パタゴニアを離れたのは、夜中、というよりもむしろ早朝に近い、午前4時前。


一緒にパイネ国立公園のツアーに参加したインド人のミロニに空港で再会。I was attacked by penguins!(ペンギンに襲われた)という話をしたら、かなり爆笑していた。そりゃ、ペンギンに襲われる人なんてそうそういないだろうよ。


そんなこんなで飛行機が出発するまでの時間を潰し、そして2300Km北にあるサンチアゴへ。


南半球なので、北に行くほど、暑くなる。
3時間後の午前7時、5日ぶりに、常夏のサンチアゴに戻ってきた。



それにしても暑い。
汗が吹き出るような暑さだ。
日差しが肌を刺すように、俺を照らしている。



この旅を始めてから、短いスパンで、暑いところに行ったり、寒いところに行ったりを繰り返している。


それ自体は別に問題ないのだが、数日単位で着ている服装が変えなくてはいけないのがけっこう面倒くさい。


昨日まで長袖、セーター、ジャケットの上にウィンドブレーカー、さらにユニクロのヒートテックのタイツを着用していたのに、今日は半そで、短パン、みたいな。


我ながら、よく体調を崩さずに来ているな、と思う。
中国、インドを越えてから、軽い体調の不調はあっても、大幅に、寝込むほど体調を崩すことがなくなった。どこでも寝られるし、そういう意味では繊細すぎない体でよかった、と思う。



体に関して困ったことといえば、

空気の悪いところにいることが多く、鼻毛が伸びるのが早いことと、
ずっと同じ靴を履いているので、足がむれること、
あと、イタリアのヴェネチアで銀歯が取れて、歯にモノが詰まりやすいこと



・・・それくらいか。



こうやって羅列してみると、ほんとに大したことない悩みばかりだな・・・。




俺のくだらない悩みはさておいて。




前日、22時間起きていたせいで、飛行機に乗った瞬間、死んだように寝てたが、午前7時に着いたので、まだ眠い。

眠い目をこすりながら、サンチアゴ空港内のLAN航空のカウンターへ向かう。




なぜかって?




前日の日記にも書いたとおり、南米の滞在を延長したおかげで、航空券の日付を延長していた。そして、ニュージーランドへの航空券はまだ、ウェイティングリストに乗っている状態だったのだ。


やりとりをしていた、ペルーにあるJALオフィスからは、まだコンファームされていない、と前日メールが来ていた。

・・・が、しかし、こういう場合、待ちの状態よりも、攻めた方がいい結果が出る事を、旅をしながら、なんとなく気付き始めていた。








ということで、早朝のLAN航空の空港オフィスを奇襲攻撃。





新人らしい女性スタッフが対応してくれる。

隣にいる、先輩っぽいスタッフに聞きながら、いろいろPCを操作しているようだが、なにやら険しい顔をしている。




・・・やっぱりまだダメなのか、、、




諦めかけたその時、なにやら、細切りの紙切れのようなものを渡された。




「これを持って、今日の夜、23時10分のフライトに乗りなさい。2時間前には空港に来て下さい」





よっしゃー!!
奇襲作戦、成功!!




きっと、ほっておいたら、予約は取れなかったであろう。
なにしろ、世界一周航空券のステータス、つまり、チケットの強さは、他のチケットに比べて、ありえないくらい弱いからだ。

他に正規に購入した、普通に格安航空券で購入した、そういうチケットの方が優先される。



戦闘力で言うと、通常価格で購入したビジネスクラスがフリーザクラスの強さとして、かたや世界一周航空券の戦闘力は、ラディッツが来襲した時に登場した農家のおっさん並み、、、そう最弱だ。




ああ、よかった・・・とホッとする。




その後、荷物を預け、サンチアゴの街に戻る。

なにしろ、まだ出発まで16時間もある。
市内の宿に、預けている荷物も取りに戻らなくてはいけない。


まずは、市内までバスで行き、そこから歩きでモネダ宮殿、アルマス広場、教会などを回る。

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ちなみにチリはペルー、ボリビアに比べて物価が高いことはお伝えしたが、それらの街に比べて、街自体もとても発展している。他の先進国と比べても、あまり遜色はないように感じる。


ちなみに、南米に行くまで全然知らなかったが、チリ人は、前出のペルー、ボリビアのようにインドヘナといわれる土着の民族が多い国と比べて、白人が多い。少なくとも、白人とのミックスがほとんどである。アルゼンチンも同様に白人が多い。




