealD方式・3DメガネDolby3D方式・3Dメガネ
▲RealD方式&Dolby3D方式の3Dメガネ


●映画『オズ はじまりの戦い』劇場予告編

 
オズ はじまりの戦い (竹書房映画文庫)/竹書房
¥680
Amazon.co.jp
 
オズの魔法使い (ハヤカワ文庫 NV (81))/早川書房
¥693
Amazon.co.jp
 
オズの魔法使 特別版 [DVD]/ワーナー・ホーム・ビデオ
¥1,500
Amazon.co.jp
オズの魔法使 [Blu-ray]/ワーナー・ホーム・ビデオ
¥2,500
Amazon.co.jp


この度も、最後までブログ記事をお読み下さり有り難うございました。

ペタしてね読者登録してね