いつか…ユデタマゴ -28ページ目


春うららな気分の方々でイッパイの上野公園、展示再開のパンダも今日からの甲子園も気になりつつ、藝大美術館へ・・・




観音の里の祈りとくらし展―琵琶湖・長浜のホトケたち―】

久々に仏像まみれ、しかも全て観音様です
楽しみにしていたので、勇んで初日に行ってきました



「奥琵琶湖と呼ばれる琵琶湖の北岸地域では、古くから多くの観音像がお寺やお堂に祀られ、とくに滋賀県長浜市には平安時代の作を中心にすぐれた観音像が集中しています。これらを生み出した古代寺院はすでに廃絶したものも多く、その後は地域の人々によって、大切に、ひそやかに現代まで守り継がれてきました。今回はこの「観音の里」から約20体のお像をお迎えし、信仰とともに生きる人々の祈りとくらしをご紹介いたします。」

展示室に一歩入った時、ふあ~っとした高揚感を得ました…
等身大前後の観音様が14体、独立ケース展示の5、60センチ位の観音様が4体、静かにこちらを見つめています

美術館で観る仏像は、私たちにとって祈りの対象では無くどうしても鑑賞するものになりますが、
今回は、今なお生きた信仰の中心だという予備知識が有ったためか、少し違った気持ちを持って観進めて行けました

地元で大切に祀られ日々祈られているという背景は、ひとつひとつに御堂なり、風景なりのパネルが、説明とともに添えて有ったので、
「仏像~」というモノ、としてではないことを想像させて貰えたのです




殆どが平安時代のものでしたが、今回最古は奈良時代(8世紀)の十一面観音立像…
しかも木心乾膝造(県内に4体しか無い) ということが近年判明したため、 南都(奈良) の官営工房との繋がりを示すものとして重要だそうです

重要文化財の千手観音立像
頭上に11面を配し42の腕を持った典型的な千手観音像と考えられるそうですが、頭上面の全てを失い腕は12臂のみ、しかも手首までという現状です
賤ヶ岳合戦の際、戦禍から守るため(同じ赤後寺の)菩薩像とともに近くの川に沈められたとのことで、沈澱に使用した石も境内に安置されています



長浜という土地柄もあって、戦の最中にあっての仏像は、地域の人々によって、土に埋められたり抱えて連れていかれたり…
まあ、秀吉が浅井の領地を拝領した話なんかを始めると、歴史ブログになっちゃうので割愛~~ (なりませんがな…)



14分程のビデオ上映もあり、湖北にある130体もの仏像が、いかに日々の暮らしに息づいているかということがまとめられていました




有名なお寺の仏像ではありませんが、どこか暖かな雰囲気が味わえる観音様たち、拝観できたことを幸せに感じます





 (綺麗にまとまった…^^)




 

「日本美術院再興100年  特別展  『世紀の日本画』」(東京都美術館) の後期展示を観てきました


寝坊したので先に西武ドームに寄ってから出動…
ロッカー空いてるかナとか、ああエンビツ忘れたじゃん、とか考えつつ、家族連れでホンワカしている公園を横断し到着


前後期の完全2期制で作品は全て入れ替わりです
今回も新鮮な気持ちで、只々心に残ったものだけご紹介したいと思います



まずは重文のこちら
■橋本雅邦 「龍虎図屏風」明治28年 (6曲1双)


前期で「弱法師」が展示されていた場所にドドーン
迫力はグンバツなんだけど恐くない…
咆哮する虎も飛びかからんばかりの龍も、むしろコミカルな印象を受けました … 失礼…
構図の妙なのか、日本画ながら前景も背景もとても立体的です

発表当時はその斬新さに評価が分かれたそうですが、現在では日本画の革新が進んだモニュメント的な作品らしいです~~うん、ソコは分かる気がする・・・




次も屏風仕立てでござる…
■木村武山 「小春」大正3年 (6曲1双)


これはメモに花丸が付けて有ったのに、一晩寝たら思い出せず汗
で、図録を見てまた感動したという・・・

盛りを過ぎ鬱蒼とした樹木が描かれた右隻とは対照的に、竹などが閑散と描かれた左隻は裏箔が施されています

「琳派と写実の融合の成果を華麗な花鳥図に示した」と説明されていました
確かにダイナミックだし、一方、物凄く精緻な筆で見入ってしまいました…美しい…




あれ、また屏風…
■前田青邨 「芥子図屏風」昭和5年 (6曲1双)
(左隻)

尾形光琳的な意匠でも、やはり葉脈の一筋までも克明に描く写実的な作品になっています
こちらも「写実と装飾との融合」とか・・・




■ 石橋英遠 「道産子追憶之巻」昭和53―57年

壮大な作品です
北海道の四季を冬から春、夏秋そして再び冬へと、五画面で表現されています
圧倒されるのはその大きさで、縦60cm、横はなんと29m !