話戻って、サンチアゴの魚市場へ。



ビーニャデルマールの魚市場に比べて大きい気がする。




サーモン、貝、魚、海老、ウニ・・・
いろんな種類の魚介類が並んでいる。




・・・う、美味そうだ・・・。




しばらく見て回った後に、日本語で、うちのレストランに来ないか?と勧誘を受ける。



・・・でもお金ないから、、、というと、いろいろな魚介類の刺身盛り合わせ・とスープをつけて、4000ペソ(8ドル)でいい、という。



ホンマかいな、と思いながらも、どうやら「地○の歩き方」にも載っている市場で一番大きなお店らしいので、まぁそれなら、と思い、ついていく。








まずスープが出来てきた。


5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-2


魚介類がごっちゃまぜにしてあるスープだ。





おそるおそるスプーンで、その黄色く濁ったスープに口をつける。







うっ・・・






うんまーい!!






・・・というリアクションを期待させてしまったら申し訳ない。



正直な話、いろいろまぜすぎていて、あまり美味しくない。

というか、どちらかというとまずい部類に入るだろう。


こんなにいろいろ入れすぎるくらいなら、アサリ一つでもいいから、すまし汁にして頂きたい、と思う。






そして、次にサーモンの刺身の盛り合わせが。




大人から子どもまで、わけへだてなく愛される、オレンジ色のアイツが皿にのって運ばれてくる。


5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-3


否応なしに高まる俺の期待。



わーい!久々にサーモン食べれるー!!とちょっと興奮しながら、輝くサーモンちゃんに箸を伸ばす俺。


刺身と一緒に運ばれてきた韓国製のしょうゆにつけて、口に運ぶ。





ん?






ぐ、、、んぐふっ!!






しょ、、、しょっぱーーぁあ!!





思わず手元にあった水をがぶ飲みする俺。


サーモン自体に味がついている上に、塩・こしょうで味付けしてある。
さらにそれにしょうゆをつけたもんだから、ありえないくらい塩っからい。




食べつくしたら、これだけで成人病になりかねないくらいの破壊力だ。




期待値が高く、尚且つ、ハズれのないサーモンだけに、俺のショックはかなり大きかった。





激しくへこむ俺。




そのうち、激しいへこみが、だんだんと怒りに変わってきた。


刺身を出す、といって、下味をつけてサーブしたこのレストラン、さらにそんなレストランを図らずもオススメしている「地○の歩き方」に対して。




それでも我慢して、食べる。




・・・辛い・・・




あまりにも辛すぎて涙が出そうだ・・・



むしろ、ちょっと涙が出たかもしれない。
最後はあまりにも辛すぎて、スープで味を落としてから食べていたくらいだ。



それでも我慢しきれずに半分以上残してしまった。




正直、嫌いなもの、食べれないものがほぼ皆無に等しい俺が、こんなに食べ物を残すのは前例のないことで、さらに食べ物をほとんど残してしまうことの罪悪感で心がいっぱいになってしまった。





そして、支払い金額の書かれた請求書を見た瞬間だった。


俺の中で、何かが音を立てて切れた。





プチッ、と鈍い音を立てて。





4000ペソでいい、というから入ったのに、請求書に書かれていた金額は9000ペソ近い金額だった。



9000ペソ。それでも日本円でいうと、たかだか1700円くらいだろうか。
別に払えない金額ではないし、べらぼうな金額を請求されている訳ではない。



ただ、約束が違う。
言った金額の2倍以上って!


さらに、メシが美味かったら、少しは気持ちも違ったかもしれない。
ただ、今回は冗談抜きにメシが不味すぎた。


負の相乗効果で、俺の怒りも頂点に達した。




担当者を呼べー!マネージャーを出せー!
・・・とまでは言わなかったものの、静かに、冷静にスタッフをつめる俺。



マネージャー、俺を勧誘したスタッフの両方と話す。
なぜ、この金額を請求したのだと怒る俺、双方の勘違いを主張する店側。


最終的に食べたんだから6000ペソは払う、ということになったが、それと引き換えにこういうことがあったと、ガイドブックやネットに載せるから、と伝えた。


それを伝えると店側はテンションがガタ落ちしていたが、同じようなことを他の日本人に味わって欲しくない。本当にそうするどうかは分からないが、少なくとも俺がそういう強気な対応をしたことで、次の日本人にはきちんと、誠実に対応してくれることを心から願う。




