最初にお断り・・・
今日のは無駄に語ってます

1週間以上も推敲しての~~我ながらの~~長さ…
退屈だと思うので興味の有る方のみ御覧下さい

アルカディアは遥かなり・・・
を地でゆく寒っ~い (先週の) 日曜日の朝っぱらから、カフェ(&バー) で暖を取る熟女
渋谷駅からBunkamuraまで来る間にすっかり冷えちゃったんですね
しかも、開館までは30分以上あるという…
まあ、とにかく
『シャバンヌ展 水辺のアルカディア
ピュヴィス・ド・シャバンヌの神話世界』
19世紀のフランスで活躍し、今なお国民皆さんがご存知というシャバンヌさん
日本ではあまり知名度が高くないらしいです
それというのも、主要な作品が壁画、壁面装飾だからー (持ってこれないし)
日本で初めての本格的回顧展となる本展は、もちろん壁画を建物ごと持ってきたわけではなく、殆どが習作と縮小版です
縮小版は、壁画完成後にシャバンヌ自身が油彩で再度描いたものなんですが、そのお陰で壁画から遠く離れたところで鑑賞出来ます
目玉であろう、リヨン美術館階段の「
諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」は、
実際の壁画装飾の大きな写真パネルが設置して有り (さすがに横幅10mの実物大では有りませんが、近い)、縮小画との違いやスケール感&迫力を体感出来ました
~ * ~ * ~ * ~
《第1章 ・ 最初の壁画装飾と初期作品 1850年代》
展示は、主要作品を時系列で追う形でした
ふんわりとした壁画作品が多数を占める中、まだアカデミックに描いていた頃の「アレゴリー」(クライスラー美術館)
ちょっと画質がアレですが、精密画といって良いくらいに、また、自らの画力を誇示するように、実に丁寧に描かれた作品です
《第2章・公共建築の壁画装飾へ 1860年代》
アミアンのピカルディ美術館の壁画装飾、「労働」「休息」の2作品の縮小画 (ワシントンナショナルギャラリー)が心に残りました
“いかなる挑発も無い”、政治的でも無く神話を揶揄するでも無く、ただ人の有るべきを描いているように感じました…ほんのりと

もちろん下絵も習作も有り、持ち物や人物の角度、果ては性別も変えたりと画家の試行錯誤が垣間見えます
《第3章・アルカディアの創造 1870~80年代》
全盛期というか、シャバンヌの理念が一番表現された時代だとわかりました
仏普戦争の敗戦など、ズタボロになったフランスに生きる中で、画家として表現すべきものを確立させたとも言えるようです
以下会場説明
[廃墟と化した光景を目の前にして切実に平和を希求したシャバンヌのアルカディアは、伝統を離れ自らの独創によってより深くより豊かに発展を遂げます
パンテオン・ピカルディ美術館・リヨン美術館などの壁画装飾を次々と制作し、まさにフランスを代表する壁画家になっていくと同時に、《海辺の乙女》《貧しき漁夫》などタブロー画の重要作も生み出したのです
あくまで平面として画面を構成していく壁画の美学が、絵画とは「裸婦や軍馬で有る前に…色彩に覆われた平面である」(ドニ) という、次代の課題「自立する絵画」を先取りする役目を果たしました
更にシャバンヌの描き出す美の世界は、ギリシャ・ローマ神話などの伝統的な具像からも離れ、自らの概念や感情を独自の形態によって表現する象徴主義の画家の先駆者という位置をもたらしたのです
そして印象派以降の前衛画家達、ゴーギャン・ゴッホ・スーラらに大きな影響を与えていきました]
イタリアでフレスコ画に出会い、壮麗な建物を飾る壁画に深く感銘を受けて、壁画装飾を追求してきたシャバンヌは、
「見るだけで感じる絵」というものを意識したそうです
写実絶対の時代にあって、ハッキリとしない表情や霞かがった色彩、意図的に奥行きを無くして平盤な印象を抱かせる空間表現も、
深い知識や確たる宗教感が無くても、壁画という性格から誰でも見るだけで理解が出来て、尚且つ幸福感・安心感を得られる静謐さも、
高い技術を持ちながら、古き良き時代を追い求めて画風をあえて化石化し、戦争で疲弊した人々へ安らぎを与えたいと願ったシャバンヌの理想郷なのでしょう
「海辺の乙女」(オルセー美術館)
「癒される」って、このような作品を目の前にした時でしょうか…
あ、あれがーここもー…みたいに忙しく見渡す必要もなく、観るだけで感じられる「幸福感」ってこんな感じかなーと暫く眺めていました

《第4章・アルカディアの広がり パリ市庁舎の装飾と日本への影響》
パリコミューンで焼失した市庁舎の再建にあたり、シャバンヌが描いた作品の習作などの展示です
パリのアトリエを訪れてシャバンヌに助言を受けた黒田清輝を始め、日本の画家達も少なからず影響を受けたようです
本物の「
貧しき漁夫」は出ていませんでしたが、小林萬吾の模写が展示されていました
寂漠とした背景に一心に祈る漁夫…
二人の子供を残して妻がこの世を去ってしまった猟師の心情に胸が突かれます
途中、 《壁画に描いた理想郷 シャヴァンヌの世界》という、 島根県立美術館制作のビデオ映像 が有りました
私の半端な知識を少し (ナハハ) 裏打ちしてくれる良いもので、展示の無い 「眠れるパリの街を見守る聖ジュヌビエーヴ」の画像が出てきました
シャヴァンヌが74歳で亡くなる直前の作品ですが、第3章で「聖ジュヌビエーヴの幼少期」を観た後だったので、
年老いてしまった聖女が、満月に照らされる静かなパリの街をひっそりと見下ろす風情に、映像とはいえ、
シャバンヌの心持ちそのままの作品とのナレーションも相まって深く心に残りました・・・
今回の展覧会で、絵画というものの精神性について色々と想いが巡ってしまったので、なかなかブログにまとまりませんでした
改めて読み返すと、大した事書いてませんなー

ま、いっか …