四季の移ろいと共に、夜・朝・昼・夕という一日の流れも重ね合わせられています

短い北国の夏、その終わり間近に現れた赤トンボがいつの間にか群れになり夕日に照らされている様子は、郷愁を誘う美しさ満開です

時間と季節は、この作品のようにグラデーションで私達の上を流れていくのだと気付いた、まさに絵巻物でした     
                   



日曜日なのに思ったほど混んでませんでした
これがあと10日もしたら、お花見も兼ねて来場者も増えるんでしょう~

今日は特に寒かったですよね…
早く暖かくならないかナ

 








最近アートな話ばかりでしたが、そんな日々もあと僅かですよ~


今日ようやく西武ドームに行って、後藤さんキャハハがドームに来る日のオープン戦チケットを買いました
あと、先先行抽選分の開幕カードチケットの引き取りなど…






今日も第2球場で教育リーグやるのよね…と多少後ろ髪を引かれましたが電車に乗っちゃった

新人研修も見に行かなかったしね、この分だと野球始めはドームかも


オープン戦や練習試合、「今年は行けるんじゃ・・・」とかいう感想は全く持てないですが、合ってますかしら?
ちなみに (TVでの) 観戦2試合ですがナニか?


気長に見ようかなーー










西馬込駅から「馬込文士村への道」を通り、この辺りから馬込文士村かな~という場所に大田区立郷土博物館が有ります

そこで3/2まで開催されていた、
特別展 「川瀬巴水―生誕130年記念―」(後期) を観て来ました
ちなみに無料です、オホホ

昨年来の、千葉市美術館とこちらの郷土博物館 (前中後期の全展示替え) での巴水展、どこかで行けたらなーと思いつつ結局ラストターンで駆け込みという・・・


川瀬巴水は全国を旅して生涯日本の風景を描いた版画家です
叙情的で郷愁を誘う風景を高い技術で表現していて思わず俗欲を捨てそうになります (笑)



後期展示は戦後の作品なので、観たかったこちらをジックリジロジロ


「平泉金色堂」 昭和32年


2階の展示スペース入口にトドーンと、(版画なので大きくはないけど) 別格で有りました

こちらは巴水の絶筆なんです
病をおして仕上げ、本刷りを待たずして亡くなったということで、二摺り展示が有り、片方は香典返し用、とのメモが・・・

以前観たTVの特集で、同じ構図でも人物が描かれていない物がありました
最後の作品に登場させた、お堂に向かう姿の孤愁を思うと、周りの静謐さと相まって心にささるものが有りました…




さて、入り口でいきなり心を揺さぶられたのでは有りますが、後期だけでも130点余りの作品展示なのでサッサカサーと進みましょう~



こちらの展示は、単に年代ごとに並べただけでは有りませんでした
本摺の隣に肉筆画もしくは原画、試摺、何よりも写生帖が展示されていました (全作品では有りません)

取材の旅に携帯した写生帖のスケッチは、単なるメモでは無く、色を載せればそのまま作品と言えるのではないか…と思える程、完成度の高い風景画でした



また、作品ができあがるまでの工程も紹介されていました


「野火止 平林寺」  昭和27年

この作品は黒摺りから完成まで本来30回ほどの摺りが必要だそうですが、省略して10回分、一摺りごとの状態を見せてくれてます

版画は本当に手間が掛かる…
いくら原画が素晴らしくても、刷り師さんの善し悪しで作品の完成度は変わるという、当たり前のことを改めて思ったり…



箱根の富士屋ホテルからの注文で、同じ構図での四季それぞれのハガキ用の作品や、
アメリカの会社からの依頼で、ひと月1枚で制作したカレンダー用の作品なども面白かったです





「増上寺之雪」 昭和28年

文部省から木版画技術保存のために依頼されて制作した作品 ( 無形文化財技術記録木版画 ) だそうです
完成までの記録文書・スケッチ・版下絵・校合(きょうごう)・色指・版木などがトーハクに保存されてるとか
 



浮世絵と日本画と新版画との違いなどは大して問題にすることでも無いな(個人的に)・・・と思ったりしつつ、西馬込から浅草線で帰途につきました







最初にお断り・・・
今日のは無駄に語ってます 汗
1週間以上も推敲しての~~我ながらの~~長さ…
退屈だと思うので興味の有る方のみ御覧下さいキャハハ




アルカディアは遥かなり・・・
 を地でゆく寒っ~い (先週の) 日曜日の朝っぱらから、カフェ(&バー) で暖を取る熟女

渋谷駅からBunkamuraまで来る間にすっかり冷えちゃったんですね
しかも、開館までは30分以上あるという…


まあ、とにかく

『シャバンヌ展  水辺のアルカディア
   ピュヴィス・ド・シャバンヌの神話世界』


19世紀のフランスで活躍し、今なお国民皆さんがご存知というシャバンヌさん
日本ではあまり知名度が高くないらしいです
それというのも、主要な作品が壁画、壁面装飾だからー  (持ってこれないし)

日本で初めての本格的回顧展となる本展は、もちろん壁画を建物ごと持ってきたわけではなく、殆どが習作と縮小版です
縮小版は、壁画完成後にシャバンヌ自身が油彩で再度描いたものなんですが、そのお陰で壁画から遠く離れたところで鑑賞出来ます


