父の死 愛と喧嘩とブラックジョーク | 丸岡淳子 不良仙人

丸岡淳子 不良仙人

何が起ころうとも幸せな生き方 絶望からの復活プロ

こんにちは!

 

「俺が死んだら おまえ これ見ろよ」

 

父が生前、話しながらでも何かこちょこちょと

書き込んでいた手帳がありました。

 

「何書いてるの?日記?w」と私が聞いた時の答えです。

 

1月24日

父が他界しました。

 

父とは呼べない父の話 愛情の精一杯

https://ameblo.jp/haloami/entry-12369662943.html?frm=theme

 

笑顔を見せられなかった父の話 末期ガン

https://ameblo.jp/haloami/entry-12424171979.html?frm=theme

 

車を飛ばして弟を拾って。

2時間かかる病院へ走り。

 

父は静かに寝ているかのようでした。

触れたらまだ暖かく体温がありました。

 

いつも髪を撫で付けている父で。

特に、左側を。

 

どんどん冷たくなっていく父の。

左側の髪の毛が一部はねていて。

 

手持ちのアロマオイルで撫で付けてあげても。

しぶとくはねてしまう。

 

これがずっと、気になっていたのね。

 

誰だかわからないほど腐乱して見つかった母とは違い。

 

父は本当に綺麗な顔をしていて。

今にも目を開きそうでした。

 

昔、私の彼が「娘さんをください!」と言いに行くよ、と伝えた時。

父が予約をとったお店は会員制の

バニーちゃんがいるお店でした。

 

そのセンスに苦笑。。

 

バニーちゃんが行き交う中で

「娘さんと結婚したいのですが」

と切り出す彼の身にもなってほしいものです。

 

父は

 

「こいつは俺の娘だから。

決めたら何言ったって聞かねぇ。。

まぁ、よろしく頼むわ。」

 

とだけ言ってハイペースで呑み。

酔っ払い。

男の帝王学って変な話を揚々と語り出し。

 

話の〆で

 

「それが男のメルヘンだよな!」

 

とビシィ!とキメ顔で彼を見てきましたが。

 

それ。。。

ロマンの間違いだよね??

と、必死で笑いをこらえてタンブラーを口に押し当てて誤魔化していました。

 

そんなのを思い出しながら運転して。

到着した病室で。

 

もう動くことも、語ることもない父を見つめる弟は。

 

年を重ねるごとに、父とそっくりな顔になって来ていて。

 

わたしが父から見ろと言われていた手帳には

弟への遺言が書いてあり。

 

そのページにはしおりが挟んでありました。

 

弟へ渡してくれと額面が書いてありました。

 

昔の古い考えの人なので、

女の私のことは一言も書いてありませんでしたが、

生前から、私には息子への思いを語っていました。

 

本人に直接は言えない父でした。

いつも私は伝言役で。

 

最後に3人で一緒にした食事は。

 

ビーフカツレツとエビフライでした。

 

その日は。

 

わたしの直感がどうしても来年の風景に親父の顔が見えないことから。

生きているうちに、父が他界したらどう動いたらよいのか準備をしておきたい。

前々から言っている弟へ残したいお金も、きちんと弟へ伝わるように手配したい。

と話に行って。

 

案の定、墓の話を語る際の

父の高圧的な父権全開な語り口に反発した弟と

喫茶店で父が怒鳴り出し大げんかとなり。

 

帰ろうとした私と弟を、父が引き止め。

 

「このままで帰るのか。

それでいいのか。

食事でもしよう。」

 

と言い出して。

 

気まずいままの食事。

 

私たちはビーフカツ。

父はエビフライ。

 

そこは昔から父と行っていたレストランで。

エビフライは大きいのが3本乗ってくる。

 

胃が半分しかない父は。

エビフライを一本ずつ私と弟の皿に乗せてきて。

 

静かに食事をして。

父は

「また、話そう」

と言って立ち去っていき。

 

弟との帰り道。

 

「エビフライくれるなら、

タルタルソースもくれよ、

って思わなかった?」

 

と弟が言うので。

 

まさに、そう思っていた私は、大笑いでした。

二人して

いや、そこはタルタルソースもくれないとっ!

と思っていたんだなぁ、と。

 

私たちなりに、父と仲良くしようとしていた。

笑いもあった。

 

その父が残した手帳。

息子への想い。

なけなしの額面。

 

その手帳を通夜の後、父のツレに見せたら。

「これ、〇〇さん(父の名前)の字じゃない」

と言われ。

(父、すごい癖字なのに)

 

父に寄り添ってくれたことに

素直に感謝が湧いていたのになぁ。

お礼の言葉も本心で伝えたけど、通じてないんだなぁ。

 

あーぁー。

親父ー。

ほらぁ。。。

こーゆーことになるからさぁ。。。

言ったじゃぁん。。

 

これ、霊体特権で。

念力で祭壇のりんごの一個くらい

投げてもいいとこだと思うんだけどー!w

 

結果。

そのセリフは父の姉の逆鱗に触れて。

血族総出の正論が炸裂し。

書いてあった額面は。

遺言通りにするそうですが。

 

私に攻撃の言葉をぶつけるツレの方を眺めながら。

なんだか、父の色々な不器用さを思い出し。

 

本当に、最期まで、父は外の人間には妙なカッコつけていたんだなぁ。

私たちよりも外にカッコつけるために、変なことになっていたんだなぁ。

 

それでも。

 

命の縁があった父。

それなりに、複雑で不器用ながらも、

笑いと、交流のあった父。

 

今頃、強烈な母が迎えに来て、

まぢかー!って大変なことになっているでしょう。

愛と、喧嘩と、ブラックジョーク。

 

そんな二人から生まれた私たち姉弟。

 

親父。

霊体になって。

 

いろんな人の心がわかったよね。

 

私たちは親父を嫌いではなかった。

むしろその逆。

 

お互い、不器用で。

お互い、壮絶すぎる人生のドラマの中で。

 

すごい大冒険だったね。

 

 

丸岡淳子

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