偏屈爺にやり手母 「小石川の家」 | 「本の森の入口で」

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本の森 イメージはドイツの童話にでてくる森 深くて暗い森に足を踏み込む勇気はないけど、
付近から離れることはできない 物心ついたころから本好きの読書日記 とりとめなく書いてみます

小石川の家
小石川の家
おすすめ平均
stars凛として背筋の伸びた生き方
stars明治、堅気の世界
stars幸田露伴のくそジジイっぷりが面白い♪
stars幸田文への憧れを感じる
stars湿った炭のような。

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俗に流されず謹直に生きる幸田露伴と暮らした子ども時代の思い出の書・・・だと思って読み始めたのですが。えらい違いだ(笑)


明治の文豪幸田露伴が、どれほどものもんかは知りませんが、この人と一緒に暮らすのはごめんだな(笑)


この本にでてくる「おじいちゃま」はただのわがままお殿様。身の回りのことは人任せ。うまいものやら酒がでてきてあたりまえ、自分の周りは、自分の格にあった「風流」に囲まれているものと思っている爺さんです!


それをしゃかりきかあさん(幸田幸)が、全力で露伴の好みを通させる。

そこには露伴への深い尊敬と、父は別格という美しい思いがあったのだろう…が、私には出戻り娘が居場所確保に主人に仕えたっていう印象か…(笑)


10歳くらいの孫娘にも、洗練された機微を求める幸田露伴、爺さん厳しすぎっ。

文中、どこかで露伴への尊敬も語られていた気もするが、とって付けた感じ。反面露伴に尽くし、切り盛りするかあさん(幸田幸)について語るときには、著者の文章もイキイキ、リズムを感じさせる。

「立派なかあさん、愚図な私」という図式が、しみこんでいるよう。それだけかあさんは尊敬に値する人物だったよう。そこがよませどころかしら?


青木玉さん。幸田露伴、文の血を受け継いでも、文筆家は目指さなかったよう。それでも、エッセイは読ませる力量あり。幸田幸の本は読んでみようかなという気になった。

たしか、娘さんは作家の青木奈緒氏。しっかり、中継ぎしたようですね。



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