徒労感だけが残った「精神論ぬきの電力入門」 | 「本の森の入口で」

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精神論ぬきの電力入門 (新潮新書) 精神論ぬきの電力入門 (新潮新書)
澤 昭裕

新潮社 2012-08-14
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気分だけで「脱原発」を言う人にはなりたくない。


という心の隙間に入り込むようなタイトルに惹かれて購入


しかし、やっぱり著者はそっちの人なのねという感想しか残らなかった


もっともらしい大人な論理 


脱原発に傾く「女こどもや若者」に諭すような論調

「伝えたい事実」をあげ巧妙に、「わかってる人間に任せときなさい」的に

従来の路線を守ろうとしている


考えてみれば、社会を論じようと思ったら、

まず「どんな社会に住みたいのか」という精神論が大元となってしかるべき


そこから、現状とのしがらみやら、技術的な限界やら、人間論やらになって個々の問題への態度が決まるんではないの?


だからこの本のタイトルは「感情論抜きの」とすべきだったわね。


ヒステリックにならずに聞きなさい的な(笑)

それなら最初から手にも取らなかったのに!