あと、大切なことを最後に伝えておいた。


頼むから、ぜったい刺身に下味はつけるな!ということ。


最終的には和解し、マジで、ちゃんとやれよ!と言い残して市場を去る俺。




はぁ、、、疲れた・・・。




その後、睡眠不足と店員とのバトルによって、消耗してしまった俺。
本当は郊外にあるワイナリーにでも行こうかと思っていたが、もう俺にはそんな体力は残されていなかった。


近くにあるサンタルチアの丘に登り、サンチアゴの市内を見渡した後、宿へ戻って、しばし休憩。


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夕方まで宿でゆっくり休んだ後、地下鉄・バスを乗り継いで再び空港へ。

最後にチェックしたメールに、またペルーのJALオフィスから、まだコンファームされていないと、メールが入っていたのを不審に思いながら・・・。







サンチアゴ空港にて。







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去り際にビルの向こうの山から、光り輝く夕陽が辺り一体を照らしていた。


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夕陽で金色に輝く景色を見ながら、ああ、本当に南米を去るんだな、と思う。




自然が雄大で、人が温かくて、いろんなものが違っていて・・・
スペイン語も、たまに上手く言葉が通じなくて、もどかしいこともあったけど、もう話す機会がなくなるのかと思うと、少し寂しい。





そんなノスタルジックな気分は、この直後に一変する。




チェックインしようとカウンターに行って、手続きを開始する。

ここまでは余裕のよっちゃんだ。


なにしろ、もう俺の予約はコンファームされている。





と。





またもや、スタッフのお姉さんが難しそうな顔。

上司らしい男性の人も来て、なにか話している。




その男の人は俺に言った。



あなたの予約はまだウェイティングリストに乗っていて、コンファームされていない、と。






オ、、、






オーマイガー!!





ま、まさか・・・ここまで来て乗れないとか・・・??





1時間後にまた戻ってきてくれ、と言われる。


しょうがないので、空港で1時間待つ俺。






1時間後、、、





チェックインカウンターが閉まってしまう直前に戻る。





お姉さんに話を聞く。





ど、、、どうなりますたかねぇ??わすの、わたすの、、、飛行機は・・・






あなたの席は用意できたわ、急いで中に入って!






ギ・・・ギリギリセーフぅーー!








こうして俺は数々の事件を乗り越え、23時10分、ニュージーランドへ向かうLAN航空に乗り込んだ。


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こうして、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンと4カ国を巡った、初の南米大陸の旅は終わった。


なかなか波乱万丈な旅だったが、想像以上に楽しく、刺激的な日々を送ることが出来た。


ありがとう、南米大陸!
また来るからな!!



そういい残して、俺は次の目的地、27カ国目となる、オセアニア・ニュージーランドへと向かった。







☆今日のオマケ画像


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チェホンマンあたりと戦わせてみたい。

本当はパイネ国立公園に一泊する予定だった。



が、パイネに泊まろうとする俺を引き止めたものがある。



生ペンギンだ。



生ペンギンというと、ちょっと生々しいので、言い換えると、野生のペンギンだ。


誤解のないように言っておきたいが、ペンギンが引き止めたのではなく、ペンギンへの飽くなき魅力が・・・って説明しなくていいか。



ここ、チリ南部のパタゴニアは南極にも近く、10月~3月の産卵シーズンに、ここらの島や草原に上がってきてはペンギンが産卵をすることでも有名な場所だ。


サンチアゴからの飛行機が発着する、プンタ・アレナスの街からも、いくつかのペンギンツアーが出ていて、それに参加しようと思って、今回パイネで一泊するのを変更したのであった。


朝。


ちょっとした事件が俺を襲う。


いつも通り6時半に起床し、コンタクトをつけようと、洗面台に向かう。


蛇口をひねると、栓と一緒に土台も回るため、なかなか水が出ない。
さすが、安宿だ。


しかし、そんなことは毛ほども気にしない。
旅を開始してから4ヶ月、もう俺はおこちゃまバックパッカーではないのだ。


土台を左手で持って、右手で水を出し、顔を洗う。


右手で栓を締めて、コンタクトをつけようとした瞬間、コンタクトがうまくはまらず、ポロッと下に落ちてしまった。



あー、落としちゃったよーと思い、探そうと下を見た瞬間、水がこっそりとひそやかに流れていた。
栓が上手く閉まっていなかったのだ。


憐れ俺の右目のコンタクトは、プエルトナタレスの安宿の排水溝に流されてしまった。


そして、とても残念なことに、代えのコンタクトは、サンチアゴに泊まった時の宿に、どうせ帰るから、という理由で別の荷物と一緒に、カギをかけて置いてきてしまっていたのだ。しかも、メガネも使わないだろう、と思い、一緒に置いてきてしまっていた。



