心の中は、絶対秘密。
他の人には知られてはならないトップシークレット。
でもたまには見える事があるのかもしれない。
というか、外に出てくるのかもしれないな。
ある日ピエールが帰ってきて。
「昨日、定食屋で物凄い器の小さい男を見た。」と言った。
ピエールが行く定食屋というのは、丼物がマッハで出て来る種類のファストフード。
そこで、
器の小さい男。
カウンターだけの定食屋にこぎれいな中年男。
今日も1日激務をこなし、帰宅までの憩いの一時。
色白で少しポッチャリ。
細いブルーのストライプシャツのボタンを一番上まできっちりと閉めて、紺色系のネクタイを太めに閉めている。
上着はなし。
やや太めの四角い黒縁眼鏡をかけて、目は少し小さめ。
彼の前には、超SSサイズのご飯茶碗と超SSサイズの味噌汁。
そして、ママゴトセットに付いていそうなサイズのトンカツ。
千切りキャベツは通常よりもかなり細くて芸術的だ。
超SSサイズのご飯茶碗から普通サイズの箸を使って白米を食べる。
白が眩しい。
もちろん一口のサイズも超SS。
顔全体に噴出す汗をたまにお絞りで拭いながら。
非常に上品な食事風景。
育ちの良さがそうさせるのか。
あぁ、絶対に、違う(-_-;)
かもしれない、し・・・。
私はびっくりした顔で、そうかと聞くと、
「違う。」と短い答え。
たぶんそうだと思った・・・。
話をよく聞くと、
その物凄く器の小さい男は、込み合った定食屋で、自分より後に注文した人のカレーが先に来たのに間髪入れずに激怒して、定員を呼びつけ文句を言って、さらに、やっと来た自分の定食を食べている間もずっと、ぶつぶつぶつぶつ言っていたらしい。
急いでる人には命取り。
そうでなくとも、悔しいのはわかるけど、
それじゃきと、ごはんもおいしくないべ。
私なら、恥ずかしくなって、事情を話して、
…帰るかも。
極度に内向的。
どっちらが正解かは判らないけど。
物凄く器の小さい男、
私の想像通りであってほしかった。