わたしは以前から何度か、

「自分の周囲の持ち物(人・物・事と表現して来ました)や量を、見直してみませんか」

とお伝えしてきました。


 それは、身体、つまり脳や神経が、身の回りにある物に、
無意識に反応しているからです。


 たとえばわたしは、
虐待被害者としての後遺症が強かった時に、
持っていないと不安だった物があります。


 しかし、後遺症から抜け出すと、
もう自分の感覚に合わない、フィットしない、ということがわかっていきました。


 そういった物は、手放すことが適切だという時があります。


 当時も、今と変わらず、物に対して「処分してしまうのは、もったいないし、申し訳ない」と強く思う性格でしたが、
心を鬼にして、手放していきました。

たとえば、

見るとつらい思い出を思い出す物や、
あまりに古くてにおいがひどいもの、
自分から自信を失わせる物、
好みでも必要でもないのに、他者に押し付けられた物・・・

といった物を、

「今まで支えてくれてありがとう!
ごめんなさい!
次の経験に活かします!」

と、わたしの場合ですが、
実際にこのように声をかけながら、次々と捨てていきました。
(こういったことも人によると思います。)

 おそらく45リットルのゴミ袋などに換算すると、
とんでも無い量にのぼると思います。


 最も捨てる必要があった時期は、
今と違って、物価高ではない時代でした。


 しかし、今だったとしても、わたしは、やはりその作業を敢行(かんこう)したと思います。


 さきほど例に挙げたように、自分から元気を奪い、
自尊心を少しずつ失わせてしまうと感じたからです。 


 と言っても、皆さまにそのままお勧めしている訳ではありません。


 ご自分にとって、
「これは明らかに不要だし、もう、いいかな」と思うような物から、少しずつ捨てて行かれるといいかな、とは思います。


 持ち物と、脳や神経系には、
心理学や認知科学のような観点から見ても、深いつながりがあるとされています。


 また、以前の記事で長く取り上げた「服装」についても、
自分が着ている服の象徴的なイメージは、自分自身の感じ方や行動にも影響すると言われています。 


 自分が誇りを持てる服を着ている時は、注意力や集中力が向上したり、
自信が高まったり、気分が良くなったりする、といったことを経験されているかたも少なくないのではないでしょうか。


 一方、持ち物が自分にとって多すぎたり、散らかっていたりする場合についても述べますと、
たとえば、脳の視覚野のキャパシティが奪われ、
注意力が散漫になったり、やる気がますます出ない、といったことが起きると言われています。


 自分の部屋や家が雑然としていても、まったく()(つか)えない、という人もおられますので、不思議なくらい人によることなのですが、
 わたしの場合は、持ち物の影響を受けやすいタイプです。

 
 慢性的なストレス状態になり、リラックスできなくなってしまうと自分でもわかっています。


 なので定期的に処分したり、時間をとって片付けしたりします。


 しかも床を水ぶきしたり、物を少なくして、家具の移動をしたりすると、いい気分転換になるのです。


 わたし達の周囲にある物や、人との関係は、
驚くほど素直に、
その時々の自分の心や神経の状態を映し出していることがあります。 


 自分にとって心地のいい物や、心地のいい空間からは、フィードバックがかかり、
脳や神経系との好循環をもたらしてくれるようになります。


 自分にとって心地よい空間づくりの遠い延長線上には、
自分にとって「生きたい」と思える人生につながっていると、
わたしは自分の経験から感じています。


 物と、ご自分との関係を見直してみませんか?


 わたしもそうでしたが、たとえば、まずはたった一つの、
明らかに不要な、ほこりをかぶった空き箱から・・・。


 ではまた・・・。


★もっと知りたい方へ
心理学や認知科学では、
Extended Mind Thesis(拡張された心)
Enclothed Cognition(着衣認知)
などの考え方もあります。
興味のある方は調べてみると面白いかもしれません。
 


 

(当ブログ「重ための話」も、別ブログ「古今東西」も、不定期更新)