うん、とっても残念な俺♪



・・・無くしてしまったものは仕方がない。両方はずしてもいいのだが、見えなすぎるのも怖い、と、いう理由で、片目はコンタクトを入れたまま、もう片方は裸眼、と、今日の俺はモノが2重に見える状態のまま、観光をすることに。


3泊したゲストハウスの、ひぃおじいさんが日本人かもしれない、という、確かにちょっと日本人の顔つきを持ったチリ人オーナーにお礼をいい、宿を出て、バスで3時間、マゼランペンギンツアーの出発地で、且つ、サンチアゴへ向かう空港がある街、マガジャネス州の州都プンタ・アレナスへ向かう。ちなみにマガジャネスはかの有名なマゼランのことである。


朝10時のバスに乗ったので、昼過ぎに、プンタ・アレナスの街に着く。


ヒマなので、その場をうろついていると、韓国の超有名インスタントラーメンである、辛ラーメンのポスターを貼りまくっているお店を発見。


そういえば、ラーメン食いたいな・・・と思った俺は、迷わずそのお店へ。



齢60歳も過ぎたであろう、自称貿易商の韓国人オーナーと、英語、韓国語、日本語、スペイン語の4ヶ国語を織り交ぜて話す。
同じ事をいろんな国の言葉でしゃべれるというのは、かなり面白い。もっといろいろな言葉を学びたいなぁ、と改めて思う。


腹が減っていたので、卵入り辛ラーメンを2つ平らげた。
インスタントラーメンのくせにやたら美味い。




余談だが。




旅行をしていて、何が一番、恋しいですか、と聞かれたら、俺は迷わずラーメン、と答えるだろう。
味噌汁でも、白米でも、寿司でもなく。


・・・寿司は意外と、世界のどこにいても食える。
ウィーンなんて、1ブロックごとに寿司屋があった。
そんなの日本でもなかなかお目にかかれない光景だぞ。


寿司はもちろん素晴らしいが、日本のラーメンクオリティは本当に素晴らしいと思う。もっと流行ってもおかしくない。
ギリシャの寿司屋で半分くらいのギリシャ人がやきそばを食っていたくらいだから、次なる世界的な日本食ブームは同じ麺系のラーメンが鉄板だと思う。




・・・話が完璧にそれたので、元に戻そう。





ネットが使えそうだったので、無線LANを使わせてもらう。
使ってもいい?と聞くと、いいよーと気のいい返事をするオヤジ。


気のいい人だなぁと思ったら、最後にちゃっかりネット代込みの値段を請求された。

ちっ、請求するのかよ。
まぁいいけど。





その後、ペンギンツアーのオフィスに行き、とうとう夢のペンギンツアーが始まった。


プンタアレナスから約60Km、時間にして約1時間の道のりだ。


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市街を走りぬけ、郊外のパンパエリアをかけぬけるミニバス。
連日続く光景に、新鮮味はなくなってきてはいたものの、本当にパンパが多いエリアなんだなぁと思う。


そのうち、遠くに海が見えるエリアにたどり着いた。


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ここが、ペンギンコロニーのあるオトウェイ湾らしい。




車を降りると相変わらずの物凄い風。


氷河の近くではないが、海が近いため、けっこう冷える。
あまりにも冷たい風が吹き抜けるため、ウインドブレーカーのフードを被り、サングラスをしていざ出陣!


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しばし強風の中を歩く。




遠くで小さく、黒い影が、確かにうごめている。


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ん・・・あの遠くでヨチヨチうごめく感じは・・・??









ペンギン、キーター!!!


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なぜか、猛ダッシュで海へ向かうマゼランペンギン。



すぐにその姿が見えなくなるが、初めて見る野生のペンギンに興奮する俺。



そして、見晴台に移動し、上から草原のペンギンたちを見下ろすと、いるわいるわ・・・その後、ビーチに移動し、大量にいるペンギンたちの観察をしばし堪能する。


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水辺に入って、チャプチャプ進んでいくペンギンなどに1人で萌える。

やはり、小動物はかわいい。






よくよく観察していると、ペンギンカップルの中にも色々な種類のカップルがいることに気付く。


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尽くす型(よく見ると相方のグルーミングをしている)


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怠惰型(どこかで見た光景だな・・・)


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独立型(自分のことは自分で)


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束縛型(見守る型?)



