温暖な日本、岡山に生まれ育った俺にとって、地球の裏側・南米は未知の世界だ。


アルゼンチンだって、タンゴの国、牛肉が有名、数年前に経済破綻した、くらいしか知らない。


そんなアルゼンチンに一日だけ、行ってきた。








そう、氷河を見に。








チリのプエルトナタレスから、日帰りのツアーでアルゼンチンへ。





チリとアルゼンチンの国境超え。

この国境を越えた瞬間、俺の旅も、26カ国目に突入。

早いもんだ・・・。



5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-1


ちょっと工事中の国境。

垣根は相当、低い。



周りの国との陸続きの国境のない日本にいては、国境というと物々しい感じがするが、実際は意外と簡素なもんだ。


もちろん、実際に物々しいところもあるだろうが。





5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-3


草原・パンパの中の悪路をひたすらバスは走る。



羊が走り回っている。

この世界旅行をしてきて、初めて見る羊。


ふと、次の行き先、ニュージーランドのことを思う。




牛や馬もいる。

それにしても壮大な草原だ。


ひたすら遠くを見ても、ずーーーーっと草原。

日本にはなかなかない光景。



俺は地球の裏側にいるんだなぁ、と思う。



旅で出会ったチリ人に、よくもそんなに遠いところからきてくれたな、言われたが、確かに遠い。サマータイムの影響もあるが、日本との時差はまさしく12時間。


文字通り、地球の裏側だ。





バスは順調に進み、氷河観光のための出発地であるカラファテの町を通り過ぎる。


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ガイドが、観光客の増加に伴い、最近はここに若者がたくさん出稼ぎに来ると説明していた。街はとても明るくて、旅人が多い印象。






街を抜けると、徐々に景色も変わり、山頂部に雪を頂いた山々が見えてきた!!


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おー!!そろそろ来るのか?来ちゃうのか?!俺の興奮も徐々に、高まる。





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そして、氷河観光が目玉の国立公園、ロス・グレイシアレス国立公園(1937年国立公園登録・1981年世界遺産登録)内へ。Los Glaciaresとはまさしく、スペイン語で氷河のことだ。


園内は4495平方キロメートルあり、ほぼ山梨県と同じ大きさらしい。

その園内の中に47の氷河や氷河が作った谷などがあるらしい。


太平洋からの湿った風は、アンデスの山々へぶつかって大量の雪を降らせる。これらが氷河となって、アルゼンチン側に流れてくる。


この氷河は、南極、グリーンランドに次ぐ、世界3番目の氷河面積があるが、最低気温が他のところよりも高いため、氷の融解、再氷結のサイクルが早いため、氷河の崩落などが良く見られるのが特徴らしい。






この巨大な観光船にのって、いざ、氷河へ!!


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徐々に氷河が近づいてくる。


その辺りには流氷も浮かび始めている。




初めは遠くに見えていたが、徐々にその大きさが増すように・・・







・・・てか、吹いてくる風が肌に当たって痛い!!(冷たすぎて)






そこまで寒いと思っていなかったため、防寒具はそこまで持ってきていなかったが、氷の上を容赦なく吹き抜けてくる風は、俺の体を切り裂くような痛みすら与えてくる。




ある白人の女の人が船の舳先のところにしゃがみこんでいたが、どうやら風をよけるためのようだ。



俺も同様にやってみる。

多少、マシな気はするが、根本的な解決にはならないようだ。




だが、そんな痛みも忘れるほど、初めて見る氷河は美しかった。






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ロス・グレイシアス国立公園の中でももっとも有名なペリトモレノ氷河の南壁。後ろの山とのコントラストが素晴らしい。






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正面からも一枚。

高さは60mとも言われていて、もっとも高いところで100mあるそう。

圧倒的な迫力だ。





しばし、写真を激写。





1時間のボートツアーはすぐに終了し、その後、見晴台に移動し、そこから氷河を眺めてみる。

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北側、南側とも両方見渡せる絶景のスポットだ。

遠くで、パンッと、氷の裂ける音がする。


 

その後、ドドドド・・・という轟音が響いて、氷河の一角が湖に勢いよく沈んでいく。







初めて見る光景に、周りの観光客と一緒に、息を飲みながら、注意深く、沈んだ箇所を探し、見守る。


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一日だけの観光ツアーだったが、人生初の氷河は相当な迫力だった。

