ちょうど一年前出版の「生きづらさの臨界」(湯浅誠 川添誠編 旬報社)を、昨夜読了。
この一年、いろいろなことが変わりました。なかでも、日本にも貧困が存在するとの認識が,広まったことが、大きいと思います。そして、それが「自己責任」などではない、構造的に貧困層が生まれ、広がっていくということも、見えてきたのではないでしょうか。
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「生きづらさ」の臨界―“溜め”のある社会へ
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経済さえよくなれば・・誰もが考えそうなことです。隣に生活困窮者がいたら、「頑張りが足りない」と思う。フリーターを自己責任と片付けてしまう。覇気がない、見通しが甘い、いろいろな言葉はあるでしょうが、根本的な原因は、社会にあるということに気付いていない不幸。貧困はすぐ隣に存在し、バランスが崩れたら、明日はわが身というほどの、お寒いセーフティネットしかない社会に気づかねばなりません。
この本のなかの、対談者本田由紀氏、中西新太郎氏、後藤道夫氏、それぞれの専門分野から、わかりやすい言葉で現状を解説しています。お寒い現状ばかりですが、日本人は、目をつぶってやり過ごしてきてしまったのですね。人はどちらを向いているかで、見えてくるものが違うのだと、改めてわかる本です。
そして、この本の価値は、現場で個別のケースに寄り添いながら活動している人たちでありながら、視線はもっと大局的で、世の中を変えていけそうな気概を感じるところではないでしょうか?
個人的には、「歴史の進歩のなかで、個別ケアが膨らんでいくのは必然」。後藤氏の言葉に、うなりました。これまで、生きるのに不器用な人たちのどこまでを対象にしなければならないのか?という疑問が、淡いながらも離れなかったのですが、それがストンと落ちたようでしたもの。
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