いや、鳥類も、人類も似たようなもんだなぁ、と思いながら、ペンギンツアーを他の誰より満喫する俺。


約1時間、ペンギン観察を楽しんだ後、帰る道すがら、囲いがある遊歩道のすぐ側に、一匹だけ、群れからはぐれたペンギンを発見。




あまりの距離の近さに、俺、大興奮!





寒さで風邪を引いたのか、たまにはっくしゅん、というくしゃみをするペンギン。


これはマジだ。


俺もあまりの寒さと風に、涙が出たり、鼻水が出そうになったが、こいつはモロに鼻水を垂らしている。


マンガかっ!!


鳥類も人類も同じ、動物なんだなぁ、、、とヘンなところで感心する。







と、ふと我に返り、人生に又とないチャンスだ、と思い、ペンギンを激写、激写、激写!!


やつもこっちに気付いたのか、ちょっと愛想を振りまいてくる。


きゃわいいなぁ~こっちおいで~!!萌えまくる俺。

ポーズをとるマゼランペンギン。





どうやらカメラに興味を示したらしい。





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なんだろなー。





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これなんだろー。






・・・と、みせかけて、






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シャーーーーーーッ!!!







ギャーーーーーーー!!(俺)





ビビってあやうくカメラを落としそうになる俺。



かわいい、かわいいと思っていたペンギンだが、やつも鳥類の一種だという事を忘れていた。

あの、愛らしくて、かわいくて、みんなのアイドルであるあのペンギンが、一瞬、凶悪なカラスの顔に見えた。

まさか、ペンギンに恐怖を覚えるとは・・・さすが、野生のペンギンは一味もニ味も違うぜ・・・!


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その後は、何事もなかったかのようにしらばっくれるマゼランペンギン。



挙句の果てには不貞寝の様相。

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さすが、飼いならされて人間のしもべとなった動物園のペンギンとは違う・・・。





いやはや、それにしても、ペンギン観察にいって、まさかペンギンに襲われるとは・・・


レアな出来事だった。


少なくとも、俺は今までペンギンに襲われた人の話を聞いたことがない。


ペンギン=時には人を襲う、という方程式として、この出来事は俺の脳裏にインプットされた。






時間もあまりなかったので、数枚を写真に収めた後、車へと戻る。


車に戻った後、ドライバーがみんなのために、ピスコサワー(ブドウの蒸留酒)を用意してくれていた。
寒い体にピスコサワーを飲んで、ちょっと体があったまる。




そして、サンチアゴに向かうため、そのまま空港に立ち寄ってもらい、ツアーで知り合ったみんなとはお別れ。





・・・今日のペンギンの顔は一生忘れない(忘れられない)。夢に出ない事を心から祈るばかりだ。


そんな事を思いながら、パタゴニア最後の夜は更け、サンチアゴ行きの飛行機は飛び立っていくのであった・・・。

確か、あれは日本を出国して、北京へ向かう4ヶ月前のJAL機内でのこと。


ふと目にしたJALの機内誌、skywardをふと目にすると、チリのパイネ国立公園のことが書かれていた。


特に大きな紙面だったわけではなかったのだが、その内容、写真を観て、ここにいけたらいいなぁ、となんとなく思っていた。










それから4ヶ月。










俺はパイネ国立公園にいた。




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ちなみに、このトーレス・デル・パイネ国立公園(Parque Nacional Torres del Paine)は、チリの南部にある町、プエルト・ナタレスの北、120Kmにある約1630平方キロメートルの国立公園だ。


