会期末(9月2日)も間近ですが、東京国立博物館で開催中の特別展「縄文-1万年の美の鼓動」(縄文展)に行って参りましたのでざっくり感想を。

といっても、終始圧倒されて口が開きっぱなしだったのでまともな感想はちょっと書けないかも。
第1章「暮らしの美」では、縄文草創期から晩期までの土器、石器、骨角器の日用品や装飾品を概観。
漆製品もこの辺に。縄文中期(紀元前3000~2000年)には既に黒漆も赤漆もあって、重ね塗りの技法も。
凝ったものや、細かい細工のものもあって、何となく持っていた「素朴なものが多いのかな」という印象が覆されました。
第2章は「美のうねり」。この辺から目がぐるぐるしてくる。
土器の立体装飾がね! もうね! どうしちゃったの! っていう勢いで燃え上がってました。
ワッシャーみたい飾りとか、とげとげした飾りとか。
ずーっと読み止しの「考古学とはどんな学問か」で書かれていたけど、飾りの数に時代や地域で決まりがあるのね。
読んだばっかりのことが実際目の前にあってちょっと興奮。
あととにかく火焔型土器がもうぐるっぐるになっている。
第3章「美の競演」は、一番好きな部屋だったかも。
縄文中期の土器はこうだったけど、その時世界は! というお部屋。
縄文中期にあたる紀元前3000~2000年は、世界の他の地域では農耕が始まって都市が発達していたりするころ。
分業が進んで、土器を作る専門の人が出てきたからか、よその地域の土器は実用的でシンプルな形。
彩色されているものは絵柄がかわいいなーというものや、もう実用一点張りで所有者のマークぐらいしかついていないものも。
一方、縄文文化は何を思ったか立体装飾に走る走る。過剰にデコラティブ。やっぱりぐるぐるしている。
まるで「実用性」っていう概念がなかったかのよう。
壁際はぐるりと実用的な各地の土器が並んで、部屋の中央にはぐるんぐるんに装飾された土器。
各地の土器と縄文土器を見比べて、その落差にちょっと大笑いしてしまった。
第4章は国宝の部屋。タイトルは「縄文美の最たるもの」!
国宝の火焔型土器は、思いの外ちっちゃいなーという印象。でもきれいに出土してる。
土偶の皆さんも素敵。
「縄文の女神」は、ABBAかな?って思ったら、ABBAにしか見えなくなってしまった。
すっごいスタイリッシュ。
ビーナスもころんとしててかわいかった。
第5章は「祈りの美、祈りの形」と題した土偶を中心にした部屋。
こちらのお部屋には遮光器土偶さんが。かわいいなー。
女性を模したと言われる土偶と、男性器を模した石棒と並べてられていて、このモチーフとしての男女の差は……という気持ちになりました。
土偶も当初は、女性の身体的特徴である乳房や妊娠した腹部などのみの小さな三角形で、そこからだんだん手足がついて、頭がついて、という発展をしたみたい。
男性の方は発展しなかったんだ、ふーん……。
それにしてもあの三角、よく土偶だと思ったな、とか思っていたけど、時代順に並べてみるとなるほどね、と思えました。
こうやって、いろいろ順を追ってみるとわかることもあるけど、その背景を知らないと「これ本当にそうなの……?」という気持ちになる展示物も多かったなー。
まだまだ勉強不足ですが、そういうあたりの解説もほしかったかも。
終わりの方には動物モチーフの土偶なども。青森の重要文化財の豚ちゃんかわいい。
第6章は、「新たに紡がれる美」として、近代の民藝運動などの関係者に愛された土器や土偶などなど。
教材として土器が模造されていたりとか、知らなかったなー。
お気に入りの土偶と写真に納まる川端康成が大層かわいかったです。
最後には渋いフォトスポットが。
ちょっと暗めのライティングが最高にかっこよい。

いやー盛りだくさんでした。
割と初っ端に目がぐるぐるになってそこから口が開きっぱなしになっていたので結構疲れましたけども。
全体的に、解説文も気合入ってたし、添えられた一言紹介もなんだか面白かったなー。
出たところには縄文土器先生をバックに触ってOKな複製の土器が! やっぱ重くて実用性はなさげ!

あ、あと摺鉢山古墳は元気そうでした。まだ古墳アイが育ってなくて、あんまり古墳には見えない……。
