オズの魔法使(1939) | あの時の映画日記~黄昏映画館

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 オズの魔法使(1939)

 

 

ライアン・フランク・ボームによる同名児童文学を、ヴィクター・フレミングが監督して映画化。主演の、ジュディ・ガーランドが歌う「虹のかなたに(Over the Rainbow)と合わせて、米国では特に人気の高い作品です。

 

ささいなことから家出をしたドロシー(ジュディ・ガーランド)が、途中竜巻に襲われ、魔法の国へ飛ばされてしまう。

 

ドロシーは、家に帰る魔法を授けてくれるというオズの国の魔法使いに会いに行くために、知恵のない案山子、心のないブリキ、勇気のないライオン、愛犬のトトとともに、冒険の旅に出る・・・

おなじみのストーリーではありますが、現実の世界がモノクロで魔法の世界がカラーというパートカラー方式が鮮やかな効果を上げており、特に、吹き飛ばされた後にドアを開けるシーンは、極彩色の絵の具で奔放に描かれた絵本のようでハッとさせられる。

 

ドロシーらを襲う危機も、次から次へと趣向を凝らしており、他愛はないが緊迫感もある。

 

ドロシーのお供の、案山子・ブリキ・ライオンの3名(?)も、題材にふさわしく、うまく演じている。

 

そして、ドロシーの愛犬、トトの大活躍も見どころですね。

 

歌曲では、テーマ曲ともいえる「虹のかなたに」が抜群。現在でも児童音楽のスタンダードとなっている名曲です。

 

虹のかなたを夢見ていた少女ドロシーが冒険の最後に悟るのは「There's no place like home.」ということ。

この作品のテーマですね。

 

今でも大変人気の高い作品ですが、傑作と呼ぶには少々恥ずかしいです。

 

 

『オズの魔法使』The Wizard of Oz(1939)米

ヴィクター・フレミング監督 101分

1954年(昭和29年)12月日本公開