トーレ(Torre)というのが、塔(Tower)という意味で、パイネ国立公園を象徴する3本の岩峰のことなんだと。


ちなみに、1620平方キロメートルがどのくらいかというと、大阪府より少し小さいくらいらしい。


やはり海外の国立公園は規模が半端なく、デカい。






まずはグレイ湖(Lago Grey)で、グレイ氷河(Glaciar Grey)を遠くから眺める。


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青白く浮かぶ氷河の一部が幻想的に浮かんでいる。

さすが南極まで1000Kmちょっとのところにいるだけあって、

季節的には夏だが、雲がかかっていると少し寒い。



寒さの原因は他にもある。

パイネの位置するパタゴニアは、風が強い。



昔、台風の時に、傘をさして、真上に飛んで、

「わーちょっと飛んだ!」

なんてやっていたバカな少年時代を思い出す。


台風の日に、調子に乗って友だちと遊んでいたら、ゲームショップの看板が、物凄い勢いで飛んできて、あやうく看板に轢かれそうになったこともある。


・・・看板に轢かれて轢死なんて、悲しすぎる。



ちなみに、パタゴニアに行く前に、参加したイントロダクションで、風のせいで事故死してしまう観光客がいるといっていた。


その時はみんな、笑って聞いていたが、あながち冗談ではないらしい。パタゴニアに子連れで行くときは、子どもが飛ばされないように注意が必要だろう。






そんなことはさておいて。






海岸線を歩いてみると、氷河のかけらが打ち上げられているのを発見。


拾って、ちょっと観察してみる。


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表面が規則正しく、八角形を描いている。


この氷河の氷は、雪の結晶が溶けたものに、圧力がかかってできたもので、気泡が少なく、透明度が高いために、こういう模様が表面にできるそう。


青い光だけを反射し、他の色は吸収してしまうため、遠目から見る氷河の色は青色に見えるらしい。





意味もなく、落ちていた流木に乗せてみる。


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・・・なんかオブジェっぽい。



ツアーで知り合ったLA出身でUCLAに通うインド人と一緒にやんや、やんやいいながら写真を撮る俺。


この旅をはじめてから気付いたが、どうやら米・西海岸の人の発音は聞き取りやすく、尚且つ、親近感を感じることが判明。岡山弁をしゃべっている人に親近感を感じるが、まさか外国語でもそういうことを感じるとは、目から鱗だった。



どうやら国際開発を学んでいるらしく、そんな話題でも盛り上がる。

興味を持ち出したからかどうかは分からないが、最近そういう人によく会うな・・・。





さて、話を本筋に戻そう。





その後も、ペオエ湖(Lago Pehoe)、サルトグランデ(Salto Grande)などを堪能。


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5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-3

この辺りの水はミネラル分が豊富らしく、水の色が淡いブルーの色をしているせいで、他の滝や湖とは違った景色を見せてくれる。



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日本では見たことのような形の花を発見。

海外では、ヘンな形の花、植物がたくさんあります。




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リャマ、アルパカなどと同じ種類らしい、グアナコ。

どうやらこの辺にだけ住んでいる哺乳類らしい。


ちなみに、人が近づくと逃げてしまうので、遠目から一枚。

こう見るとかわいいですが、意外とデカいです。






そして、このパイネのクライマックスである、3本のトーレスが見えるポイントに到達!



5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-1
                 ↑ ↑↑      

ちょっと分かりにくいが、この上のやじるし辺りが3つの岩峰である。


左より、


 デ・アゴスティーニ塔(Torre de Agostini 2850m)

 セントラル塔(Torre Central 2800m)

 モンツィーノ塔(Torre Monzino 2700m)


ちなみに写真では、一番左のデ・アゴスティーニは少し雲がかかっている。






じっくりと、このパイネの象徴を眺めてみる。



中央部のみ雲が途切れ、光が差し込んでいる。





まさに、神が舞い降りんばかりの様相だ。


来て良かった、と思う。








パイネはハイキングコースがたくさんあり、全て回るには約2週間ほどかかるらしい。


今回は1日しかいれなかったため、ほとんどハイキングできなかったが、次回はぜったいにハイキングしてやる、とリベンジを心に決める。



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待ってろよー!!パイネ!!

また戻ってくるからな~!・・・と叫ぶ、俺の図。




そして、プエルト・ナタレスの街に戻るのであった。


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ちなみに南極圏に近いせいで、日が暮れるのが遅い。

ちなみに、これ夜の10時。


夜の8時、9時でも昼のような明るさなので、感覚がヘンな感じ。




早くも南米に来て3週間。


航空券のチケットの日付を変更したものの、Waiting Listの状態が続いている。


無事に、次のニュージーランドへたどり着けるのか、、、俺。





続く!




◇今日のオマケ画像 


5ヶ月で世界一周!? ダッシュで世界を回ってみる。-3  



ツアー会社に貼ってあったチリの大統領が、ウチのおばさんに似ていた。


・・・って完全に内輪だな・・・笑