「下流志向」はちょっと違う気がする・・ | 「本の森の入口で」

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下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち 下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

講談社 2007-01-31
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今、売れているとというか、多くの本を書いている(=ニーズの高い)著者の本ですね。


私は貧困問題の一因、あるいは、結果として「階層化」「下流」本として、手にとりました。が、ちょっと具合が違うようです。


中流(以上)のサラリーマンに向けた講演を、まとめた内容みたいです。

ふんふんと心あたりのあるの現象が、ぽんぽん出てきます。出所は著者の実感と、売れている山田昌弘氏や諏訪哲二氏の新書あたり。これじゃ、読みやすいけど、聞いたことのある話のオンパレードになりがちですね。


著者は、学びをビジネスワードでくくろうとするのが、間違いだといいます。その通りですね。「時間を経過しての変化」ではなく、「時間を無視した対価」を求めるのが間違いだというわけ。それもそのとおり。
ごもっともですが、現実につまらない授業を、どうして惹きつけさせようっていうんでしょうか?著者はじめとする、教育者たちの責任については、いささか認識が甘いのですはないですか?


四の五の言わずに先生を尊敬して、なんだかわからないけど、今はつまらないだろうけど、学んどけ!っていうのは、やっぱり説得力ないですよ。先生。


昔はよかったね。って話も困るんです。

日本人が劣化したという論議はよく語られますが、こと、高等教育に関しては、昔はいけなかった層も進学しているということが、大きいのではないでしょうか?


わたしなんか、4大でていますけど、明治時代なら、間違いなく女中か女工の部類ですもん(笑)


そんなわたしでも、高校生時代から、体制にからみとられるような生き方は、ごめんだって気持ちは、持っていました。若い頃、自分探しの旅にもでたクチ。高等遊民に憧れられるのも、身を過ぎた贅沢ってことが今ならわかります。


それはそれとして、人間均質でもなければ、ある程度の階層もやむなしと私は思います。だから、弱い(と思われる)層を救済しつつ、そこに陥るのを防ぐ対策を講じていくといこうという、著者の締めには賛成。しかし、どうやって?というのはこれからですね、結局。この本で、私には道は見えませんでした(涙)


でも、読んでいておもしろいですよ。著者のいいおじさんっぽい感じもいいし。廉価な文庫もでています。

下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫) 下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉 (講談社文庫)

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