目玉であろう、リヨン美術館階段の「諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」は、
実際の壁画装飾の大きな写真パネルが設置して有り (さすがに横幅10mの実物大では有りませんが、近い)、縮小画との違いやスケール感&迫力を体感出来ました


~ * ~ * ~ * ~


《第1章 ・ 最初の壁画装飾と初期作品  1850年代》


展示は、主要作品を時系列で追う形でした
ふんわりとした壁画作品が多数を占める中、まだアカデミックに描いていた頃の「アレゴリー」(クライスラー美術館)

ちょっと画質がアレですが、精密画といって良いくらいに、また、自らの画力を誇示するように、実に丁寧に描かれた作品です



《第2章・公共建築の壁画装飾へ  1860年代》




アミアンのピカルディ美術館の壁画装飾、「労働」「休息」の2作品の縮小画 (ワシントンナショナルギャラリー)が心に残りました

“いかなる挑発も無い”、政治的でも無く神話を揶揄するでも無く、ただ人の有るべきを描いているように感じました…ほんのりとニコ

もちろん下絵も習作も有り、持ち物や人物の角度、果ては性別も変えたりと画家の試行錯誤が垣間見えます



《第3章・アルカディアの創造  1870~80年代》


全盛期というか、シャバンヌの理念が一番表現された時代だとわかりました

仏普戦争の敗戦など、ズタボロになったフランスに生きる中で、画家として表現すべきものを確立させたとも言えるようです


以下会場説明
廃墟と化した光景を目の前にして切実に平和を希求したシャバンヌのアルカディアは、伝統を離れ自らの独創によってより深くより豊かに発展を遂げます
パンテオン・ピカルディ美術館・リヨン美術館などの壁画装飾を次々と制作し、まさにフランスを代表する壁画家になっていくと同時に、《海辺の乙女》《貧しき漁夫》などタブロー画の重要作も生み出したのです
あくまで平面として画面を構成していく壁画の美学が、絵画とは「裸婦や軍馬で有る前に…色彩に覆われた平面である」(ドニ) という、次代の課題「自立する絵画」を先取りする役目を果たしました
更にシャバンヌの描き出す美の世界は、ギリシャ・ローマ神話などの伝統的な具像からも離れ、自らの概念や感情を独自の形態によって表現する象徴主義の画家の先駆者という位置をもたらしたのです
そして印象派以降の前衛画家達、ゴーギャン・ゴッホ・スーラらに大きな影響を与えていきました]

イタリアでフレスコ画に出会い、壮麗な建物を飾る壁画に深く感銘を受けて、壁画装飾を追求してきたシャバンヌは、
「見るだけで感じる絵」というものを意識したそうです

写実絶対の時代にあって、ハッキリとしない表情や霞かがった色彩、意図的に奥行きを無くして平盤な印象を抱かせる空間表現も、

深い知識や確たる宗教感が無くても、壁画という性格から誰でも見るだけで理解が出来て、尚且つ幸福感・安心感を得られる静謐さも、

高い技術を持ちながら、古き良き時代を追い求めて画風をあえて化石化し、戦争で疲弊した人々へ安らぎを与えたいと願ったシャバンヌの理想郷なのでしょう



「海辺の乙女」(オルセー美術館)

「癒される」って、このような作品を目の前にした時でしょうか…
あ、あれがーここもー…みたいに忙しく見渡す必要もなく、観るだけで感じられる「幸福感」ってこんな感じかなーと暫く眺めていました キラキラ


《第4章・アルカディアの広がり  パリ市庁舎の装飾と日本への影響》


パリコミューンで焼失した市庁舎の再建にあたり、シャバンヌが描いた作品の習作などの展示です

パリのアトリエを訪れてシャバンヌに助言を受けた黒田清輝を始め、日本の画家達も少なからず影響を受けたようです

本物の「貧しき漁夫」は出ていませんでしたが、小林萬吾の模写が展示されていました

寂漠とした背景に一心に祈る漁夫…
二人の子供を残して妻がこの世を去ってしまった猟師の心情に胸が突かれます




途中、 《壁画に描いた理想郷 シャヴァンヌの世界》という、 島根県立美術館制作のビデオ映像 が有りました
私の半端な知識を少し (ナハハ) 裏打ちしてくれる良いもので、展示の無い 「眠れるパリの街を見守る聖ジュヌビエーヴ」の画像が出てきました

シャヴァンヌが74歳で亡くなる直前の作品ですが、第3章で「聖ジュヌビエーヴの幼少期」を観た後だったので、
年老いてしまった聖女が、満月に照らされる静かなパリの街をひっそりと見下ろす風情に、映像とはいえ、
シャバンヌの心持ちそのままの作品とのナレーションも相まって深く心に残りました・・・



今回の展覧会で、絵画というものの精神性について色々と想いが巡ってしまったので、なかなかブログにまとまりませんでした
改めて読み返すと、大した事書いてませんなー ;
ま、いっか …