むしろパタゴニアには、氷河を見に来たといっても過言ではないのだが、それを充分に満たしてくれるほど、素晴らしい絶景だった。


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アルゼンチンには1日しかいなかったが、街の雰囲気もとてもよかったので、今度はもっとゆっくり来れたらいいなぁ・・・と思いつつ、またプエルト・ナタレスまでの草原で夕焼けを見ながら1人、思ったのであった。

※お久しぶりです。今、チリ南部、南極から1000Km離れたパタゴニアのプエルトナタレスという街にいます。ラオスからいきなりチリかよ!という感じですが、もしよければ読んでくださいな。



Besito(ベシート)という言葉を知っているだろうか。


主にスペイン語圏での挨拶の仕方なのだが、女性同士、男女間でお互いに頬を寄せ合ってする挨拶のキスのことだ。
スペイン本国では両頬に、中南米では右頬に1回が普通らしい。


かくいう自分もスペイン語圏に入ってから、仲良くなった人たちとは、そのBesitoで挨拶をしている。


最初は気恥ずかしい気持ちもあったが、慣れてしまうと、むしろただ握手するだけだと、ちょっと距離感があるなぁ、とすら思ってしまうようになった。


そういえば、スペイン語圏以外でも、仲良くなった人(主に女性だが)とはHug(ハグ)をしているなぁ、と思ったら、そういえば、日本ってそういう挨拶の仕方ってないなぁと思った。


もちろん、そういうものがなくても、きちんとした挨拶というのは心に伝わるものだと思うし、そういう日本のやり方も美しいと思うものの、やはりHugやBesitoのように直接、人と人が触れ合うことで、より一層気持ちが伝わる挨拶もいいもんだなぁと思う。



ちょっと話がそれるかもしれないが、最近、思っていること。



日本は農村を離れ、都市を築いていく中で、どんどん合理化を進めてきた。それ自体は、個人の役割を明確にし、それぞれの箇所で能力を発揮する事に注力することができ、日本の社会を世界で2番目の経済大国にするほどの効果を上げたが、いかんせん、都市というものは人が多すぎて、個人の存在意義が薄れてしまったように思う。


人と人との関係は切れ、核家族化が進み、それぞれが孤立していった結果、今、世間で問題になっているような、社会問題が増えてきたのではないか、と思っている。


合理化が進んで、人と人との関係性が薄くなっている日本の現状をふと思った時、人と人が抱き合ったり、キスしたり、直接的コミュニケーションで互いの存在を確認して、笑顔で話し合っている前述の人たちを見ると、この位、個人と個人の距離が近いと、さらに都市化が進んでも、きっと大丈夫なんだろうなぁ、とふと思ってしまった。



距離が近い、というのは、今の言葉でいうと、うざったい関係、ということなのかもしれない。


けど、もうちょっと、人との関係がうざったい位のほうが、群れを作って、社会を作りながら発展してきた人間本来の本質であり、そういう関係性の中でも前向きに助け合って暮らす方が、人は、より幸せに生きられるんじゃないか。


チリ最南端のパタゴニアへ向かう飛行機の中で、ふとそんなことを思ったのであった。

ビーニャ・デル・マールの汐見荘での朝を迎えたのは朝の9時頃だった。ちょっと宿でゆっくりして、歩いて30分くらいの魚市場に行くことに。


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ここは新鮮な魚介類が手に入ると有名なところで、残念ながら俺は今日、この町を去るために参加できないが、人数が集まれば、汐見荘に泊まっている日本人同士で、魚介BBQ的なものをすることもあるらしい。


そういう理由もあって、この宿は日本人から人気が高いようだ。


線路沿いの道を歩いて、ビーニャの市場へ。


20分ほど歩くと、なんだか見たことのある像が、港に背を向けるようにして立っている。






あ、モアイだ!!


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そう、イースター島、現地の言葉でイスラ・デ・パスクアは、ここ、チリにあるのだ。


まさか、本物だとは思わないが、イースター島に行かない自分にとって、これは嬉しいサービス。(チリのサンチアゴ周辺で出会う人は、イースター島に行く人が多かった)


しばし、モアイを堪能した後、また歩き始める。








海岸線沿いに魚市場っぽいものが見える。


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ビルの上にはたくさんの鳥が止まっている。

中には巨大なペリカンみたいなヤツもいる。




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写真で見ると伝わりにくいが、コイツらは相当、デカい。


こいつにこめかみとか狙われたら即死だな・・・
と若干ビビりながら、市場を探索。



周りを見回すと、一仕事終えたのか、漁師たちが船を囲んで談笑している。

鰯っぽい魚をさばいているおばちゃんはいるものの、市場というにはとても寂しいほど、何も残っていない。

もしかしてもう終わってしまったのか・・・??



と、若干がっかりしながら裏手に回ってみると、どうやら市場はそこでやっているらしい。

建物の下の、トンネルのような部分でやっていたのだ。






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色とりどりの魚、貝、、、
スペイン語で威勢のいい声が飛ぶ。




5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-1  (大宿命って!)


貝!貝!貝はいらんかい!!



・・・なんていっているのだと思う。




おばちゃんが、サーモンのセビーチェを薦めてきたので、買ってみることに。

セビーチェは、魚のすり身にレモンで味付けをしたもので、チリの代表的な料理の一つだ。


今まで食べられなかったので、初のセビーチェにわくわくしながら、スプーンを進める。





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セビーチェ、すっぱ!!




レモンのかけすぎなのか、やたらすっぱい。

ビタミンCは大量に取れた気はするが、これはちょっとやりすぎだと思う。



はたして、初めて食べるものは、これが標準の味かどうかわからないのが難点だ。


それならそれでいいのだが、もし本当は美味しいものなのに、それ一つだけで評価を下してしまうのはなんとも物悲しい。


ただ、一回あんまり・・・と思ったものを、再度お金を出してオーダーするにはけっこう勇気がいるのだが、、、



いつか、セビーチェにリベンジをかましたい、と思いつつ、その場を去ることに。






歩いていけないこともないのだが、少し距離があるために、メトロで
近くにある世界遺産の街、バルパライソへ。


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とてもおしゃれなメトロだ。さすが、南米でも経済的に豊かなチリだけあって、車内はむっちゃキレイ。





ちなみにバルパライソは、サンチアゴに次ぐ都会であり、チリ最大の港町でもある。チリ海軍の軍港があることでも知られている。


かつて、インカ帝国はこのバルパライソまで勢力を伸ばしていたが、スペイン人征服者のディエコ・デ・アルマグロの一行がここに辿り付いた時、バルパライソ(天国のような谷)と命名した。


セントロ(中心部)や港の周りだけが平地で、街のほとんどが急な坂道や石段が続く丘陵にあり、急な坂道を登るアセンソール(ケーブルカー)が何本もかかっている。




日本でいうと、尾道のようなところ、という方がイメージしてもらいやすいかもしれない。ただ違うのは、街を見上げると、中腹、また頂上まで、カラフルなペンキで塗られた家々が建っていることだろうか。


ユネスコは2003年にこの街並みを評価し、世界遺産に登録した。





ちなみに、


この街はカメラの窃盗が多くて有名だ。



日本人だけではなく、たくさんの観光客がカメラを盗まれている。

・・・なぜ、現金やバッグでなく、カメラの窃盗が多いのかは謎である。


が、本当に多くの人がカメラを盗まれた、といっているのである。
俺も細心の注意を払いながら、街を観光する。





坂を上り、アセンソールに乗って、丘の上へ。

古めかしいだけに、趣があって楽しい。


なにしろ、このアセンソール、できたのは1883年のことらしい。

そりゃあ年季が入っているわ・・・。


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アレグレの丘まで少し歩き、そこからバルパライソの街を見下ろしてみる。遠くに港が見える。天気も良好。


こんなに素敵な街なのに、犯罪が多いのが信じられないほど、街の雰囲気がいい。






と、そんな中、急に腹の調子が狂い始める。


・・・セビーチェの野郎か・・・



が、しかし、こんなところでサーモンセビーチェを恨んでも仕方がない。


即、近くのレストランに緊急避難。






すると、そこのウエイターが、非情にも、





「トイレ使うなら、何か頼めよ!」





と釘を刺す。


あまりの緊急事態に、分かったから使わせて!という懇願する俺。





チューリップオレンジ チューリップ赤 チューリップオレンジ チューリップ赤 チューリップオレンジ チューリップ赤 チューリップオレンジ チューリップ赤 チューリップオレンジ 




なんとか緊急事態を回避。


仕方がないので、着席してメニューを見ると、そこそこの値段する。
大体一食12~20ドル程度。


それ自体は食べられないほど高くはないのだが、ポイントはここが南米だということ。一食2~3ドルでスープ・メイン・ドリンクのセット定食が食えたペルー、ボリビア時代が懐かしい。





ドリンクだけ頼もうとすると、違うウエイトレスにメシも頼まないとダメ、と言われる。


腹も減ってないし、腹の調子も良くないし・・・と躊躇していると、チリ出身のドイツ・ハノーバーで暮らしている素敵な雰囲気のおば様が、まぁまぁいいじゃないの、とウエイトレスを説得してくれた。




おば様、ありがとう!


そして、レストラン、ごめん!!




ただ、せっかくなので、素敵な眺めを堪能しながらコーラを飲む。


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※確かにちょっといいレストランではあった。



コーラを飲み終えて、街を探索してみる。




天国の谷、といわれる所以が判る気がする。




本当に街がカラフル!


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こんな雰囲気の家がいたるところにある。
いろんな明るい色が混ざったような、カラフルな色使いが好きな俺、超興奮。




・・・でもカメラには気をつけながら、街並みを写真に収める。




一枚撮るたびに、カメラをポケットにしまい、何事もなかったように振舞う。


逆に怪しい・・・。




街の一角にあった、おしゃれなショップの店員と仲良くなる。


彼は、ロンドンに留学していたらしい。
南米人はスペインに留学する人が多いといっていた。

そりゃ言葉が一緒だから楽だろうな。


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チリは物価が高くて微妙だなーと思っていたけど、ここは好きだなぁ、と思う。


その後、バルパライソのプエルト市場のそばにある料理屋でメシを食う。

さっきのレストランより断然リーズナブル!!さすが、市場。


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魚介のスープと、カニグラタンを食べる。



カニグラタンは鉄板だと思ったが、そこまででもなかった。しかし、スープは美味かった。

しっかりメシを食った後、短い滞在を終え、汐見荘に戻り、その足で空港へ。



けっこうギリギリだったが、国内線だったため、なんとか時間も間に合い、2400Km離れた南部のパタゴニアへ飛ぶ。



国内線なのに、2400Kmって・・・

北海道から沖縄に飛べる距離だぞ、、、


この国がいかに細く、長い国なのか、ということを実感する。

北から南まで4329Kmもあるくせに、幅は175Kmしかないのだ。


・・・そこでいうと、北部のサンペドロ・デ・アタカマから入ってきた俺は、そのほとんどを移動したことになるのだが。


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旧式の飛行機で飛ぶ。

今回使っているのはSky Airline。チリの格安航空会社だ。LAN航空よりは安いが、パタゴニア往復、約300ドル。けっしてやすい価格ではない。観光シーズンだということも理由の一つだと思われる。



しばらくして、タービュランス(乱気流)の中にいるので、ベルトを締めてくださいと、機長からアナウンスがある。
こういう航空機内のベルト着用に、どのくらいの効果があるものか、と疑いながらもそれに従う。




少しすると、物凄い振動に機内全体が震えるような時間が続いた。


それにしても、揺れがすごい。


海外に留学していた頃から数えても、相当の数の飛行機に乗っている自分ですら、ここまでの揺れはなかなかない。


機体が古いことや、小さいことも要因の一つかもしれないが、このまま両翼が取れてしまうんじゃないかというほどの衝撃だ。


飛行機に乗りなれていない人がいたら、これはキツイだろうな・・・と勝手に他人の心配をする俺。


まだ他人の心配をする余裕があるから大丈夫か、と思う。

激しい揺れがしばらく続いた後、普通に戻る。





あー怖かった。

久々に飛行機怖っ、と思った。



日本ではほとんどないが、2つの空港にストップオーバーし、無事、夜中の1時にプンタ・アレナスの飛行場に到着した。


こうして、俺は憧れの地、パタゴニアに到着した。